トレードマークの蝶ネクタイもお洒落で好きでした。
80年代の水谷豊といえば「熱中時代」「事件記者チャボ!」「気分は名探偵」が御三家(?)だと勝手に思っていますが、その中でも特にこれが私は好きです。
これ以降のドラマでは、ちょっとキザ路線に向かって行ってしまいますが、その「走り」にあたるのがこのドラマだと思います。
前者2作品は、どちらかというと不器用な“熱い”男なのに対し、
この作品ではちょっと不良で“クール”な男を演じています。
キャラクターは3作品でそれぞれ違うものの、そのスタイルに即した形でポリシーを貫く主人公を好演している点では共通しています。
当時は、「熱中時代」で大ブレイクしてから、恐らく公私共に一番ノリに乗っていた時期だったのではないかと思われます。
それは、ドラマの中でも、男としての自信と凛々しさが自然に伝わってくるので、直感的に分かるのです。
また、脇を固める俳優陣との相性がよかったのも影響しているかもしれません。
(藤岡琢也は「チャボ!」で上司役でしたし、子分の荒木こと船越英一郎は、「熱中時代」の校長役だった船越英二の息子ですし…)
それにあの1階が喫茶店で2階が探偵事務所っていう、「現実にありそうでない設定とセット」がまた独特の雰囲気があっていいんですよね。
また、このドラマでデビューした佐野量子の初々しさも見どころですし、オープニングの曲も、ネガになってストップする映像とよくマッチしています。
「相棒」で水谷豊を初めて知った若い人には、ぜひこの作品も見てほしいです。
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