五月の七日間のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.7

観た人
36

観たい人
129

投稿者:マーくんパパ 2021年06月19日

核軍縮の進展する米ソ冷戦時代の近未来、紙の条約で仮装の平和が保てるのかと弱虫外交の政府転覆クーデターを企む空軍将軍B.ランカスターと、その計画に気づき民主主義のルール破棄してまでの暴挙は許されないと大統領に通報して立ち向かう将軍付き事務官のK.ダグラス。双方の水面下でのX デイまでの七日間の攻防が、派手な立ち回りこそ無いが007さながらの緊迫感を伝える。設定した近未来を飛び越えそれから半世紀、米ソどころか世界に核は拡散し今もどこかの近い国で一触即発の陰謀が進行しているのでのは?とその現実性はより深刻になっている怖さ。厄介なのは同じ国を愛する信条から出る方法論の違いの根深さ、大統領会見での“力を保持して説得仲介で世界の平和を守る”が死語になったアメリカの混迷が世界の矛盾を拡大している正に今観直す価値の高い映画でした。

投稿者:ShinMakita 2021年06月08日

☆復刻シネマライブラリーから廉価で出たDVDを観たシリーズ


ワシントンD.C.。ホワイトハウス前で暴動騒ぎが起きるほど、現政権の支持率が急落していた。ライマン大統領が、ソ連との核撤廃条約を締結しようとしているからだ。敵国を設定し、国内総生産を上げ失業率を下げる「戦時統制」のやり方が不健全であると考えるライマンは、未来の平和を見据えて条約に前向きなのだ。しかしまだ戦争の傷が残る国民は納得できない。そのため世論は、条約締結に反対する統合参謀本部議長ジェームズ・スコット大将に賛同するようになっていた。

統合参謀本部事務局長のケーシー''ジグス'' 大佐は、そのスコット大将の補佐を務める将校である。大将の側にいて、最近おかしなことに気がついた。なぜか大将が各基地の責任者に競馬賭博の報せを送ったり、スコット派の上院議員から思わせぶりなセリフを吐かれたり、占領訓練ばかりを指示される将校の苦情が来たり、なんてことが続いたのだ。自分の知らないところで、何かが起きている…そう考えたジグスは情報の断片を繋ぎ合わせ、スコット大将がクーデターを計画していることを悟るのだった。


「五月の七日間」



フランケンハイマーの代表作であるポリティカルサスペンス。計画を知った大統領がブレーンを各地に派遣するんだけど、彼らが次々と毒牙にかかっていくのが不気味。そして本作、カーク・ダグラス演じるジグスの苦悩ドラマでもあります。尊敬する上官を告発し、エヴァ・ガードナーも騙さなくてはいけない役どころ。名演技です。


現代にも置き換え可能なプロット、バート・ランカスターのカリスマ性、スリリングな展開、万策尽きた大統領の最後の一手。全てが素晴らしい傑作。必見。

投稿者:lemmon 2021年05月26日

フレデリックマーチの信念と哀愁にやられた。

う〜ん、物語は半分くらいしか理解できず。
やたら会話の多い演出に2時間弱。
正直疲れた。

エヴァガードナーに、ランカスター、ダグラス、そしてオブライエンの年齢を重ねた演技に魅入ることはできたので飽きはしなかった。

多分これも2回目観るとより理解が深まって楽しめそうだが、当分先だなあ。


この手の政治映画は、「アメリカは素晴らしい!」臭を偏見で感じてしまう‍♂️。
核を使った国が何を言う。

ただやはりキャストが強力。
見応え十分でした。


※いつも参考にさせていただいている方のレビューからTSUTAYAが店によっては復刻シネマシリーズを置いてあると知る‍♂️。
探したら、、、比較的近くにあったヽ(´▽`)/。
filmarksやっててよかった。
勢い余って10本借りてしまった。

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

ラストの大統領の演説が感動的

投稿者:飛べない魔女 2021年06月15日

架空の1970年、アメリカとソビエトの間で核軍縮条約が結ばれようとされていた。
それに反対する軍人スコット将軍(バート・ランカスター)が率いる秘密部隊は
ひそかに政府を乗っ取るためのクーデター計画を進行させていた。
それをキャッチしたケイシー大佐(カーク・ダグラス)は
ライマン大統領(フレデリック・マーチ)とその側近たちと共に
クーデターを阻止するべく5月の七日間が動き出す。

最初は登場人物が多くて、物語に入りにくいのかな?と思いながら観ていましたが
いつのまにか入り込んでしまいました。
とても面白かったです。
見応えがありました。
とてもドキドキしました。
ソビエトと条約を結ぶことはアメリカとして敗北を意味すると考える軍人たち。
一方、大統領は、多くの世論の反対を押切っても
世界の平和を守るためにはソビエトとの条約が必要だと主張します。
私の中ではアメリカの良心のようなイメージのあるバート・ランカスターが
まさかの悪役で、最後の方は憎たらしく思えました。
昨年103歳で永眠したカーク・ダグラスは当時は40代でしょうか、凛々しくて
とても素敵です。

そしてラストの大統領の演説。
この言葉が胸に染み入りましたので、記載しておきます。

『つい最近までこの国は己の偉大さを失ったと思わされていた。
戦争なしでは自由を求める闘いに勝てないと吹き込まれていた。
だがそれは間違いだ。
我々は強いのだから、強いからこそ仲裁が出来る。
誇り高いから寛容になれる。
中傷と暴力を使うのは間違っている。
我々は強くて誇り高い平和を愛する寛容な国だ。
いつの日かこの地上で人々は暴政という長い闇から抜け出す。
自由という光りの中へ。』

誇り高き寛容

投稿者:趣味は洋画 2021年05月26日

五月の七日間(1964年・アメリカ、モノクロ、118分)

製作当時には近未来であった1974年5月のアメリカを舞台に、軍事クーデターをめぐるサスペンスを描いた骨太のポリティカル・フィクション。 「発掘良品」の貴重な名作です。

アメリカのライマン大統領(フレデリック・マーチ)はソビエト連邦と核軍縮条約を締結したが、ホワイトハウス周辺は連日デモ行進が行われ、デモ隊同士の衝突も起きていた。軍需産業は大打撃を受け、軍部や企業家はこぞって軍縮に反対していたのだ。統合参謀本部議長のスコット将軍(バート・ランカスター)は、‘戦争の抑止力を保つには軍縮はしてはならない’ と、大統領に反対の意見を示す。ある日、スコット将軍の直属の部下であるケーシー大佐(カーク・ダグラス)は、親友のヘンダーソン大佐(アンドリュー・ダガン)から秘密基地ECOMKON(イコムコン)の存在を知らされる。だが、ペンタゴンの幹部は誰も知らないうえ、スコット将軍が軍の最高レベルの暗号を使って競馬の賭けを募っていたこと等、不穏な動きを察するケーシー大佐。大統領の側近クラーク議員(エドモンド・オブライエン)がスコット将軍を批判するなか、ケーシー大佐はホワイトハウスで大統領に現下の状況を報告する。スコット将軍は極秘の演習計画を画策中で、次期大統領の椅子を狙っていると確信したのであった...。

「五月の七日間」はタイトルのとおり、そのクーデターの発覚から結末までの1週間の経過を見せている。監督のジョン・フランケンハイマーは、ケネディ大統領暗殺事件が起こる前から製作を進めており、‘映画の中の大統領の行動を通して、ケネディを激励し、或いは警告を発しているつもりであった’ と述べている。実際、本作のストーリーの流れと演出は真に迫り、常時緊迫感が漂っている。

余談になるが、当時は核兵器とアメリカ政府の動向を結び付けた作品がほかにも公開されている。
64年「博士の異常な愛情」(スタンリー・キューブリック監督)、64年「未知への飛行」(シドニー・ルメット監督)はその典型的な2本であろう。両作品の作風は異なれど、共に怖い映画であった。

クレジット1位で登場するバート・ランカスターが、国粋主義の野心家将軍を堂々と演じ切っている。
60年「エルマー・ガントリー/魅せられた男」で既にオスカーを獲得、フランケンハイマーとの仕事も多く、本作の彼は脂が乗り切っている感じの50歳。

大統領を演じたフレデリック・マーチはさすがの貫禄で、本作出演時は66歳くらい。晩年に差し掛かっている頃だが、往年の演技力は健在。46年「我等の生涯の最良の年」での復員兵役が印象深いが、31年「ジキル博士とハイド氏」の奇怪な役もあった。両作品でアカデミー賞・主演男優賞を受賞している。

出演作品数で他の追随を許さないカーク・ダグラスは、バート・ランカスターより3歳年下。本作ではバート・ランカスターの直属の部下という立場だが、それでも大佐の地位。上司の命令は絶対である軍部の内幕が垣間見れて興味深いが、複雑な心境をもって大統領に意見具申する姿に悲哀を感じる。

紅一点、エヴァ・ガードナーが出演しているが、彼女はスコット将軍の元愛人エレノア役。将軍の情報を入手しようとエレノアに接近するケーシー大佐(カーク・ダグラス)との駆け引きが見もの。意に沿わない成り行きに、彼女はケーシー大佐の頬を思いっきり引っ叩く。

ほかにも性格俳優のエドモンド・オブライエン、渋いわき役マーチン・バルサム、ウィット・ビッセルらが脇を固めている。特筆すべきは、プロデューサーでもあるジョン・ハウスマンの出演。本作では、ジブラルタル海峡に駐留する米第六艦隊のバーンズウェル中将役で、マーチン・バルサム扮するジラード大統領補佐官から、クーデター計画の全容に署名を迫られる人物。両者が対面するシーンでの、ジョン・ハウスマンの眼力には凄みが感じられた。

果たして結末は伏せるものの、〇〇の事故死は仕組まれたものだったのか。
スコット将軍が大統領に言っていた、‘基地は大統領の承認を得ていた’ というのは本当だったのか。
そして、‘その場には部下のケーシー大佐も同席していた’ というのは事実なのか。
いくつかの疑問を観客に投げかけることも、フランケンハイマー監督はちゃんと心得ている。

-----
在庫枚数2枚という厳しい競争のなか、やっと順番が回ってきました。待った甲斐がありました。

アメリカの陰謀映画の古典的作品。

投稿者:ロキュータス 2021年04月05日

  ( ネタばれあり )
 遠くない将来の1970年のこと、アメリカとソ連は核軍縮条約を締結したが、アメリカ国内では保守派がそれに強く反発していた。
  ケイシー大佐( カーク・ダグラス )は近く行われる大規模な軍事演習が、実は空軍のスコット将軍( バート・ランカスター )による極秘のクーデター計画ではないかと察知し、ライマン大統領( フレデリック・マーチ )に報告する。
 大統領は信頼できるブレーン、ジラード大統領補佐官( マーティン・バルサム )やクラーク上院議員( エドモンド・オブライエン )に命じて、軍部の動きを調べ、クーデターの阻止を図る。 こうしてケイシーたちにとって5月の長い7日間が始まった・・・・。
 出演は他に、エヴァ・ガードナー、ジョン・ハウスマン( 但し、クレジットなし )、リチャード・アンダーソンら。 ナレーターはリチャード・ベースハート。
 
 監督はジョン・フランケンハイマー。
 『 終身犯 』『 影なき狙撃者 』につづく本作のあと、『 大列車作戦 』『 グラン・プリ 』『 フレンチ・コネクション2 』『 ブラック・サンデー 』など60~70年代に骨太の作品を獲っています。
 キネマ旬報社の「 世界の映画作家 」シリーズの第1回でスタンリー・キューブリック、アーサー・ペンとともに取り上げられてた当時の新進気鋭の鬼才。

 製作はエドワード・ルイス。
 『 スバルタカス 』では赤狩りで干され変名で書いていたドルトン・トランボを実名で起用。
 本作や『 グラン・プリ 』などのフランケンハイマー作品の他、『 ダラスの熱い日 』、
 『 ミッシング 』( コスタ・ガブラス監督 )などを製作。

 脚本はテレビ・シリーズ「 トワイライト・ゾーン 」や『 猿の惑星 』のロッド・サーリング。

1962年原作の小説が発表されると、現実のキューバ危機もあってベストセラーに。
 映画化に際して国防省は難色を示しましたが、ケネディ大統領はカーク・ダグラスとの夕食会で興味を示し、ホワイトハウスは製作に協力的でした。
 公開は1963年12月公開を予定していましたが、11月にケネディが暗殺されて2か月延期に。
 
 その後ベトナム戦争、ウォーターゲート事件などあまりに多くの事が起きて、今日僕たちはアメリカの政府や軍の陰謀について何か聞いても、小説や映画であれ、現実のニュースであれ、もはやまったく驚くことはない。 アメリカが陰謀をめぐらす国であることは、もはや「 常識 」
と言えるでしょう

 そのため、本作はアメリカの政治スリラー映画の古典ですが、どうしても「時代」を感じさせてしまうでしょう。 
しかし、「 アメリカ人が(アメリカの自由と民主主義を本気で信じていた時代 」に作られた「 陰謀の危機を訴える映画 」には、当時を知る僕にも感慨深いものがあります。  

忘れられた観のある幻の作品ですが、知らない世代の方にお勧めしたい「発掘良品」ものの作品の待望のリリースです。






レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA

レビューを書いてみませんか?

レビューを投稿する