私は死にたくないのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.7

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投稿者:tapes201 2021年06月24日

【2021/134】ロバート・ワイズ『私は死にたくない』1958/DVD。実際の事件の映画化とはいえかなりフィクショナライズされてるみたいで熱演のスーザン・ヘイワードが無実という観点から撮られてるから何だか非常に重い。「死刑廃止の強烈なプロパガンダ」ってのも頷ける執行シーンの描写。

警察の謀略的なアリバイ崩し、執行の二度の延長などは実話らしいけれど何だか虚無的なストーリーをジョニー・マンデル作曲の軽快な西海岸ジャズをバックに過剰にテンポ良く録り切ってる感じは制作サイドの憤りみたいなのも感じる。冒頭から奇妙なフレーミング連発、奇妙な焦燥感を煽ってくる。

ジェリー・マリガン、レッド・ミッチェル、シェリー・マンのコンボ演奏もバッチリ。一応、ハリウッドにおける初モダンジャズ使用、ということになるみたい。#IWantToLive by #RobertWise in 1958. #SusanHayward #BarbaraGraham

投稿者:nanananaaaan 2021年06月04日

とても重いけどとても面白い映画。

バーバラの各所に散りばめられた風刺するユーモアさが良い。
ときどき良い人にも出会うけど、ことごとく『運が悪かった』
それだけな気がする
運。運だけ。
残念だ。
社会みんなで彼女を陥れる構造は胸糞すぎた
なんだよこの世ってなる

何回も何回も死ぬ覚悟を決めては延期され、決めては部屋に戻され
それこそ駒だった。

死刑確定してからの、息子とあって、お膝の上に息子をのせて歌を歌うバーバラ
あれは思わず涙が出そうになった
胸が苦しくなった。

ガス室の仕込みとかまでとても細かく描写してあって、現実感あった。生々しい
うわ、ひとを死なす準備してるって思った
彼らは、俺いま人を殺す準備してるって考えるんかな。きつい。

神父さんを見て、大杉漣さんの遺作『教誨師』を思い出した。死を前にした人は何を思うのか、的な激重作品。よろしければ是非。

『私は死にたくない』

英題は『 I WANTTO LIVE!』

それだけだったのになぁ

とても良い作品

投稿者:lemmon 2021年06月01日

スーザンヘイワードショー。
女の意地、生への執着、人間の脆さを体現してみせたヘイワードは圧巻。
変に激情せず、割とあっさりした印象が妙に生々しい。
ただ彼女が本作の最大の欠点であり、利点でもある。美しすぎる。

ジャジーな音楽、ボンゴのリズム。
冤罪をテーマにしているがテンタメに富んだ作品。
冒頭から粋だ。

本作、「私は死にたくない」というか、まあ同じだが「私は生きたい」といった趣き。


人間はどう生きてきたか。
その時にいくら真実を語ろうが、過去の印象は消せない。
だからこそ、信頼を勝ち取るのは、日々の生活でも簡単ではない。
ヒロインは娼婦。そして心が広いとも言えるが奔放。
一般の偏見からも逃れられない。
口は災いの元だ。

自分は当然映画として本作を見ているからいいけど、実際に彼女が無罪か有罪かなんてわからない。勝気なヒロイン。さあ、どう映るのか。


それよりも警察だ。
いいのか、こんなことあって。
ヒロインを追い込む。
ワイズ監督、よく描いたもんだ。
原作がそうなのかもしれないが。


15年ぶりに観たが、また圧倒された。
今ならもっと生々しく描くだろうが、映画はエンタメ。この作風で訴えかける。
自分は成功していると思った。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

裁判と見世物としての刑と、大衆。

投稿者:真 2020年12月15日

アメリカ映画らしい能天気なトーンで始まり、最初は正直退屈だった。
ところが、初めから結論ありきな裁判のあたりからどんどん引き込まれていき、
ラストシーンには釘付けになり何とも重苦しい悔しい気分になった。

裁判って何だろう。
改めて深く考えさせられる。

登場する野次馬根性と単なる好奇心むき出しの記者らにも煮え繰り返る。
何だ、こいつら。

記者も警察も裁判に関わる者らも、皆被告がひとりの人間であること、
その命や人生がかかっていることを微塵も感じていない。
ただ、流れ作業のように事務的に処理する、イメージにとらわれ、大衆が喜び
盛り上がるようなストーリーを事前に作り上げ、その道筋に沿ってことを運んでいるようにしか見えない。

烏合の衆。
大衆迎合。

中世の見世物の処刑と寸分も変わらない。

証拠調べもなく、司法取引したものの証言のみで死刑を決定してしまうことに
ぞっとする。
さらにぞっとするのが、死刑の方法と体制。
見ていて、嫌な気分しかしない。

確かにスーザン・ヘイワード演じるバーバラ・グレアムという女性はいい印象を持てない。
はすっぱで人を逆なでするような部分がある。
でも裁くべきはその罪だ。
裁判はストーリーを作るのではない。真実はどうであったかを検証し、罪があったのなら
その罪に見合う量刑を決定する場だ。

信じられない結末は是非目を背けないで見て欲しい。
人間のいやらしい部分が出ていて醜い。

日本でも死刑を真正面から扱った大島渚監督の作品がある。
どちらも白黒で同じくらい古い映画だ。
こちらと見比べると日本とアメリカの国民性がよく分かる。

死刑にされた女

投稿者:モモイチゴ 2020年10月14日

再三の延期で拷問のような苦しみ。冤罪の恐怖。スーザン・ヘイワードの熱演が真に迫る。

私はやっていない

投稿者:飛べない魔女 2020年10月04日


冤罪により死刑となった実在の女性バーバラ・グレアムの手記を基に映画化された本作。
美しき死刑囚として大衆は騒ぎ立て
連日のラジオニュースで彼女の一挙手一投足が報じられ
まるでアイドルさながらの扱い。
最後まで無実を訴えるものの、その願い空しく
無残にもガス室送りとなったバーバラを熱演したのはスーザン・ヘイワード。
どこか幼さが残る大きな瞳に、つんとした鼻先がとてもチャーミングな女優さんです。
死刑囚となっても、ジョークを飛ばしたり、軽快なリズムにダンスをしたり
自分の信念を決して曲げない凛とした態度がアイドル的要素となったのかもしれません。
唯一の生きる願いは愛する息子ボビーの存在。
どんな時も息子の存在が彼女を生への執着へと繋げたのでしょう。
警察の汚いやり口の罠にもかかってしまったバーバラ。
もし彼女に前科が無かったのなら、陪審員も別の判断を下したのかもしれません。
結局、人は潜在意識から間違った判断を下すという例のひとつでしょう。


死刑執行を前にしたシーンは拷問に等しく
何度も何度も行ったりきたりを繰り返し
わずかな希望を彼女に与えながらも最後の時はガラス越しに皆で覗いている。
なんて残酷な仕打ちでしょうか。
たとえもし彼女が人を殺していたとしても
この死刑方法はあまりにも残酷だと思いました。
最後のシーンは本当に怖かったです。
震えながら見ました。

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