トラベラーのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.9

観た人
541

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454

投稿者:missu 2020年09月22日

2年ほど前に見た映画だけど、未だに鮮明に思い出せるストーリー。描写。そうゆうのって、なかなか無くて、貴重な作品。

子供の情熱、浅はかで危なっかしい行動や、強さ。何でもないストーリーなんだけど、印象に残る映画だった。

最後、そして、あれから、あの少年はどうなったんだろうか。

投稿者:あかぽこ 2020年09月04日

またまたキアロスタミ。

初期作故か?今回は「小津風味」も余り感じず、ちょっと健気さとか応援したくなる様な気持ちにはなれなかったかなぁ…

運の悪さとイージーミスもあるけれど「悪銭身に付かず」って事で、ラストはしょうがないよね~

帰ったら主人公がどんな目に合うのか、考えるだけでもゾッとするなぁ~…

投稿者:ひでやん 2020年08月31日

サッカーに夢中な少年の冒険譚を描いたアッバス・キアロスタミ監督の長編処女作。

出演者は素人を起用し、一つの目的の為に駆けずり回る少年をカメラは追いかけるが、長回しのロングショットや入れ子構造はない。

少年ガッセムは宿題もせずサッカーに夢中。洗濯している母の後ろからコッソリと家を抜け出す少年は、サザエの目を盗んで野球に行くカツオのようだ。

授業はサボり、嘘をつき、親の金を盗む問題児。テヘランで開催されるサッカーの試合を観戦したい彼は、あの手この手で金をかき集める。写真撮影で見せた子供たちの笑顔がたまらなく良かった。

子供の頃を思い出すと、小遣いでは買えない絶望的な物が多かったが、ガッセムのように大胆不敵にはなれなかった。

悪知恵と度胸と根性で金を集め、少年はバスに乗り、トラベラーとなる。

小さな冒険者は、大人にも怖めず臆せず目的に向かって突き進む。その姿は可笑しくもあり切なくもある。

旅路の果てに少年が目にした光景はあまりにも残酷だ。しかし、この結末はハッピー・エンドに思える。悪事を働いて全てがうまくいっちゃうと味を占める。

少年の未来が悪へと進まないように、キアロスタミは愛を込めて♦️罰♦️を与えたような結末だった。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

あの手この手でサッカーを見にいこうとする少年

投稿者:飛べない魔女 2019年06月14日

今までみたキアロスタミ監督作品に出てくる少年は
無垢で愛らしい少年ばかりだったので
本作はすごく意外な感じだった。

10歳にして生き方上手というか
嘘が上手というか
いやはは、この少年・ガッセム。
大物になるか、犯罪者になるか
両極端の道を行きそうな気配。

顔は既におっさん顔で可愛さなど微塵もなし。
親のお金を盗み
先生に体罰されて泣き叫ぶが
絶対に自分がお金を盗んだことは白状しなかったガッセム。
あんなに泣き叫んでいたのも演技だったのか?
体罰が終わったらケロリとして
もうサッカーを観戦しに行く計画に没頭する。
大人を騙し
気のいい友達を巻き込み
嘘をついて詐欺まがいのことをして
そこまでしてやっと集めたお金で
ようやくたどり着いたテヘランの夢のサッカー場。
まあきっとそうなるんじゃないかなぁ、と半ば予想はしていたオチに
キアロスタミ監督の少年への厳しい目線を感じた。
嘘をついて人を騙して夢を叶えても
その代償は必ずあるんだよ、ということだろうか。
その後、少年は村にはどうやって帰ったのか気になるところだけど
祭りの後の汚れたサッカー場と
そこを走り去る少年の戸惑いと悲し気な後ろ姿に
この国の行く末を見た気がした。。。

不自由さ、貧しさを知る少年が変えていく。

投稿者:ちゅく 2019年06月12日

生きるために、どこから始めて、どう耕すかということは、どこの国に住んでいても、人間独りひとりの根源の問題、砂漠に種を蒔くような小さな広い問題です。

バブル景気を経験した自分は、地価の上下降の落差と、そこに狂乱した人心の愚かさ、醜さを知っています。
「貧」を知ることを知っています。

近年、思うのは、住宅の問題です。バブル崩壊から現在の変化です。
土地、家をもたないで一生暮らしていけると思う若い人が増えています。かれらは、土地神話の崩壊を知って、一戸建てを買わない住まないと決めたのだろう。
たぶん、間違っています。集合住宅は、最近の耐震構造問題で明らかになったように、突然、退去させられることがあります。

どんな辺境な場所でも土地を持ち、家を建て、庭に野菜を植えて、そこから職場にマウンテンバイクで通う生活が、今後の暮らしでしょう。
在宅で仕事ができれば、いっそ、いいですね。そうすると、畑をもっと広げることができます。


一生懸命に親の世代が働いて「豊か」になった国に住んで、何の不自由も自覚もなく生きている少年より、この映画の苦労している少年のほうに、僕は期待をかけます。

近年、日本に移民を受け入れる法律と制度が施行されましたが、一生懸命働いて仕事を全うして日本で頑張ってくれる人々が、労働の対価である賃金、貯蓄、職能を母国に移植することに、なんの疑いがあるでしょうか。

アッバス・キアロスタミ監督(1940~2016)の初期の作品です。たくさん、渡来していない作品がありますが、初期の傑作です。

「トラベラー」(1974年、イラン、白黒、72分)。

少年が歩いていくと、道端で寝転がっている「おっさん」がいます。「おっさん」といっても、僕のような高齢者でない。40代の働き盛りの男たちです。
彼らが、なぜ、日陰で寝そべっているかというと、仕事がない、失業しているのです。
働き盛りの中年男性の失業率が高いのは、なぜか。少年はまだわからない。サッカー選手が活躍する国際試合があると、求人がある。それは一瞬のものだ。
この国は、石油産業だけが突出していて、ほかの業種を国が奨励していないので、失業者が多い。貧しい家庭の若者は、軍隊に行くことになる。
働きたい大人は多いのに、失業者が多いのは、ほかの産業がすべて確立していないからだ、と少年はすぐに判る。
しかし、この砂漠の遊牧の国に、一気に失業問題を解消する、何の産業が生じるだろうか、と彼は思う。「戦争か」それも一時的なものである。一気に多くの戦死者が出て、
一気に軍需産業は儲かり、政府、経営者は稼げるが、戦死した人民の家族は一家の長男を失い、戦争前よりもっと貧窮の下へ落とされるだろう。

少年は、始め、自然にカメラを手にして、身近な生活を写真に撮ることから始める。これが、アッバス監督の生きる道だったのかもしれない。
彼のような才能ある者はこういう芸術家になれるが、芸術家は、多くの人を、すぐに救うことはできない。小さな糸を紡ぐことだけができる。

この映画に描かれている少年は、この映画を撮った監督の少年時代を反映しているだろうが、もっと強い人間として造型されている。
彼は、母国を支える多くの職人、労働者と会話し、大きくなっていくはずだ。

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クチコミ・レビューTSUTAYA

あらら

投稿者:ワン 2003年04月06日

チケット手に入れたのに、あのラストになるとは(笑)イイ意味で裏切られたぁ!イラン映画万歳!

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