神のゆらぎのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

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投稿者:ironi 2021年07月26日

なんだかよく分かんない映画、、見終わった最初は思っていたけど

ひと言の気づきで一気に面白くなった!

その解釈が合っているのかは分からないけど
神様がいるとしたら何故救われないのか?
と言う問いかけが、神さまがいるから、、?となったのが面白かった。

投稿者:arch 2021年06月23日

「飛行機が落ちるのは、全能の神が存在しないからだ」

墜落する飛行機を数多の人間の人生が収束し、変化していく様を描いている群像劇となっている。この物語は根底に「神の存在」についての問題提議があり、そのテーマをなにより体現するのはエホバの証人を信仰している女性である。
全体として偶然性や運命論の話をしている中、彼女のエピソードがあることでその神の存在についての物語に昇華しているように感じた。
そして全ては墜落する飛行機という死に収束する中で、彼女だけがその先の人生を描かれている存在であることも興味深い。

信仰は得てして人を苦しめるのだと、再確認する中で運命に抗うこと、また決断することが決してそれだけど救いとなるとは限らないのだと、最後には突きつけられ、思えば本作のあらゆる人間が決断をしたが、その行為のほとんどが救いと言えたのかは分からない。
そういった意思の元で抗うことを良いことに描きながらも一方で残酷な結末もあるのだと本作は語っているように思う。

投稿者:Xavier 2021年06月20日

彼女は待っていた、自分のところに彼が来ることを…
共に"エホバの証人"の信者である、看護師ジュリーと末期の白血病を患うフィアンセのエティエンヌは集会を終え、家に戻ってきた。
途中怪我をしたエティエンヌの傷の手当てをするジュリー
エティエンヌは自分の病気が重い事を母に打ち明けられずにいた。
その夜、激しい振動と大きな音が家に鳴り響く。近くで飛行機が落ちたのだ。
負傷者が多数出たため、ジュリーはエティエンヌに病院に向かうため、車を貸して欲しいと告げ病院へと急ぐ。

ベネズエラから帰国したテシエは空港にいた。空港に着くと激しい腹痛がテシエを襲う。迎えにきた女性キムとホテルに向かう。ホテルに着いたテシエはキムに

"金は"
キムは答える。

"全部出したら払う"と

テシエは麻薬の運び屋で袋に小分けされた麻薬を飲み込んでいたのだ。
強烈な腹痛もそのためだった。

アンリは妻エヴリンをホテルに残し、自分は会議中だと嘘をつきカジノにいた。
2人は明日キューバに旅に出ることになっている。

バーテンのレイモンはクローク係のルイーズと不倫中だ。妻とは上手くいっていないレイモンはこちらも夫とは上手くいっていないルイーズをキューバの旅行に誘う

という感じで物語は始まる。
物語は4組の話が交互に描かれ進んでいく。

ジュリーはエティエンヌの病気を心配する。彼の病気は、輸血などの早期の治療を受けることで病状の改善が見込まれていたが、"エホバの証人"の教えで、輸血は不浄なものを取り込むことで教えに反する事から、ジュリーとエティエンヌは治療を拒んでいた。

エヴリンはアンリのギャンブル狂に悩まされていたが、エヴリンもアル中であり
寂しさを紛らわす為、酒に依存。
そんな自分が情けなかった。

ルイーズはレイモンの身体に溺れるが、
夫と別れるつもりはなかった。
レイモンが夫と会うまでは…
夫は2人の関係に気づいてしまう。
ルイーズは歯止めが効かなくなったレイモンに押しきられる形でキューバに行くことになる。

ジュリーの勤める病院には唯一、飛行機事故で助かった重度の火傷を負った患者がいるが、未だに身元不明のままだった
ジュリーは同じ信者である同僚の看護師と布教に回っていた。
そんな中、ある一軒の家を訪れ布教のために家の主人に説いていた
話を聞いていたその主人が2人に言う。

"飛行機が落ちるのは
全能の神が存在しないからだ"と

その言葉にはっ!とし涙を流すジュリー

彼女の中で何が変わろとしていた…

この後の話が気になる人は是非ご覧になって下さい。
この作品のテーマは運命を決めるのは、神?それとも自分っていうことである
作品の後半ではその事が描かれている
自分の運命を神に任せたばっかりに、あんな事になってしまう人や自分の決断により、その事が他の人の運命をも変えてしまう事が…
この事は彼らの関係性も大きく変えていきます。その事が幸せなのか不幸なのか

ラストシーンでジュリーが"あること"を告げられるシーンが…

その表情が何とも言えなかったなぁ…
それが後悔の表情だったのか、それとも…
いろいろ考えさせられる作品。
自分だったら自分で運命は決めたいなぁ
その方が後悔しないだろうしね。

この作品の原題は"MIRACULUM"
ラテン語で意味は"奇跡"
まさにそうかなぁ…

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

神はゆらいでいないのでは…

投稿者:コタロウ(!) 2018年04月02日

「エホバの証人」の信者・ジュリーとエティエンヌの恋人同士を中心に、
墜落する運命の飛行機の乗客たちを描いた群像劇です。
「教え」により輸血が許されていない白血病の恋人エティエンヌを心配する看護師のジュリー。
彼女が勤務する病院に、墜落した飛行機の唯一の生存者が搬送されてくる…

序盤で飛行機が墜落し「生存者は一人だけ」と明かされるため、描かれている乗客たちの運命が
予想されてしまい暗い気持ちに…
乗客たちは、カジノのバーテンダーとクローク係の熟年不倫カップル、ギャンブル依存症の夫と
アルコール依存症の妻、姪に執着するドラッグの運び屋などです。

タイトル「神のゆらぎ」には少し違和感を覚えました。
神を信じている人の気持ちがゆらいだだけで、神様は別にゆらいでいないのでは…
奪ったり与えたりするのが神様だし。

エホバの「教え」により輸血を許されていないエティエンヌの病が、祈りと信仰心のみで
奇跡的に癒えるのか。
乗員乗客の全員が絶望視される中、ただ一人、生存していた乗客がいたことは奇跡なのか。
飛行機に搭乗するか否かの選択で運命が左右されたのは奇跡なのか。

原題MIRACULUM(奇跡)の方がわかりやすいと思いました。
でも、「神のゆらぎ」の方が「奇跡」より意識高そうでカッコいいw

ジュリーの決断は、「教え」とは関係のない、人としての良心と勇気を感じました。
本作の唯一の光。

群像劇が成功したとは思えないです。

投稿者:カマンベール 2017年06月15日

面白みに欠ける。
感情移入する登場人物が、1人もいない。
テンポが悪い。

1番成功した群像劇といえば、ロバート・アルトマン監督の
「ショートカッツ」を1番に思い浮かべます。
この映画は40人からの登場人物が、「ロサンゼルス地震」を
迎える1日に絞って、地震で登場人物の人生がリセットされるかほような、が突き抜けたラストを迎えるのです。

本作では、4組の主要登場人物が、キューバ行きの飛行機に、
搭乗するか?あるいは搭乗を止めるか?
が、キーポイントになっているのですが、これといって感動も
目新しさも感じませんでした。
「全能の神がいたら、飛行機は落ちない」
という言葉が、特別な言葉のように出てきますが、
そんなことを言っていたら、「死ぬ人も、失恋も、病気も、金運も、健康も・・・」
神にお願いすれば叶う・・・それが全能の意味ですか?
「エホバの証人」が輸血を拒むことは、知っています。
交通事故で輸血の必要な我が子に輸血を拒む親・・・許しがたいです。
しかし、成人した人間が個人の意志で輸血を拒むのは、
本人の自由だと思います。

他人の倒したドミノに飲み込まれても当人は気づかない。

投稿者:真 2017年03月30日

あ!

国際線のエレベーター。
昇る男と下る男。
交差。
それは、彼らの運勢の取り替え地点だ。
でも、ふたりは気づかない。ただ、見知らぬ人とすれ違った、それだけの日常。
その日常の先の大きな運命を知らない。
誰も気づけない。その事実に気づけるものがいるとすれば、
それは神だけだ。

物語は数人の男女の日常を、ぱらぱらとめくりながら静かに進む。
エホバの証人を信仰する結婚間近の女性看護士と白血病末期の男。
老いらくの恋に目覚めてしまうホテルの従業員男性とクロークで働く女。
姪に大金を贈りたいために体内に違法薬物のカプセルを入れ、空港のホテルの
トイレ内で下剤を飲みもがき苦しむ男、その兄。
カジノにのめり込む男、アル中の妻。

全くばらばらの人生を生き、他人としてすれ違い、大きな接点で
人生がクロスオーバーし、それがそれぞれの人生の大きな分岐点に
通じている。
その駒の動きに、はっと気づかされ揺さぶられる。
当事者は気づかない。
気づくのは俯瞰で上から眺めているわたしたち観客だ。

神を信じ、信仰のために命をおとしかけている。
信仰を守るために命を落とすことは、幸せなのだろうか。
治療により健康を取り戻せる可能性があるのにもかかわらず、
放棄せよ、という神は、神と言えるのか。

わたしは無宗教なので、特定の宗教を信仰する人のきもちはよく理解できない。
劇中のシーン。
女性が、自分の信仰する宗教の勧誘のため、ある家の扉をノックする。
信仰の尊さを切々と述べる。
家主の男性は、逆に彼女に質問する。

全能の神が存在するのなら、なぜ飛行機は墜落するんだ?

彼女はその問いに答えられない。

そういうことなんじゃないだろうか。

偶然の重なりや自分の選択で人生は作り上げられる。
神を信仰して、天国にいけるだとか、来生が幸せになるだとか、救われるだとか、
わたしにはにわかに信じられない。
そして、宗教を信じるがあまり、その戒律に苦しめられるもの、
命をおとしてしまうものがいる。
信仰している自分にだけふりかかれば、それは構わない。
しかし、時として、その信仰のために他人の命を奪うことがある。
神の名のもとに。
その神とは、いったいなんなのだろうか。

タイトルに神とつくが、宗教じみた話がメインではない。
ありとあらゆる人々の人生の折り重なり、自分と無関係だと思っている人の
行動で、自分の運命がことんと全く違う方向をむいてしまうことがあるということ。
それは、果たして神のなすことなのか、それとも単なる偶然なのか。

信仰によって救われるもの。
信仰を捨て、救われるもの。
他者の行為のはねかえりによって、自分の人生がぐぐっと舵をきるという事実。

イレブンミニッツだっけ、
先日見た映画とよく似ていた。
ばらばらな人生が、ある時ぴたっと重なり合う。
そんな感触。

ピタゴラスイッチのように、ひとつの行為がぱたぱたと別の人の人生へ
波及し、日常を劇的に変えてしまう。

前半はとても淡々と進んでいくが、ピタゴラスイッチを誰かが押した途端に
どどどーーーーと変化していくのがなんともドラマチック。
わたしも、気づいていないんだろうなあ。

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