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コンピュータは人間の仕事を奪うのか? というお話

投稿者:よふかし 2007年03月08日

 トレーシーとヘプバーンのコンビ作は九作あるそうですが、本作は七、八作目あたりでしょうか。秀作『アダム氏とマダム』から八年ほど、コンビ作としては初めてのカラー&シネマスコープ作品です。この間、ヘプバーンは『アフリカの女王』や『旅情』に出ています。
 イントロダクションに書かれた物語からは、実物はあまりにも印象が違って、トレーシーは新型業務用コンピューターを開発した有能なる研究者、ヘプバーンはテレビ局(ラジオ局)の資料室の敏腕部長。この設定が実に面白い。クリスマス時期なので「サンタのトナカイ五頭の名前は?」といった問い合わせがばんばん寄せられる。これにたちどころに答えるのが、ヘプバーンはじめ資料室の女性社員たちなのである。
 複雑な資料検索や文献調査をしたことがある人なら分かると思いますが、どこに知りたいことがあるかは、コンピュータよりも有能なる人間の記憶に頼るのが早道です。その道の生き字引、というのはいろんな図書館とか調査機関にたいていいらっしゃいますが、本当に貴重で、すごい人たちです。昨今は何でもインターネットに頼って、ネットになければ存在しないとすらみなされてしまうようで怖いですね。
 閑話休題。抜群の記憶力を持つヘプバーンのもとに、彼女の仕事を奪うかもしれないコンピュータを開発したトレーシーがやってきて、そこに対立と恋が生まれるわけですが、すべてはのんびりしたラブコメディの衣に包まれております。
 ヘプバーンが部下の女性たち(好演)とおしゃべりするシーンが実に多く楽しいのですが、
「この間、街角にたっていたら素敵な男性が乗った車が何度もブロックをぐるぐるまわっているの。きっと私を見ていたのよ。思い切って声をかければ恋が始まったかもしれないわ」
「私の経験で言うと、そういうとき彼はたいてい駐車場を探しているのよ」
 とまあ、あやふやな引用ですが、そんな感じ。
 ラスト登場するコンピュータのあまりの馬鹿でかさ(ドリフのセットくらい)に愕然としますが、この映画が作られてからもう半世紀、コンピュータの登場は人間から仕事を奪ったのでしょうか? てなことはさておきの、50点。

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