沙羅双樹のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.7

観た人
237

観たい人
256

投稿者:トニパッキン 2019年02月28日

ならまちの夏の迷宮感。最後に奈良の上空へ登ってゆく視点は誰のものなのかを考えると鳥肌が立つ。沙羅双樹と2つ目の窓はどちらも撮影監督が大好きな山崎裕さんなんだよ。

投稿者:しゃび 2018年12月08日

生きるという普段当たり前すぎて意識しないことを、日常生活の中から力一杯感じさせてくれる作品。

作中言葉として出てくる訳ではないのだが、観ていて深く「営み」という言葉について考えさせられた。

ちなみに、コトバンクによると「営み」とは以下のような意味らしい。

1 物事をすること。行為。作業。
2 生活のためにする仕事。生業。
3 特に、性行為。
4 したく。準備。
5 神事・仏事を行うこと。

人が生きていてお互い関わり合うからこそ、様々な営みが生まれる。だからもし、今まで深く関わり合っていた人を失うと、当然営みは共有できなくなる。その喪失感と向かい合い、そしてどのようにして立ち直り前を向いてゆくのか。この作品はその過程を丁寧にゆっくりと描いている。営みの喪失から立ち直る方法は、やはり営みを紡ぐことだ。それは家族の営みだったり、コミュニティ全体の営みだったり、淡い想いよせる男女の営みだったりする。

兄弟を失ったひと、子供を失ったひと、愛するひとを失ったひと。カメラは街の中を傍観者のようにふらふらと彷徨う。
喪失そのものはあえて描かず、会話の中で知らされるだけである。なぜなら、この映画のテーマは生きることだから。

河瀬作品は、観るものをその世界へ導く引力がとても強い。路地の多い奈良の街並み、住空間、そしてそこで生きる人々の姿に観るものはどんどんと引き込まれてゆく。


途中あまり馴染みのない儀式が出てきた。長い数珠をみんなで回していて、何かの弔いの一種かと思ったら、外では縁日のようなものが催されており子供達が遊んでいたりする。どういう意味のある儀式なのだろうと思いながら観ていたが、後で調べてみると「地蔵盆」という儀式らしい。恥ずかしながら、私は全く知らなかった。
私の住む地域ではあまり目にしないものだが、意味合いを調べてなるほど、と思った。



ネタバレ↓

まず、きっちり観せるシーンを始めと終わりに持ってきているのが素晴らしい。

ゆらゆらと空中を揺らめくカメラからの、子供の失踪劇で物語が始まり、ラストは出産という物語の集大成となるシーンから、成仏を彷彿させる空を舞うカメラで締めくくられる。

ただの掴みとして、始めに見せ場を作る作品はハリウッドを中心として多くある。
そうではなく、テーマに沿った見せ場をちゃんと配置できている点でもこの映画は素晴らしい。100分足らずの尺にしっかり収め、かつ始めと終わりに主題に沿った見せ場を作る。それが出来ただけで映画は及第点だと思う。出来ている映画はそれほど多くない。

もちろんこの作品はそれだけではなく、中身もぎっしりとつまっていて贅沢なことこの上ない。

投稿者:koma 2018年07月20日

初めて観たのは大学時代。
当時はストーリーよりも映像に意識が向いていた。
流れる景色を眺めているとだんだん奇妙な感覚になってくる。特に冒頭の路地を駆け巡る場面は脳裏に焼き付いていて、ふとした時にその感覚とともに思い起こされる。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

直美の真骨頂

投稿者:TETSUYA 2011年09月08日

河瀬のホームグラウンドの奈良を舞台に繰り広げられる静かな物語。
テレビでお馴染みの人気俳優と現地の素人、それに監督自身を風景の中に放り込み、一体となった空気感の中から物語を紡いでゆく、という河瀬独自の手法が本作でも貫かれており、河瀬スタイルを確立している。
喪失と再生、風土と伝承、台詞や芝居ではなく、吹き抜ける風や美しい景観で伝える語り口など手持ちの札を全部並べて魅せている。
その執着や頑固とも云える河瀬イズムは好き嫌いがかなり分かれる所で、自然な流れの中で生み出されるからリアルだなんてことは実は無いわけで、ドキュメンタリータッチの寡黙な展開やキレイな自然が時に不自然に感じることも有り、『萌の朱雀』は大好きだけれど、『殯の森』や『七夜待』は酷いと思うし、でも新作はきっと劇場まで観に行くのだろうと思うしで、良くも悪くも惹きつけられてしまうのは確かで、つまりスタイルの確立とはそうゆことなんだなあ、としみじみ思わせる。
それで本作は、十代の男女の一夏のエピソードを軸にし、特に男子の成長を追った分だけ入り込み易く、特典映像の松江哲明監督によるメイキングも充実しているので、河瀬ビギナーには始めに観て貰いたい作品。

映画の中に入る

投稿者:空とぶアヒル 2009年04月08日

映し出される映像が自分の視界であるかのような、そんな状態を最初から最後までやりきった所がある意味すごいなと思いました。

集中してみていると、自分が本当に映画の中に入っていけるような気がします。途中で他のことに気をとられてしまうと、この映画を楽しむことができないかもしれません。

樋口可南子さんが最初に出てきたときに、その演技に違和感を覚えるほど、ほかの出演者達の振る舞いが自然です。その演技のせいで自分も一緒に体験しているかのように錯覚してしまいます。

典型的な、雰囲気を味わう映画ですね。

うん

投稿者:マーサ川島 2008年09月22日

カメラ酔いしそうになった
夕の豆腐屋で食事がしたい。

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