男たちの旅路のクチコミ・レビュー

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テレビに鶴田浩二を引っ張り出した山田太一の代表作。

投稿者:CCR 2020年09月30日

当時東映の任侠物か特攻物を特に好きで映画館に行って観ていた人以外に鶴田浩二の芝居を一般家庭でまともに観た人など当時そんなに多くはなかったと思う。それを突然公共放送NHKに引っ張り出した山田太一の着眼点に感心した。(以後山田はこの成功により高倉健、渡哲也、千葉真一等の大物役者とテレビで組んでいく。) 尚且つ当時警備員という目立たない職業にスポットを当てたドラマなど、(「ザ・ガードマン」なんてのがあったが)皆無だったと思う。警備員という仕事の日常の地道な勤務内容をリアルに描写して現実の生活を描いたのも当時は新鮮だった。流石に鶴田の代名詞とも云える特攻の生き残りという設定は生かしてそれを若い世代との価値観の違いの対比で現代の様々な世相や問題を提起した社会性のある傑作ドラマだった。鶴田に相対する若い世代を森田健作(下手な役者だがこの役は良かった。知事になって年食っても相変わらず軽いな。)、水谷豊、桃井かおりという人気役者を配して彼等との討論ドラマの様相を持った当時としては非常に珍しい形態のドラマでもあった。特に当時の今風で冷めた気質とひょうきんで生意気な面を持つ若造を絶妙に演じた水谷豊は当時「傷だらけの天使」に続いての当たり役となった。(水谷が本シリーズで鶴田と共演していた頃、長谷川和彦の「青春の殺人者」でキネマ旬報男優賞を獲った際に鶴田から「お前、いい役者だったんだな。」と云われたというエピソードが何か可笑しい。) 彼等若者が最初は敵対視してうっとおしいと感じた鶴田演じる吉岡司令補という人物に徐々に一目を置き、好感を持っていく過程を土曜の夜8時のドラマ3話で描いて放送したのが鶴田演じる吉岡という人物に視聴者も魅力を感じたのであろう、以後シリーズ化していく事となっていった。私もこの吉岡という男の何事にもぶれない自信を持って断言する物言いに大変影響を受け魅力を感じた。又、喋り方が何とも熟年の味を出すのだ。鶴田が。(そんな彼がシリーズが進む内に娘ほどの若い桃井に惚れられてうろたえる様も面白かった。) シリーズが続いていく中で次第に吉岡がやり込められるシーンが見られる様になってくる。根津甚八を初めて知った一編「墓場の島」では売れっ子シンガーの根津がアーティストとして自分のやりたい事をプロダクションが売れる為には不要としてさせてくれない事で引退を決意しステージ上で突然発表する事を計画するがステージ上、直前に気後れがして発表しないで伏せたままの結末に吉岡が「男が一旦決意したなら筋を通すべきだった。」と水谷達に述べるが水谷は「あんた、全てを投げ出す事になる彼の、悩んで迷ってそれが出来ない人の弱さを理解できないのか。」と反論する。吉岡はそれに反論せず無言だった。「シルバーシート」という社会性のある一編では笠智衆、加藤嘉、殿山泰司、藤原鎌足の老人達が突如車庫内の路面電車に籠城して吉岡が説得に当って「皆さんの人生の晩節を汚す様な事をしてはいけない。」と諭すが彼等から「あんたももう少し年齢をとったら俺達の気持ちが分かるよ。」と反撃されて言葉を返せなかった。当時高齢者が世間からぞんざいに扱われる風潮に一石を投じた作品だった。(この時代、高齢者をターゲットに卑劣な詐欺や強奪がこんなに横行するなんて当時想像だにしなかった。吉岡なら激怒している筈だ。) シリーズ後半は特にこういう様々な社会的テーマを一話毎に取り上げ、問題提起をして進化をしていったのが更にこのシリーズに奥深さをもたらした。このシリーズはこういった社会的な問題テーマに対しては最後まで山田は解答を示さなかった。もしくはこうしてもいいのではないかと提議する作品もあった。吉岡が世間を信じられない車椅子の若者達に外ではある程度は臆しないで廻りの人に迷惑をかけていい、堂々と助けて貰え、勇気を持て、分かってくれる人は必ずいると背中を押す一編もあった。(「車輪の一歩」) 山田はこれらの作品を通じてあなたはどう思うかとこちらにボールを投げて問いかけてくるのだ。当時私の知っている範疇でこういうドラマは無かった。こういうスタンスの作品を書く時の山田の作品は私の大のお気に入りだった。倉本聰、向田邦子の作品とは又違う面白さがあった。
日テレの「西遊記」のテーマ曲「ガンダーラ」「モンキーマジック」で大ブレイクする前のゴダイゴが本作の音楽を担当してリーダー、ミッキー吉野の最高傑作となったサントラは今でも時々聞きたくなる全部いい曲だらけなのだ。冒頭のテーマ曲がかかるタイトルバックで画面の風景を四角く囲んで絞り込み、余白にキャスト、スタッフの字幕が入るスタイルも当時は自分の目を引いた。山田は「岸辺のアルバム」がよく取り上げられるが私はこっちの方が断然お気に入りである。

実に惜しい

投稿者:aki0319 2014年04月21日

男たちの旅路シリーズの中で最も名作と思う第4集3話「車輪の一歩」が清水健太郎如き端役者(大麻野郎)が出演しているため、放送できないのが勿体ない!

男たちの旅路 第4部 -全集-

投稿者:不肖人の備忘録 2013年07月07日

いつになったら借りれるんだろう....

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こういう大人になりたい

投稿者:ゴエモン 2005年06月24日

吉岡さん 貴方のような人になりたい 車輪の一歩 は考えさせられる話です クライマックスは泣けます
 

説教させたら日本一?!

投稿者:ボス 2002年09月23日

まだ脚本家が世に名前を出していなかった頃 NHKが土曜ドラマとしてスペシャル枠を土曜の八時に設定した頃の作品。大ヒットだったそうです。世代間格差とか 特攻隊帰りとか色んな言いようがあるようですが 当時見てなかった方々 特に若い方々に是非 飲まずに黙って見て欲しい素敵な作品です。鶴田浩二は最高に魅力を感じますよ たまには中年の経験や思いに真摯に耳を傾けてみましょう!!

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