フリーダムランドのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

2.7

観た人
592

観たい人
117

投稿者:ーLycorisー 2021年02月15日

ジュリアン・ムーアが圧巻でそれを受けるサミュエル・L・ジャクソンも凄まじい。これ「チョコレートドーナツ」レベルで跳ねていい映画なのにジュリアン・ムーアとサミュエル・L・ジャクソンなのに何故こんなに埋もれてる?これもLiLiCo激賞で話題になって良かったはずだよ。

「マーシャル 法を変えた男」と同じような図式の黒人とホワイトトラッシュ女性の潰し合いに結果的になってたのでこれはもう構造的欠陥なんです。弱き者が他の弱き者になすりつける。それを高みから見て眉を顰めるエスタブリッシュメント。いつもの図式。

あのボランティア団体の人たちが本当にすごくて、あの人たちはこういう結果を予測しつつも肯定して寄り添うじゃないですか。誰からも見向きもされないと言う人に対してこういう傾聴姿勢ってここまで有効なんだなと驚きさえする。頭ごなしに否定され続ける人生で何を言っても信じてもらえない、と諦めて希望を捨てた人がこうなってしまうのを他人事として扱えない人たちのボランティア、綺麗事とは対極の。結果としては真逆の立ち位置に置かれてしまったとしても、そこに至るまでの過程で自分もそちら側にいたかもしれない、と思えるからあれできるんですよね。本当ならそこに行き着く前に寄り添えたら良かったとあの人らも思ってる。でもそうなってしまったからといって責めない、見捨てない。それは確かに警察にはできないことで、彼女たちの活動は非常に重要になる。自分の人生を投げ出してまで献身的にその活動に励むのは彼女たちもそれをしなければ命を繋げないから。生きる意味が見出せないから。彼女たちもまた切羽詰まった人たち。黒人と(白人中心)警察の間にいる聖人君子ではない、彼女たちも生きるためにそういう事件を利用している。マザー・テレサの言葉を生きて実践している人たちなんだけど、何故それができるかというと自分が救われたいから。その自分が救われたいという欲望を誤魔化さないからああやって寄り添える。この映画で自分の欲望を肯定できているのは実はこの人たちだけ。欲望を肯定できるって大切なのだなと思う。

この映画はもう出てくる人全員その人生を生きている。ドキュメンタリーのようにそこにいる。けど、本物のドキュメンタリーなら素人はこんなに自然体でカメラの前にいられない。その不自然さを整理して見やすく抽出するのが役者の仕事。実際にその人生を生きている人よりその人生がどういうものか伝えやすくメッセージを送れる人たち。自分の人生ではないからこそ、その人生がどういうものか的確に捉えて表現できる。これはボランティア団体の女性たちがまさにやっていること。自分の人生ではないからこそ客観的に向き合えて寄り添える。

この映画もっともっと世の中に観られて知られて浸透すべきものなんだけど、時期が悪かったのかな。BLMがどういうことかもわかりやすいと思うんだけどな。理解の一助になる作品なのにな。

白人女性のジュリアン・ムーアがデカいガタイの黒人男性である自分にビビらないのがおかしいといぶかるサミュエル・L・ジャクソン刑事。経験則で何気なく言ってるけどここにこめられてる現実って重い。それと同時に自分の肉体が男性であるというだけで他者を怯えさせているという自覚がある人どれだけいるだろうか、とも少々絶望的にもなる。日本の男性であっても男性であるというだけで怯える女性たちやその他の人々沢山いますから、男性は例外なくサミュエル・L・ジャクソン刑事のような意識、自分が他人を怖がらせ加害者になる属性を生きていると意識してほしい。それができたら社会は変わる。社会が変わるために必要なのはマジョリティの目覚めだから。
この映画でのジュリアン・ムーアは黒人フェチだけど、あの人は黒人が弱者だから、都合よく振り回せるからそこに逃げ込んでるだけじゃない。それはパパ活とか神待ちしてる家出少女を搾取するのと同じことで。白人女性が黒人好きというのとオッサンがJK好きというのは一緒。同じメカニズム。弱い者が弱い者ではなくなったらああいう風に利用されることもなくなるので、それはやっぱりボランティア団体の人たちのように自分と対等の人間だと徹底的に扱って地道に寄り添うしかないのかなと思います。感動ポルノとは一線を画した寄り添い方をできる人がどれくらいいるかと考えるとまあ難しいところではあるのだけども。

もう出てくる人全員自分のクソな人生を必死に生きていて、あの子も感情表現が不器用なだけだったんですよね、そういう環境にいたせいで。それでああいう結末になってしまったのだけど、ちゃんとした人が誰か一人でいいからあの生活に介入できていればきっと結末は違ったのですよね。やるせない。

投稿者:ni 2021年02月07日

ストーリーは意味がわからなかったし、全然好きになれなかったけれど、人種差別の根深さ深刻さがこの映画を通してよく伝わってきたし、俳優陣の演技には圧倒されたし、こんなに平均評価低くて残念…

ジュリアンは、素はとても美しいのに、こういう狂って廃れている役を演じると、別人に見えるというか、画面を通して伝わってくる絶望感と、悲惨な空気がすごくて、でも他の、例えば今作とは掛け離れているコメディ作品でのジュリアンは、笑顔が本当に素敵で美しくて、こういう所に対して、すごいなあ、と心を動かされざるを得ないです。

白人の男の子が誘拐された、という本当か嘘かも分からない母親の証言で、黒人が住む団地が封鎖されたのがまず怖かった。ここでまず人種による扱いの違いの大きさを感じさせられた。そんななことされたら怒るのは当然だと思う。

Freedomlandという題名、作中で出てきた昔の孤児院の名前のことか、ただ単に自由の国という意味か、どちらなのか正解は分からない。後者だと一旦仮定すると、この題名はとてもブラックなものであるなと感じた。白人により抑圧されてきた黒人たちが多くいる、そんな国が自由?そんなわけないのでは?








ネタバレ

観た時は、ブレンダがロレンゾに、最後に面会した時に好きだと言って、キスをしたのがりかいできなかったんだけど、今、他の方のレビューを読んで考えたら、一人で子育てをして、きっとお金に余裕もなくて、精神的にも肉体的にもただでさえ疲れきっていたのに、息子が自分の不注意によって死んでしまったことにより、さらに精神的に追い込まれていたし、本当に彼女は辛い状況に置かれていたのだと思う。だから、そこで自分のために動いてくれたロレンゾには好意を覚えたのでは無いかな。確かに、嘘はついてはいけない。それは間違いない。彼女の嘘がきっかけで、黒人の方々が酷い扱いを受けることになってしまった訳だけども、孤独だった彼女には同情せずにはいられないという気持ちになった。ジュリアンが演じていたせいかもしれないけれど… もし孤独じゃなかったら、こんなことにはならなかっただろうなと思う。この街自体がとても絶望的なものに思えたし、観ていて辛くなる作品ではあったけど、観て良かったと思う。

投稿者:たまご 2021年02月05日

豪華キャストで話しの展開も面白いんだけど、盛り上げに盛り上げた分それで終わり?!みたいになる
映画的には人種問題や貧困などをテーマにしていると思う

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

憎い人種差別

投稿者:ミッキー 2015年11月02日

黒人居住区内で勤めるブレンダが黒人にカージャックされて子供も連れて行かれたと血みどろで泣き叫ぶ。
誘拐されたのが白人の子供(兄が警官)と言う事で町を封鎖してまでの大捜査となる。
町で信頼されている黒人警官カウンシルは白人警察官と地元住人の狭間で苦労する。
カウンシルは母親が何か隠し事をしていると直感で感じているがそれが・・・

何をしても上手く行かず家族からも見放されたブレンダが子供が出来た事でやっと自分の居場所を見つけたが彼女もやっぱり一人の女。
結末は何とも悲しいですね。

今も残る人種差別。
特に白人警官が黒人と言うだけで非情な暴力を振るう事は許しがたいと思います。

ジュリアン・ムーア熱演

投稿者:港のマリー 2013年09月24日

ああ、人は皆、黒人だって白人だって、傷ついてボロボロになりながら生きているんだなあと実感した映画。
差別への怒りで爆発寸前の黒人たちに加え、社会からドロップアウトし孤独と貧困に身をおいてさまよう白人たちの焦燥。矛盾を抱えて不穏にきしむアメリカ社会の実像に向き合ったなかなかの力作だと思ったのですが、意外、評価低いですね。
わたしはブレンダ(ジュリアン・ムーア)のダメ人間ぶりが身につまされて、イタくて、辛くてたまりませんでした。
子どものころから回りに溶け込めず、なにをやってもうまくいかない、失敗だけが注目されて叱られ嗤われ、友だちもなし、しまいには家族からも疎まれて完全に孤立状態。
シングルマザーになって初めて「母親」という、誰もが認めざるを得ない立派な役割、身分を手に入れた、と喜ぶ。でもそれはつかのまの幻、勘違いもはなはだしかった。
で、愚かしい狂言誘拐。しかも職場を提供してくれている黒人の住む団地の住民に罪をなすりつけようとするなんて。
その人生の破綻ぶりに、怒りより痛ましさ、哀れさのほうが先に立ちました。ジュリアン・ムーアのちょうど大竹しのぶか寺島しのぶかという感じの、「憑依」した演技にすっかり魅せられたせいもあります。
性格にどこか欠けている部分があって社会でうまくやっていけない人間は、追い詰められてとことん駄目になるより道はないのか。
と、そこへ黒人の刑事サミュエル・L・ジャクソン登場。自分も興奮してぜんそくの発作を起こしながら、エキセントリックなブレンダに対峙し心のひだに分け入っていく。
白人から差別を受ける黒人でありながら、白人被害者ブレンダに寄り添う彼は黒人たちからは裏切り者扱いされる。しかも息子は強盗犯で収監中。かれも傷を負い孤独なのです。ブレンダのうそを厳しく追及しながら彼女の魂に迫っていこうとする迫力ある取り調べは、孤独なもの同士だからこそできたのでしょう。
行方不明の子どもを捜すボランティア団体のリーダーが、廃墟となった元児童養護施設の跡地「フリーダムランド」でブレンダに行った誘導尋問も唸るほど見事なものでした。この女性も不幸で孤独なのでした。
ブレンダは気付いていないかもしれませんが、理解者を得たのです。代償はとてつもなく大きいものでしたが。
人種対立の喧噪のなかに社会でうまくやっていけない孤独な人間の焦燥を織り込み、かすかに救済の光を指し示そうとした志高い作品ではないかと思います。
映画の進め方は確かに野暮ったいですが。

ごちゃまぜ感が分かれ目。

投稿者:キヨ 2013年09月16日

いわゆる、妄想母の暴走行為の犠牲になった子供の話ですかね?
そこに人種差別が絡んできて、話がややこしい方向に進んだと…。
う~ん、日本でも有り得る話ではあるのでリアリティがないとはいえないな。
パチンコ店の駐車場で車中に置き去りにされた子供と同じかもしれない。

生前のコディーの姿が殆ど見られないことろは、作中で死んでいることへの伏線なんでしょうか?

シナリオとしては悪くないのですが、いい意味でも悪い意味でもジュリアン・ムーアの泣き喚く姿がイライラさせます。(汗)
下手に演技ができるってのも…。

一番冷静なのがロレンゾですが、冷静すぎて存在感がない。(笑)
まぁ、これも狙いなのかもしれませんがね。

で、最後は事件なんてどうでもよくて、人種差別による暴動が起こります。
でも、これも伏線があって、ブレンダが取り調べのときに「アームストロングに置いていけば自分は疑われることはない」ようなことを言っているので、善人面していた彼女の中にも差別の意識は確実にあったのでしょうね。

最悪は幾つもの小さな出来事が重なって起きるものだと自分は思ってます。
この映画も、きっと、小さな出来事が重なって起きた不幸な事件なんじゃないかと思いながら鑑賞しておりました。

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クチコミ・レビューTSUTAYA

イライラ

投稿者:ヒロ 2012年02月25日

とにかく母親にイライラする。差別問題もあったけどいまいちテーマをしぼり切れてない感じでした

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