お引越しのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

4.1

観た人
2360

観たい人
3772

投稿者:zoe 2021年06月16日

ジャケットに惹かれて鑑賞。予想以上に良かった。

観てる私はレンコの視点で物語をとらえるにはあまりにも沢山のことを知ってしまっている気がするし、でもレンコの両親の視点で物語をとらえるにはあまりにも幼い。その辺が私にとってちょっと難しかった。

大人に大人の事情があるように、子供には子供の事情がある。どちらもがちゃんとした理由を持っていて、もがいてる。

自分なりに考えて、自分なりに悩んで、解決しようとするけどそう簡単に物事は思うように動いてくれなくて、どうすればいいか分からなくなる。

レンコが自分自身を抱き締めるシーン、すごい心が揺れた。自分が一番自分の気持ちも考えてることも理解できるけど、自分一人で葛藤する自分を慰めるにはあまりにも幼すぎる。

『おめでとうございます』

何度も大きな声でそう言うレンコの声が頭から離れない。

ラストシーン、レンコと母が2人で歌ってるのを観てやっと安心できた。きっとこれからも沢山喧嘩してしまったり、すれ違ってしまったりすると思うけど2人は絶対に大丈夫だろうって思えた。

田畑智子さんの子役時代は初めて観たけど、あんなに幼い頃から顔立ちが綺麗だったことにびっくりした。

投稿者:meet 2021年06月10日

たった一言で心は揺れるし、傾くし、安定する。
幼い日々、安定した記憶を求めて生きるのか。そして不安定な思い出は唐突に、不本意に作られる。

投稿者:3 2021年06月08日

90年代の大阪は今に比べて大阪感が強い。
子どもの自分との別れという意味では千と千尋の神隠しとも近いような…

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

「どこ行くの?」「家が二つ、それでええやんか!」

投稿者:ちゅく 2015年12月02日

「お引越し」(1993年、相米慎二監督)。

2回目の感想です。

1回目はセルVHS(ケイエスエス)で見ました。

ディスカスでは、一位登録で、半年くらいで「抱き合わせ」でやっと借りられました。

画質は、このDVDのほうが、いい。
でも、どの媒体で、見ても、この傑作は、変わらないと思った。

「大人がこんなところでなにしてんの?」

「漆場(うるしば)レン」は、箪笥に入って、出てくるが、
「ある時とつぜんな、ここの部屋とむこうの押し入れがつながってしまうんや」
という。

「はは(ナズナ)」(桜田淳子)は、離婚届けに先に印を押してはいるが、追い出した「ちち(コウイチ)」のことを、好きなので、
深酒をして、帰宅する。
だらっとしている「チチ」の中井貴一さんは、若い。ふたりで、バイクで、琵琶湖へ行く場面。

母と一人娘の生活が始まる。
「何がケイヤクや。何がトウバンや。いわれんかって。わかってるわ。」

レン(田畑智子)の、一つ一つのセリフが、詩になっている。

でも、もうこれ以上、書くまい。

田畑智子は、いい女優になった。
脇役に徹している。
それで、いいと思う。

相米慎二、田畑智子、桜田淳子、中井貴一。

投稿者:ちゅく 2015年04月05日

「お引越し」!

待ってました。

主演の田畑智子さんは、当時、何歳だったか。
1980年生であれば、12歳のときでしょう。

彼女の「ちち」を演じるのは、中井貴一さん。
「はは」は、桜田淳子さん。

両親が、うまくいっていないことを、レンは知っている。
彼女は、家の中で、バリケードを築き、デモストラクションを行う。

抵抗。

「ちち」と「はは」が、うまくいかなくなった理由は、この映画では、描かれない。

観客は、置いていかれるが、「レンコ」が一生懸命、ストライキをする以上、
味方になってやろうという気になる。

「ちち」は家をでていく。

「はは」は、レンを余計に可愛がりたくなるが、そこに夫の顔をみる。
その一瞬の眼の奥にあるものをレンは感じてしまう。

「はは」なる桜田淳子さんが名演。沸き上がるものを抑える声、肩。

「ちち」はレンをバイクの後ろに乗せ、レンは「ちち」の背にしがみつき、
ふたりは、京都の家から、峠を越えて、琵琶湖に、花火を見にいくのだ。
ここで、音楽が響くが、とても印象が深い。(三枝成彰さんの曲)

レンは、花火大会の途中、行方不明になる。


滋賀県大津市の瀬田には「船幸祭」という行事があります。
建部大社の祀りで、毎年、8月の終わりに行われる、陸、水、火を抱合した祭りです。

建部大社は、近江の圀一ノ宮(滋賀県で最も古く格式のある神社。日本武尊を祀る。天智天皇を祀る近江神宮よりも古い。)。

現在の「船幸祭」は、昼に神輿が旅所を巡り、大神輿を載せた「御座船」を先頭に、船団が瀬田川下流の御旅所へ向かいます。
午後7時、船団は帰路瀬田浜へと向かい、瀬田の唐橋に近付くころ、花火が上がるのです。


映画は、この「船幸祭」をドキュメントとして描いたものではありません。
けれども、この祭りが、「お引越し」の重要な局面の背景になっていることは、確かです。

レンは、火と水の中で、初潮を迎え、深い眠りにつき、みずうみ(琵琶湖)の畔の知らぬ家で、家霊を守る「おんば」(おばあさん)の手の中で覚醒するのです。

この映画、「お引越し」のエンドロールで、少女は、いろいろな旅芸人、道化と一緒に遊びながら、女へと変貌していく。

フェリーニ……。いや、そんな類推は、止めときましょう。

相米慎二という映像詩作家の名作です。


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