日本の悲劇のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.4

観た人
172

観たい人
292

投稿者:紫亭京太郎 2020年05月07日

今の日本が抱える“悲劇”が凝縮されていて息苦しいほど切ない。何かを語るようで何も語らない父の背中は経済成長をひたすら追いかけた日本が産み出した“悲劇”といえよう。心の奥に“よしお”がいるオトナが今の日本の「大人」ではないだろうか。

投稿者:negi 2020年03月05日

和製ミヒャエルハネケ
定点カメラで他人の秘密を覗き見してるような感覚になる
誰も救われないけど、たぶん愛しかない

投稿者:たな会No03 2019年02月18日

テーマは重い。どっしり構える仲代達矢ととにかく動きまわり感情を爆発させ続ける北村一輝の演技で、映画のテンションとテーマはブレることなく終わりまで引っ張ってしまうことがすごいです。

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

厳しい現実

投稿者:ミルクチョコ 2015年06月04日

高齢者所在不明問題から発生した「年金不正受給事件」を題材にした社会派ドラマ。
余命3カ月と宣告された不二男(仲代達矢)は、医者の制止も聞かずに勝手に退院し、自室の扉を固く閉ざして閉じこもってしまいます。一方、不二男の息子で、失業中の上に妻子にも逃げられてしまった義男(北村一輝)は、父の年金を頼りに無為無職の日々を過ごしていたものの、父の突然の行動に戸惑います。

何ともやり切れない映画でした。
嫌な夢を見せられているような作品でしたが、これは直視しなければいけない現実。
まるで舞台劇のような演出と、モノクロの画面がうすら寒さを感じさせます。
徐々に仲代達矢さんと北村一輝さんの世界に引き込まれ圧倒されます。

リストラされ妻にも捨てられた無職の息子と、余命わずかな父。老いた父が息子を突き放しながらも気にかける様子、無言で語る背中は重くて辛いです。
隣近所、様々な縁が希薄になっていく中で、家族すら不幸によって崩壊していく様は、胸が締め付けられます。
モノトーンの現在や音楽を使わない映像など物語に深みを与え観る側に訴えかけて来ます。
唯一、カラーで描かれる幸せだった時の一場面は印象的。
最後にかかってくる電話の音は救いだと思いたいです。

日本の悲劇

投稿者:片山刑事 2015年05月27日

 シネマスコープ、モノクロの映像の中、出てくる場所は台所と父親の部屋と廊下という限られた空間。

 余命いくばくもない父親が退院してくるところから始まります。冒頭15分ほどだったと思いますが、ノーカットで主人公の仲代達矢さんは顔見えないという後ろ姿だけ。
 そして翌日から父親は自分の部屋にこもる。「オレはミイラになる」と宣言して、一体どうしてこのような行動をとるのか回想していきます。
 
 そこで描かれるのは、息子のリストラ、うつ病、自殺未遂、それに耐えられなくなったお嫁さんとの離婚、そしてやっと復活したかと思いきや母親が倒れてその介護で4年。母が死んだと思ったら震災。そして父親の病気。
 とこれでもかと不幸が襲ってきます。そして、自分の年金だけで生きている息子。彼を思って自死を選び年金を不正受給させても息させようとする父の子どもに対する気持ち。
 
 そして最後にパートカラーとして描かれる幸せだったころの家族の風景。それはまるでアルバムのような記憶。カラフルで幸せだった日々からしだいに色が失われ、薄暗くなっていく映像。
 カメラもフィックスで役者さんが画面から消えてもそのまま。音が印象的に使われていて背後にまわったりしているのを想像しながら見る映画。
 
 けどこのような家族は一部なのだろうか? と。これから高齢化社会を迎え、結婚しない人間が増えていき認知症の数も増えていく。自殺者も3万人を超えている。
 日本の悲劇は始まっているのか、それともこんなバカげた話の映画があったと思う未来がくるのか考えてしまう映画でした。

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA

レビューを書いてみませんか?

レビューをもっと見る・投稿する