ヘンリィ五世のクチコミ・レビュー

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投稿者:KnightsofOdessa 2020年09月09日

No.177[舞台と映画、融合の失敗] 40点

一枚の白い紙が青い空に舞ってるのから始まるってブレッソン『やさしい女』じゃないか!と勝手に興奮していたが、もちろん全然違った。ヘンリー五世時代(劇中劇)→シェイクスピア時代(劇)→現在と二重に重ねるのは、シェイクスピア時代の観客の反応を取り込みたかったからと見受けるが、この時代の観劇や役者の姿勢などを知ることが出来るのは興味深いとはいえ微妙。途中で客席に雨が降り込むのはバグなのか仕様なのか分からん(もしや4DX?!)。複雑な家族関係を説明する大司教役の役者がカンペガチ読みで、それを観客に爆笑されていたとこは笑わせてもらった。しかし、その後予想通り劇中劇という縛りプレイから都合よく外れていき、石畳の道路、馬、船、城などやりたい放題になる。『オーソン・ウェルズのフォルスタッフ』みたいな室内劇のダイナミズムを感じることもなく、舞台と映画が水と油のように分離している。それなら最初に劇中劇を意識させる意味も分からない。

最後の決戦で矢が飛ぶとこが漫画みたいで笑った。色調もマイケル・カーティス『ロビンフッドの冒険』みたいな奇妙なものなので、ローレンス・オリヴィエのシェイクスピアシリーズは『ハムレット』で十分。あれは面白い。

投稿者:lemmon 2020年08月18日

物語に興味が湧かなかったが、映像はとても美しく、何よりオリヴィエが美男子。彫刻のようなお顔立ちで、コスチュームプレイはほんとよく合う。

過去鑑賞したときのメモで「ハムレット」を絶賛してたので本作を初めて手に取ってみたが、心理描写が巧みだったと記憶するハムレットに比べると、こちらは物語が淡々と進むイメージ。

原作がそうなのかも?読んでいないのでわからないです‍♂️。

舞台演目から、想像力を膨らませて、途中から舞台装置無視で演出が繰り広げられる。
最初から最後の最後までこだわりが見え、好感度の高い作品でした。

投稿者:安堵霊タラコフスキー 2019年11月17日

普通のシェイクスピア戯曲の映画化と思っていたから結構意外性があり驚いた作品。

まず金獅子賞とアカデミー賞を受賞したハムレットの前に撮ったローレンス・オリヴィエの初監督作品だっていうのにカラーで撮られていたのが予想外で本当にハムレットの前だったかと疑ったくらいなのだけど、それだけでなくいきなりシェイクスピアがいた頃と思しき時代の舞台から始まっていたのも驚きだった。

そしてそこから戯曲がちょうど生まれた頃くらいに舞台で演じられているヘンリー五世という設定で映画は展開していくのだけれど、そのおかげで一見チャチな美術も演劇を再現したものとしてしっかり機能していたようにも見えて感心した。

しかもそれでいて屋外になるとメタ的かつ大胆なナレーションを挟みつつも合戦シーンとか結構見応えのある演出がされたところばかりになり、演説とか敵の進軍における長回しも面白かったのでそのギャップも中々良かった。

シェイクスピア喜劇らしく会話の部分も多くてそこは眠りそうになったが、役者が初めて監督をした映画とはとても思えない実験性の強い趣向は体験として実に面白いものがあった。

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