キェシロフスキ・コレクション 1 アマチュアのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

4.0

観た人
243

観たい人
239

投稿者:コンセント 2019年02月09日

道具の持つ魅力がその人の人生を変えてしまう、という怖さと希望。
会社の記念撮影依頼というキッカケ以前にカメラを手にした瞬間から、ファインダーの中に没入していく主人公。8ミリカメラの美しい外観とあの何とも言えない録画中のジーっという音は人間の人生を巻き込んでしまう何かがあるんじゃないかと考えさせられる映画でした。

投稿者:たむランボー怒りの脱出 2019年01月24日

主人公のオッサンはもう本当に見ていて痛々しいけど、軽蔑する気にはなれずむしろ応援してしまう。
シニカルかつ愛着をもって人間を見つめるキェシロフスキ。

投稿者:おまん孝太郎 2018年12月19日

オタク映画。
産まれた我が子を映すために購入した8ミリカメラ、そのカメラ使って会社から頼まれ撮影した映像が高く評価され、妻と娘&会社そっちのけで映画を撮り続けて映画監督の道に猛突。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

がんばりすぎると・・・

投稿者:リリアン 2011年09月23日

映画、ドキュメンタリーづくりに目覚めたフィリップ。普通の工場のおじさん。お金をためて手に入れた8ミリ映画からおかしくなっちゃった。
出産直前の奥さん。奥さんに気をつかうことができないフィリップ。こりゃ奥さんおこるよね。

自分が、やっと見つけた本気になれるテーマ。追いかけるのは楽しいし、みんな評価してくれる。でも、前のめりで周りが全然見えなくなっている。
奥さんや赤ちゃんとの普通で幸せな生活が・・・・見えなくなって、それに気がつかない悲劇。

自分の周りにも、こういう人結構いますね。別に映画じゃなくても、仕事、勉強、スポーツ、芸術、趣味、何か見つけちゃって熱い人。ご家族大丈夫?っていう人。
でも、何か「ふつうの生活」から抜け出すには犠牲を払うくらい打ち込まなくちゃ・・というのも事実。難しいよね。普遍的で深い、解決できないテーマです。

1970年代のポーランド。社会主義だけど、自由がそれなりにあったんだ。牛乳の配達が印象的でした。

見る世界は広がれど、彼の視野は固執し狭まった。

投稿者:花ちゃん 2008年01月09日

内容については前述のひろぼうさんがとても上手く語られており、私もそのように感じました。お勧めです。
撮影を始める前と後の主人公の世界観の変化。彼の診るものが、わが子の成長と幸せな家庭であったときから、職場、社会の仕組みへと視野が広がって行くにつれ、反比例するように現実の大切なものが狭まっていく様子が大変興味深い映画です。監督は「終わりなし」と本作の2作しか見ていませんが、あまり知らないポーランドではありながらその時代の国状の閉塞感を感じ取ることが出来ます。

家を出る妻の後姿を見送る時、取り付かれてしまった狂気があのたった一つのシーンに、しっかり描かれていますね。印象に残るシーンです。

囁く痛み

投稿者:ひろぼう 2007年12月30日

アマチュアだから何の制約も受けずに、自分の思うまま好きなように映画を撮ればよい、のだが、彼の手元を離れた映像が独り歩きを初め、本人が望みもしない思わぬ波乱を招くこととなる。

感じたままをフィルムに焼き付けた主人公の映像は、アマチュアであるがゆえの純粋さに満ちていたのだが、彼は映像の持つ力を理解していなかったようである。個人で楽しむだけなら何を描いても良かったのだが、一旦公の場に出てしまうと映像は言葉を放ち、周囲の何もかもを巻き込む喧噪の坩堝と成りえる力を持っているのだ。また、製作者の表現したかったモノを、視聴者は過分に受けとめる。彼は事実をありのままに表現しただけだったのだが、観る者はそこに有る事実に彼の意図を探そうとし、周囲の状況を加えて判断しようとする。そのため、何気ないシーンにさえ世間、社会的な政情などが現されているのではと、必要以上のモノを汲み取ろうとしてしまうのである。これが、この時代のポーランドであったら尚更のことであろう。抑圧された民衆は常に捌け口を求めており、自らの不満を、社会の不条理にぶつけようと虎視眈眈と探しているのだから。

また、相反するようだが、主人公は映像の力を過信していた。
彼は家族の記録を残そうと撮影を始めるのだが、いつのまにか、そこに有った大事な思いが無くなってしまったことに、気が付いていなかった。思いを残すことを忘れ、記録を写すことのみに集中し、家族に対して、ファインダー越しに被写体に接する愛情しか注げなくなってしまっていた。愛する者の歴史は、言い古された言葉だが、記録に残るより記憶に残したほうが良いと思うのだ。

映像の持つ力、憑りつかれる恐ろしさを、本作では囁くように教えてくれる。小さな声で繰り返し、ちくりちくりと胸の奥を刺して来る。
最近私は、運動会等でのホーム・ビデオの撮影をやりたくない。ファインダーを覗くとそれに集中して、周囲の空気感がつかめず、後日確認する映像に空々しさを感じてしまうからだ。
でも、強要されるから、結局引き受けるけどね。とほほ。

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