ウディ・アレンのザ・フロントのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.6

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180

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269

投稿者:Yukiko 2021年04月14日

2021年4月14日
『ウッディ・アレンのザ・フロント』   1976年制作
監督、マーティン・リット。
この監督さんの『コンラック先生』がAmazonPrimeにある
ので、いつか観たい。

1950年代。ニューヨーク。
飲食店のマスターであるハワード・プリンス(ウディ・
アレン)は友人の脚本家アルフレッドから名前を貸して
欲しいと頼まれる。
アルフレッドは共産主義者としてブラックリストに載っている
為に、脚本の仕事が無くなってしまった。
生活の為に脚本は書くが、名前はハワードの名前にして
世に出すことにした。



コメディとなっているが、笑えない。

キツイ映画だ。

その当時、ハリウッドで行われていたようなことが、
ニューヨークのテレビ局でも行われていたのね。

俳優やコメディアン、テレビ関係者が、共産主義に傾倒
しているか、そのような友人がいるか、名前を挙げよ、
一人でも、死んだ人でも・・・
と、裏切りや告げ口をすることを強制し、脅迫する。

他人のプロの脚本をハワードの名前で出し、お金は入ってきて
いい生活をし、彼女もでき、共産主義者でもないし。
・・・のはずだったハワードだが、素行調査されて・・・

一度は告げ口をしようとハワードの家に泊まったヘッキー
(ゼロ・モステル)だが、誰の名も告げずに投身自殺。
ショックを受けるハワード。

このゼロ・モステルさんがインパクトあって良かった。
眼光が鋭いね。目で演技している。

そしてラスト、画面いっぱいのハワードの苦悩の顔。
悩むハワード。
どうしたらいい?
のらりくらりと非米活動委員会の質問をかわすが・・・

意を決して言ったことは!?

投稿者:ダディグース 2021年03月27日

昔観たウディ・アレン作品。ただし監督は別の人でニューヨーク派のマーティン・リット。生真面目で愚直な演出が特徴。「赤狩り」に巻き込まれたテレビドラマの脚本家の受難を描いた作品で、単なるコメディではない。

ウディのフィルモグラフィー中、あまり語られる事が少ない映画だが、それも無理はない。何しろ演出が淡白で薄味だからなぁ…。

資料的価値は十分あるので、いわゆる「珍しいモノ」「風変わりなモノ」が見たい方には打って付けの佳作となっている。全編、ドキュメンタリー・タッチの硬派な作りなのでそこら辺は好感が持てる。後には残らないと思うが…。

投稿者:たかはし 2021年03月07日

これが赤狩りってやつか
話はわかったんだけど最後のエンドロールまでイコールで結びつかなくて
高校で教わったはずなのに記憶力皆無

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知性派コメディアン、ウディ・アレンの面目躍如

投稿者:ロキュータス 2013年01月30日

アメリカ映画と赤狩り シリーズ その1


すでにいくつかのレビューで書いてきたテーマですが、アメリカ映画と赤狩りについて、断続的に( できれば月に1本くらいのペースで )書いていきたいと思います。

またカタくてコムツカシイしかも昔の話を・・・と自分でも思いますが、1940年代から70年代くらいのアメリカ映画には影を落としたことですし、最近のアメリカ映画でも赤狩りは『 ジュリー&ジュリア 』など意外な作品でぽつぽつと取り上げられているテーマで関心があるのです。

政治と映画は別物という見方はたしかにそのとおりで、映画のおもしろさと作り手の政治的考えや立場は別です。 赤狩りをした側で好きな映画もあれば、赤狩りに抵抗した側で好きじゃない映画や人物はいるので、その点ぼくは無節操です。

ただ一方で赤狩りでそれらの人がとった行動や作品に託した思いには興味を掻き立てられてきました。  
赤狩りじゃなくても、国や時代が変わっても、囲い込み、魔女狩り、バッシングというのは形を変えて起こり得ます。  今の日本でも、たとえば反日とか原発とか体罰とかでも、世論はマスヒステリーとなり、政治はそれを利用し、誰かをいけにえにするかもしれない。
叩かれる場合になったら、自分はどうするだろうか。 信念を貫き通せるのか。 叩かれたまま沈黙してしまうのか。保身のために友人を裏切るのか。 いや、逆に叩く側になる可能性も少なからずあります。

キザでおおげさな言い方ですが、人は生きていくうえで政治という演劇の中で役を選び、演じていかざるを得ません・・・・無関心でノンポリという立場をとるにせよ、それも選択の一つです。  そういう立場になったら、あなたならどうなさいますか。

(ネタばれあり)
赤狩りでブラックリストに名前が載って干された友人の頼みで、名前を貸し表の顔(フロント)になったさえない男ハワード・プリンス。  10%の報酬と知り合ったインテリ女性に恋をして、こいつはうまい話と思っていたが・・・・

公開は1976年で、赤狩りの活躍で売り出した政治家で大統領にまでなったニクソンがウォーターゲート事件で失脚して2年後。
アメリカ独立200年で、ベトナム戦争終結の次の年。 秀作の多い年でしたが、『 タクシー・ドライバー 』『 大統領の陰謀 』『 ウディ・ガスリーわが心のふるさと 』『マラソン・マン 』『 アウトロー 』などエンターテインメントの中にも政治的メッセージの作品が多かったですね。

『ローマの休日』の脚本家ダルトン・トランボが当時パージされていて、友人の脚本家イアン・マクレラン・ハンターがフロントとして名前を貸していた(アカデミー賞最優秀脚本賞・原作を受賞した)例をはじめ、歴史的に背景のある話です。
主演はウディ・アレンで、饒舌なダメ男が達者な女に首ったけというのちのアレン節のフォーマットですが、監督はマーティン・リット。
よふかしさんご指摘のとおり、甘い展開で予定調和ではあるのですが、お気楽アレンはむしろ狂言回しといったところで、シリアスな内容をコーティングするコメディ・テイストといったところ。

さりげなく登場しいつしかシリアスな物語の芯になる男ヘッキーを演じるのはゼロ・モステル。 映画出演には『プロデューサーズ(1968 ストレート・プレイ版)』『ホット・ロック』などがありますが、「屋根の上のバイオリン弾き」のブロードウェイ初演でテヴィエを演じた名優。
自身もブラック・リストに名前が載って干された時期がありました。( 監督のマーティン・リット、脚本のウォルター・バーンスタインも、出演者の何人も )

パージされてだんだんと追い込まれていくヘッキーを演じるゼロ・モステルの姿は圧巻。
足元を見てヘッキーを安くこき使おうとする男役の俳優もブラック・リスト経験者ですから、痛ましく悲惨で、鬼気迫ります。

ウディ・アレンはこの次の年『アニー・ホール』でアカデミー賞の作品賞・脚本賞・監督賞とダイアン・キートンに主演女優賞を獲らせて、映画人として一線級へとステージが上がるのですが、今回主演のみとは言え、その助走的作品と見ていいでしょう。
知性派コメディアン、ウディ・アレンの面目躍如です。

自分史

投稿者:♪d(⌒o⌒)b♪ 2011年10月15日

監督自身が50年代はじめに赤狩りにあい仕事を失った ということを1976年に記録に残した映画
なんでしょうね...
おそらく監督は まず自分のためにこの作品を作っておきたかった そしてできるだけ多くの人(観客)にこういう歴史があったんだと知ってもらいたかった
つまり 映画として面白い・面白くないどうこうよりも よりドキュメンタリータッチに画きたかった結果の記録作品なんだろう

職業を偽っていても女性は離れていかないとこはちとひっかかる  

最後はちょっとかっこよすぎる?

投稿者:吟遊旅人 2007年06月26日

 劇場未公開作。確かに地味だし、劇場では受けなかっただろうと思われるが、わたしはけっこう惹きつけられた。この映画はウディ・アレン監督作かと勘違いしたが、監督は自身が赤狩りリストに載せられたマーティン・リットである。どおりで、アレンにしてはシリアスすぎる政治主題だなと思ったし、笑いにシニカルなひねりが少ない。だが、社会派リットにしたらずいぶん面白いではないか。

 ウディ・アレン演じるしがないバーテンダーが、友人である脚本家に「名前貸し」を頼まれたのが運命の転機であった。脚本家はマッカーシー上院議員の赤狩りリストに名前を載せられ、自分の脚本を使ってくれるテレビ局がなくて生活に貧する有様。そこで1割のマージンをもらって名前を貸すことにしたウディは、局に持ち込んだ脚本が「傑作」と評価され、たちまち人気脚本家になってしまうが……。

 というお話はウディ・アレン独特の線の細いコミカルな演技が魅力的でとても楽しい。偽脚本家が売れっ子になったからさあ大変。ここで起きるどたばた騒動が笑える。どっちかというと、「安心して笑える」というタイプの笑いだ。この映画は赤狩りのことを知らなくてもわかるようにできているので、若い人が見れば自由と民主主義の国アメリカでこのようなことがあったという歴史事実を知らしめるのにはいい題材になりそうだ。

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