鉄鼠の檻のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューTSUTAYA

憑き物落とし

投稿者:May 2001年10月09日

京極氏の著作ほど薀蓄の詰め込まれた小説を、私は寡聞にして知りません。特に今回は、難解な禅というものを主題にしているせいか、半分が薀蓄のような気がします。京極堂が説明してくれるので、私も解ったような気になるのですが、この「解ったような気になる」のが魔境でしょうか(笑)。そして残る47%で事件が進みます。今回は関口君のモノローグが少ないせいか、ショッキングな事件のわりに淡々と進んでいった印象が。しかし錯綜していた謎が一点に収斂していく手腕はさすがです。そして最後の3%が憑物落し。私なんかは実にこのカタルシスのために、この重箱のように分厚い本を読み進んでいくわけです。「妖怪シリーズ」はいつも陰惨でやりきれない事件が多いのですが、読後感が妙にすっきりしているのは、このカタルシスのせいでしょうか。それとも私も憑物を落されてるのかな(笑)?

読めば読むほど味が出る

投稿者:デンデン 2001年10月09日

新書版も読んでいるけど、やっぱり買ってしまった文庫版第4弾!
新書の時は読むだけで精一杯でしたが、さすがに2度目ですので、楽しめました。
この作品のテーマはそのものずばり「檻」です。物理的な檻、心理的な檻、社会的な檻・・・
その檻に捕らわれてしまい、そこから抜け出せなくなった人々の呪詛を京極堂が解き放つ、その論破がいつもながら感服つかまつります。
新作も長いこと出てないので、早く次を、オ・ネ・ガ・イ♪
外伝が今秋でるみたいですけど、本編を早く出して!

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