紅い眼鏡のクチコミ・レビュー

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投稿者:ILLminoru 2021年06月11日

押井守 監督脚本のケルベロス・サーガ第1作目の「虚構と現実」映画。

主演の千葉繁を筆頭に『うる星やつら』で共演していた声優やアニメ業界関係者が多く参加した"終わらない大人の文化祭=映画"。
撮影中スタッフ、演者みんな爆笑しながら作ってたんだろうなぁ。

カラーパートのアバンタイトル後のモノクロパートが行き当たりばったりドタバタコメディ(『うる星やつら』の友引町での戯れ的)で何を観せられているんだ!?ってなりますが、ラスト周辺のこの作品構造のネタバラシで腑に落ちる。”映画館"での撮影セットを壊し脱出する所で「ああ、なるほど、虚構からの脱出か!」となりました。

個人的にはあのドタバタパートが長過ぎに感じてしまったし、カラーパートになる瞬間はあそこじゃなくて自分自身と対峙した時の方が好みだったなぁ。


筋金入りの押井守ファンにしかおすすめ出来ない作品かな。

投稿者:HAL 2021年04月12日

「残り弾数一発。ただし腹の中だがな」
アニメより戯画的な、学生運動に挫折してしまった若者たちの成れの果てのパロディなんだろうか。でもなんだか肌触りはザラッとしている。

パトレイバーの特車二課と攻殻機動隊の公安9課の合いの子のような設定の「ケルベロス部隊」(= 首都警警備部特機隊)。押井守が繰り返し描いてきた「現代を舞台にした二・二六事件のシミュレーション」「戦争状態への緩やかな移行、または未遂」のひとつの変奏とでもいうべきか。ただ、これは実写作品であり、むしろアニメよりも戯画的な、シュールな雰囲気を帯びている。重装兵のようなプロテクトギアを纏って戦う場面は冒頭の「敗走」だけであり、その後は地下組織と警察機構?の裏切りに翻弄される千葉繁が延々と映される。中盤以降は千葉繁の身体を張ったギャグシーンの乱れ撃ち……というか、川井憲次の音楽が軽快すぎてミュージカル映画とすら言えるかもしれない。その後に描かれるのは立ち食い蕎麦と炬燵である。でもそれって、学生運動の武闘派団体が見た夢なんだろうか。ある意味「脳をハッキングされてしまった学生運動のかつての闘士がみた幻影」のような作品。朧げな幻燈の中で、ラストに現れるタクシー運転手役の大塚康生がいい。

そういやアサルトガールズでも「マグマ大使」が台詞に出てきたけど、押井守はそんなに好きなんだろうか。あと自分にとって近年の押井守は『Fallout 4』で延々とパワードスーツを鹵獲しているおじさんだったので、その執着の(作家としての)端緒をみた思いもした。

投稿者:Aix 2021年04月01日

ゴーストインザシェル攻殻機動隊やパトレイバーで知られる押井守の実写デビュー作。追われている元警察の男の現実と虚構の曖昧になる話。

ゴダールのアルファヴィルと鈴木清順の殺しの烙印をイメージして撮ったそうです。確かに雰囲気が似ていました。要するにヌーヴェルヴァーグ×押井守というわけです。デヴィッドリンチ作品、ラジュテ、去年マリエンバートでとか、あの辺の作風に近かったかな。低予算だけど、うる星やつらの声優さんとスタッフがよく頑張っていたと思います。映像も悪くありません。編集はミスっていましたが...

現実と妄想がごちゃごちゃになるような作品が好きじゃない方にはオススメ出来ません。賛否両論分かれるタイプの映画ですが、個人的には楽しめました。

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