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元祖も観てみました。ドMのジャックニコルソン、良いですね。なんだかジムキャリーを思い出しました。2日間で撮影されたとは。恋人役のオードリーさんがグレムリンのお母さんだったことに驚き。
1986年のリメイク版の方が有名な感じですが、元のロジャー・コーマン版もB級感溢れて楽しい。
ちいさな花屋「ムシュニク花店」で働くシーモア(ジョナサン・ヘイズ)はドジすぎて店主グラヴィスからクビ宣告。
店のために珍種の花を育てていると懇願するシーモアは、家から小さな鉢を持って来て、店で働くグラヴィスの娘オードリーにちなんで「オードリー・ジュニア(略称ジュニア)」と名付け、オードリーは喜ぶ。
店に来ていた、花を食べる変な客(ディック・ミラー)が、珍種のある店は儲かるぞとアドバイスし、グラヴィスもその気に。
だが、花のつぼみには勢いがなく、1週間で元気に育てられなければクビと言われるシーモア。
指先を怪我した際に出た血がジュニアにかかると元気になり、血が好物だと分かるが、指先の血では足りない。
そしてジュニアは突然「メシくれー、ハラへった!」としゃべりだす。
どうしようかと夜彷徨うシーモアは、瓶に石を投げると陰にいたオッサンに当たってしまい、朦朧としたオッサンは近くの線路に入り列車に轢かれ死んでしまう。
ズタ袋に死体を入れてかついだシーモアは店に戻り、ジュニアにその死体を・・・
バカでかくなったジュニアを見る客が押し寄せ、店も大繁盛するが、食欲旺盛な人食植物のジュニアをシーモアは管理出来るのか・・
※『血のバケツ』同様、チャールズ・B・グリフィスが脚本で、本作ではジュニアの声も担当したようです。
※本作は何と2日間で撮り終え、セットは『血のバケツ』で流用(こちらも5日間で撮影)したとか。低予算&スピード、素晴らしい。笑
※人食植物ジュニアは日本人の庭師から種をもらったものという設定です。
※無名時代のジャック・ニコルソンが歯科に来たマゾ患者役で出てきます。
ロジャーコーマンの節約術が炸裂した狂気の傑作。
気弱な男と人の言葉を喋る食人花による、破茶滅茶なコメディにサイコホラーが混じったおかしな物語。
この映画の予算はたったの3万$。
セットは使い回しで、オープニングは手書き。
おまけに撮影時間はたったの《二日》!
芸術の方向性を「低予算」に向けるなら、正にギネス級の作品だ。
その短すぎる撮影時間の中をアイディアとユーモアで乗り切ろうとする勢いは演出の中にも現れており、
ストーリーはとっても荒々しくなおかつ滑稽で、そしてとってもスピーディー。
『こっちには(制作)時間がねえんだよ!』と言わんばかりに、とても正気とは思えないブラックなネタが次から次へと嵐のように出てくる。
まるで酔っ払ったおっさんが即興で作ったギャグをそのまま映画にしてしまったみたいだ。
登場人物もまともな奴が一人もいない。
この映画の主役とともいえる食人花は最初はカワイイ奴なんだけど、人間を文字通り食べていく内にみるみるデカくなってだんだん気持ち悪くなってくる変な植物だ。
そのほかにも、マゾの患者を演じるジャックニコルソンや、花を食べる男を演じるディックミラーは最高に変人な演技を平気にやってのけており、そのおかしすぎる姿は必見です。
いかに安く、早く、そして面白い作品を作るか、
この映画はおそらくその極みである。
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