恥<特別編>のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

4.1

観た人
249

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575

投稿者:c5 2021年05月04日

◯『恥』 別題:『ベルイマン監督の恥』

◯思いもよらず戦争映画でした。もっといえば戦争によって愛さえも歪められてしまった夫婦の物語です。だんだんと地獄に陥っていくさまは見事。

投稿者:ほそじま 2021年05月01日

厳格な室内劇を飛び出た戦争ドラマでも根本的なテーマは一貫している。ファシストも解放軍も善良な市民にとっては同じ敵であるという揺るぎない反戦意志。誰が何の為に戦っているのかすらも分からないという極めて被害者的な切り口から、そんな環境下に置かれた人間の闇とお決まりの人格崩壊。目蓋に焼き付くような爆撃フラッシュや轟音も低予算を一切感じさせないクオリティで、リヴ・ウルマンが自身の出演作で特に誇りを持っている一本だそうだ。

投稿者:とし 2021年04月13日

恥というタイトルからして人間の生業の物語かと思ったが戦時中における夢も希望もお金もない極限状態の夫婦の話だった。 だんだん剥き出しになっていく人間の本性が観ていて面白い。 「根性なし」と罵られてた旦那が市長の金を盗んで市長を殺したことをきっかけにどんどん野生的になっていく様子が絶望的。 人間なんて何らかのきっかけさえあれば狂ってしまうんだなと感じた。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

人間の本質に迫る!

投稿者:趣味は洋画 2015年03月12日

この映画、音楽は一切使っていないんですね。まさに生(ナマ)の音だけです。 爆撃機の轟音、砲弾や銃声の音、海に漂うボートによって揺れる波音、そしてもの哀しそうな人々の言葉...
白黒映像と相まって、ベルイマンの作品はいつも臨場感で溢れています。

冒頭は夫のヤーン(マックス・フォン・シドー)が‘夢を見た...’と言って、妻のエーヴァ(リブ・ウルマン)とバッハの協奏曲を演奏した夢を語るのですが、最後は妻が‘夢を見た...’と言って、語ります。 ...
...きれいな通りを歩いていた。片側には白い建物、アーチや円柱のある建物よ。反対側には緑の公園、生い茂る木々の足元に小川が流れているの。高い壁があった。バラに覆われた壁。突然戦闘機が来て火を放った。炎に包まれたバラはとても美しかったわ。燃え盛るバラが小川に映ってた。私は赤ん坊を抱いてた。私たちの娘よ。抱きしめると娘は唇をギュッと押しつけた。私の頬に。私は必死で何かを思い出そうとしてた。誰かの言葉を。でも思い出せない...’そう言ってエーヴァは目を閉じ、映画は終わります。
子どものいない夫婦の設定ですが、2人の会話がかみ合わず、なにかギクシャクした感じの場面がしょっちゅうでてきます。
情けない夫に、妻は苛立ち、口げんかが絶えない...それでもすぐ仲直りする。どこかの国にもよくある光景ですね。
そんな2人が‘夢’を語るのですが、現実とのギャップに苦悩しているゆえか...とも思えてくるのです。
戦争を背景としていますが、テーマは「人間の闇」を見つめ、問うているのではないでしょうか。

57年「第七の封印」、57年「野いちご」、73年「叫びとささやき」、78年「秋のソナタ」、ベルイマン作品を観たのは本作が5本目なのですが、どれも「人間の本質に迫る」素晴らしい作品ばかり。
今、「狼の時刻」を登録済で、今後、「処女の泉」、「鏡の中にある如く」が観られたらいいなと思っています。

ベルイマンは5度の結婚歴があるそうですが、L・ウルマンは愛人だったとか...その彼女を本作同様、「叫びとささやき」、「秋のソナタ」に抜擢してますね。
東京生まれのL・ウルマンは本作出演時28歳、M・V・シドーは37歳です。
それにしてもシドーの57年「第七の封印」から、2011年「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」まで、いやはや半世紀以上にわたる出演は凄いとしかいいようがありません。
まだまだ活躍してほしいです。

人間の本質は戦争によって蝕まれるのか?それとも露になるのか?

投稿者:飛べない魔女 2014年03月27日

小心者のように見える夫
気丈で生活力がありそうに見える妻
バイオリニストであった二人は、戦争によって職を奪われ、小島で農業をしながら細々と暮らしています。
その生活は決して楽なものではなく、日々食べることがやっとではありますが
二人でいることにささやかな幸せをかみしめているように思われます。
ところが、この島にもやがて戦車が入ってきて、戦地と化して行きます。
いったい誰と誰が戦っているのかもよく判りません。
政治とは全く無関係で、普通に暮らしていた平凡な夫婦があっという間に巻き込まれていくのです。
お粗末な小屋ではあっても安らかな暮らしの出来る我が家の崩壊ぶりをみて
やがて小心者だったはずの夫の心は壊れていきます。
いや、これが彼の本質だったのかもしれません。
彼の本性がむき出しになった結果なのかもしれません。
かつての栄光を懐かしんではメソメソとしていた夫の姿はもうそこにはありません。
戦争は大地だけでなく人の心をも蝕み、もてあそび、絶望とともに変貌させるものだということでしょう。

この二人の行く末は?
それは見ている人たちに託されたような結末でした。
”恥”とは、いつの時代も争いをやめようとしない人間全体の恥を言っているのかもしれません。

製作年が信じられないリアルさ

投稿者:みぽりん田中 2013年04月14日

すごい、アゼン。「禁じられた遊び」と似た腰抜け感。(鑑賞後腰がぬけて立ちあがれないジョータイ)古びないね~、ベルイマン初めて観たよ、はまりそーだ。

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