紙屋悦子の青春のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.5

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投稿者:スギノイチ 2020年09月09日

黒木和雄は『父と暮らせば』から既にリアリズムを捨てた撮り方をしていたが、これはちょっとやりすぎというか、作為的過ぎる。
冒頭の老人メイクとか、コントにしか見えない。

投稿者:QI 2020年08月21日

この時期、戦争をテーマにした作品がTLをにぎわせている中、自分の頭に浮かんだのが『父と暮らせば』の黒木和雄監督の遺作となったこの作品。

『父と…』と同じく戯曲が元になった会話劇です。

主人公紙屋悦子(原田知世)は東京大空襲で両親を亡くし、鹿児島で暮らす兄夫婦の家に身を寄せます。

兄安忠(小林薫)は九州の軍施設で働き、妻ふき(本上まなみ)は悦子の同級生。

そして安忠の後輩、明石(松岡俊介)とその親友永与(永瀬正敏)。

登場人物はこの5人だけ。

直接的に戦争が描かれることはなく、市井の人々の日常生活とその会話だけで物語が進むのは、なんとなく『この世界の片隅で』の雰囲気に似ているかもしれません。

当時の若者たちは戦争とどのように向き合い行動したのか。

悦子、明石、永与3人の交錯する想いに戦争がおとす影。

その想いを素直に言葉にできない当時の状況。

淡々と進む物語の中で、唯一悦子が感情を爆発させるシーンに胸が痛みます。

戦争は人の命を奪うだけでなく、生き残った人たちにとって生涯消えることのない傷跡を残すことを観る者に静かに伝える作品です。

そして驚きだったのが女優本上まなみの素晴らしさ。(本上さんいまさらスイマセン)

他の4人が本音をなかなか語らない中、彼女だけが思ったことを素直に言葉にするという、会話劇での重要な役割を見事に演じていました。

もちろん原田知世も大変素晴らしかったです。

…というか彼女目当てで観に行った作品だったことを素直に認めつつ+0.3w

投稿者:方眼 2020年08月10日

松田正隆の戯曲を映画化。「父と暮せば」よりは映画的にカットを割っているが、1ショット長回しで卓袱台シーンを味わい深く演出している。戦争中の日常、ユーモアもあれば、迫りくる不穏もある。これはこれで凛とした主人公の決意が、感動的。静岡のお茶で、おはぎを食べたい。

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黒木和雄は戦争を題材にすると一段と冴える。

投稿者:CCR 2012年11月18日

黒木和雄監督は原田芳雄と組んだ「竜馬暗殺」「祭りの準備」「浪人街」も素晴らしいが「tomorrow明日」から始まった「美しい夏キリシマ」「父と暮らせば」、本作と原爆と戦争をテーマにした作品群を撮ると又一段と才能を開花する。何より一般市民の側から戦争によって運命を狂わされた人々の日常の描写を声高にはせず淡々と描く事が却って訴えるインパクトが非常に強くなる事をこの監督はよく分かっている。本作も好きだった原田知世扮する紙屋悦子をやはり彼女を好いた親友、永瀬正敏に託して戦地に赴く己の運命を悟り身を引く松岡俊介扮する間中少尉の辛さがひしひしと伝わってくる。終盤、観客は彼が一人悦子の家に訪ねてくるシーンで彼が戦地に赴く為に別れを告げに来る事が既に分かってしまう。このシーンは辛い、ウルっとなってしまう。原田知世は、まともに演技を見た事はない女優だったが普通の一般女性の感じが良く出ていてとても好感が持てる。東映が撮った「大和」や「山本五十六」の様な金のかかった特撮や勇ましさを前面に出した戦争大作よりこういう小品だが戦争のやるせなさを突き付ける作品こそもっと評価されるべきだと思う。

65年前、確かにそこには戦争があった

投稿者:飛べない魔女 2010年02月25日

時代は終戦真近の昭和20年春。
一番愛する人と結ばれたいのに、それが出来ない悲しい時代。
お国の為に命を捧げ申す・・と言って特別飛行隊として出陣していく明石少尉を誰も止めることは出来ない時代。
愛する人が望むお見合いならと、悦子は永与少尉と合う決心をする。
永与なら飛行機乗りではなく整備だから、出陣することもないし、実直なやつなので、あいつなら悦子さんを任せられる、という明石少尉。
結局は自分の本音を明かす事なく戦地で散ってしまうのだ。
愛する人の幸せだけを願って・・

原作が戯曲だけあって、ずっと舞台を観ているような錯覚を覚えた。
戦闘シーンや血なまぐさいシーンなど、一切ない。
鹿児島弁のゆったりとした口調も手伝って、本当に戦争をしている時代なのだろうか?と思ってしまった。
すべては悦子の家での会話の中から、ああ、本当に戦争しているんだな、と判る。
昔のことを言っても仕方がないけど、なんでもかんでも我慢せねばならない青春があったことを、今の若者にも伝えねばならないだろう。

義姉役の本庄まなみの素人くさいが味のある演技が印象的だった。
それにしても、鹿児島弁て良いですたい!
何とも癒される言葉ですたい!


愛し合う、支えあう人生

投稿者:ひよママ 2009年11月03日

 私は昔から、原田知世ちゃんが好きです。
最近ではときどき、コーヒーのCMで見ますが、永遠の妖精のようで、いくつになっても楚々として、あの透明性は希少ですよねぇ!

 さて「昔の人々」は、現代の人々より「精神年齢」が10歳は高い。と聞いたことがありますが、そうして見ると、知世ちゃんの役はちっとも違和感がありません。
 終盤、号泣のあと割合と淡々と、前向きに永与を受け入れるヒロインですが、見合いの日の別れ際、口下手な永与が、ためらわず「決して一人にはしません。」と言い切ってくれたからこそ、彼を心から信じられたのだと思いました。
また、兄嫁「本所まなみ」の存在が、とてもよいアクセントになっていました。
 長らく、予約リストの下位に入れていた作品でした(たぶん20位くらい)気になっていたので見られて良かったな。
とてもよい作品でした!!

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