ホテル・ルワンダのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

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投稿者:Longsleeper 2019年07月18日

内戦はときに、国際法に則って行われる戦争より残酷な面を持つ。
ルワンダ内戦という事象への的確な分析を加えつつ、一人の人間として主人公がどう事態に立ち向かったかを真摯に描いている。
百万人以上が殺された内戦で何が起こっていたのか、普通の人々がどんな殺人者になったか、世界やメディアがどんな態度をとったか、そんなときにどうすれば大切な人を守れるのか、投げかけられる問いはたくさんある。
元々境目すら曖昧だったどうしてツチ族とフツ族がここまで対立するようになったかは、あまり劇中では描かれないため別途予習復習するのがいいと思う。植民地支配の常套手段ではありますが。

投稿者:LalaーMukuーMerry 2019年07月18日

1994年にルワンダで起こったジェノサイドを描いた作品。初めて見たのは10年以上前で、霧の中のガタゴト運転の原因が、道に延々と置き去りにされた無数の死体であることに気づくシーンが強烈に記憶に残った。
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でも何がジェノサイドの原因なのか? フツ族とツチ族の対立はなぜ生まれたのか? それがわからないままだったので、かなり消化不良気味という記憶も。ただ恐ろしかった。
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今回見返すにあたり、疑問に答えるべく調べてみた。
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~ 背景など ~(長くなったので適当に読み飛ばしてね)
ルワンダは高原の国、首都キガリの標高は1500m、アフリカでも過ごしやすい国。人口密度は500人/km2を超え、日本より高い。
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もともとはルワンダ王国。当時からツチ族とフツ族の区別はあった。この区別は日本の江戸時代の士農工商のような社会階層のようなもの。支配階級である「士」に当たるのがツチ族、「農」がフツ族。ツチ族は牛を飼っていたのに対しフツ族は牛を持たなかった。王国時代はツチ族とフツ族の区別は厳格ではなく、フツからツチに変る人も、その逆の人もいて、ツチとフツの間の対立はなかった。
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しかし植民地時代になって(1899~)、宗主国がドイツからベルギーに変ったとき(1918)、統治のために社会階層が悪用されるようになった。ツチとフツの区別を厳格化し、固定化させた(父系社会だったルワンダでは父がツチなら子もツチになった)。そしてツチを優先的に社会の高い地位(中間支配層)に置き、ツチとフツの差別を意図的につくって社会を分断させた。このため植民地時代の末期にはツチとフツの間に民族対立が生まれていた。当時ツチとフツの人口比率は凡そ1:9
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第2次大戦後、ルワンダは他のアフリカ諸国と同様に独立したが(1962)、政権はフツ族のものとなった。そして多くのツチ族は国外追放された。フツ族政権はこれまでとは逆にツチ族に対して差別を行い、政府要職は全てフツ族が占めた。
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追放されたツチ族の人々は、子の世代になって隣国ウガンダでRPF(ルワンダ解放戦線)を結成し(1990)、武装して反政府活動を始めるようになって、ルワンダは内戦状態になる。そのような中1994年4月6日、大統領(フツ族)の乗った飛行機が何者かに撃墜されるという事件が起き、これがきっかけとなってジェノサイドが始まった。
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反政府軍(ツチ族RPF)が首都に迫る中、劣勢の政府はツチ族の粛清を促すようなラジオ放送を繰り返し流し、やらなければやられると恐怖を煽った(もの凄いヘイト放送)。同時に地方の組織に対してそれを実行するよう命令した。その実動部隊は地方の青年部=民兵組織だった。
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政府が大いに煽ったので、ツチ対フツの民族対立がジェノサイドの原因と一般に受け止められているが、実際にはフツ政権vsツチ反政府軍の対立が原因とみた方が正しいと今では考えられている。それは、フツ政権内にツチ反政府軍と和平の道を探っていた人たちがいて政権中枢と対立していたのだが、彼らは虐殺のごく初期に殺されているからだ(民族対立が原因ならこのことは説明できない)。
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劣勢だったフツ政府の命令によりツチ族の人々が100日間で80万人近く(全人口の約10分の1)も虐殺された。が、結局そのフツ政府はツチ反政府軍に敗れることになる。
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ツチ族RPF政権の樹立後、フツ族の一部の人々は周辺諸国に逃げて多数の難民が発生した。RPF政権はルワンダ国内でフツ族の人々を報復的に殺害し、また隣国コンゴの内戦への介入を口実にして、フツ族難民を多数殺害したとされる(約10万人)。
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あの虐殺から25年、ツチ族RPF政権は現在まで続いている。カガメ大統領(2000~)は開発独裁を押し進め(中国との関係を深め)、年平均8%の経済成長という脅威の復興をなしとげ(アフリカの奇跡と呼ばれる)、今ではルワンダはアフリカで最も治安のよい国の一つとなった。しかしRPF政権はフツ族に対する虐殺の事実を今も認めていない。
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ツチ族に対する大量虐殺を実際に行ったのはフツ族青年部=民兵組織、つまり一般の民衆であって、決して極悪人という類の特殊な人ではないという事実は重い。
・命令・空気に逆らえば自分がやられるという恐怖
・悪いのは命令をした側で、自分はそれに従っただけという意識(凡庸な悪=自己判断の停止)
差別意識を温存してきた社会は、こんな大惨事を引き起こしうるということ。けっして対岸の火事ではないと記憶にとどめておくべきでしょう。
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今のルワンダで、ツチとフツの和解は進んでいるのだろうか? 差別は解消しているのだろうか? ジェノサイドの記憶の伝承はできているのだろうか?

投稿者:なな 2019年07月17日

ルワンダ虐殺について講義内で見た。植民地支配によりフツとツチが分裂し隣人同士で争いが起き取り返しのつかないことになる。グロいからずーっと見てはいられない。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

ひどい話だ。

投稿者:benjamin 2019年01月21日

民族や宗教の争いがない国に生まれた幸せを実感してしまいました。あまりにひどく、胸が苦しくなりました。主人公は、本当に立派な人だと思います。

久々に心に残る映画

投稿者:ケロさん 2017年05月23日

いわゆる面白い映画ばかり見ていると、たまにはこんな映画も見るべきだとつくづく思います。見てよかった映画だと思います。

1.3倍速でみました

投稿者:まさかり 2017年05月07日

案の定の展開というか100字くらいで纏められそうな内容。

全編を通してあらゆる登場人物があらゆる嘘をついていて、
うさんくささと気持ち悪さが漂う。爽快感などまるで無し。


無知蒙昧な大衆が嘘と不信感で煽動され虐殺と略奪の嵐。
贈賄とコネと方便で生きてきた主人公は
国連軍や正規軍や民兵組織や闇商人や海外メディアやホテル経営陣や赤十字に
交渉したり迎合したり頼ったり甘えたり泣きついたり騙したり
脅したり酒や金品を渡したり見捨てたり見捨てられたりして
なんとか国外脱出を目指す。
何十年もやりたい放題やって国中を滅茶滅茶にし
(滅茶滅茶さを利用してやりたい放題し)
いよいよ崩壊するとなったら国を棄てて逃げ出す。
理解はできるけど、共感はできない。


ホテルに匿った1200人の命を救ったというのも
見方を変えると主人公が身内の命を守るために
1200人の命を盾にしているように見えなくもない。
(実際120人程度だったら早々に全員虐殺されてそう)

教訓みたいなものも大量にあるけど、
仁義礼智信すべて放棄された世界を
嘘と計算でどうにか生きのびた、だけの話。


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クチコミ・レビューTSUTAYA

衝撃

投稿者:ヒロ 2011年11月23日

実話と言うのが恐ろしいです。これを見ればいかに日本が恵まれているかわかります

他人事じゃない

投稿者:よしこ 2011年11月15日

これはホテル業の人物が主役だけど、本「生かされて」などのルワンダ内戦体験者が語ることはどれも生々しく、自分も戦場にいるような気分にさせられる。
国連(先進国)の兵士たちさえ、過酷な状況ではすごく弱く感じられてしまうのが印象的だった。
国を捨てるだなんて日本人には理解しづらいけど、こんな国なら分かる気がする。

世界にはこういう大変な国もあるんだなぁ・・・なんて思ってはいけない。
前の戦争から50年くらいたって戦争経験者が減ると、戦争はまたやってくるから。
だから政府やマスコミを信じないで、自分で考えないといけない。

子どもにこそ見せたい作品!

投稿者:ぱっぱぴぽっぴぺーぱぴーぽ 2011年11月10日

平野克己『日本人が知っておきたいアフリカ53ヵ国のすべて』PHP文庫(2011年)を読んで,この作品を知りました。
今までこのような作品があることを知らなかったことを恥ずかしいと思うし,正直今の日本には,毎日が緊迫した状況とはなかなかなく平和ボケしているので,アフリカの実態がなかなかつかめなかった。作品を見たあとどう思うかは人それぞれでいいと思うけれど,やっぱり一度は見ておくべき作品だと思う。ぜひ学校教育に利用してほしい。

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