沈黙-サイレンス-のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.9

観た人
23684

観たい人
28558

投稿者:カカオ 2019年05月23日

冒頭の残虐なシーンで
R指定がうなずける。

隠れキリシタンの苦悩。
キリスト教を断固として受入しない背景と残酷な仕打ち。
神の沈黙。
正義とは何か。

答はわからない。

投稿者:木 2019年05月21日

信じるものがある人は揺らぐことがなく、穏やかで、美しいと思った。その揺らがなさ、絶対性が、命との天秤にかけられてしまうなんて残酷すぎる。ただ宗教を止めるためにはそこまで酷いことをする必要があるというのも納得できてしまった。

投稿者:えび 2019年05月21日

ゼミで話題にあがり、もともと歴史に興味があったので鑑賞。

何重にも重なった、何人もの真剣な思いがとても重たい。簡単には言い切れない。

見た後に、宗教のおこりやなぜ人は見えないものを想像しだすのか、みたいな話をみんなでしたのが楽しかった。

神が沈黙したままなのは、何故なのか。もし沈黙を破るとしたらなんて破るのか?私たちは神に何を求め信仰するのか。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

神の創造物でなきゃ ただの動物かよ

投稿者:裸足のラヴァース 2.0 2018年12月30日

遠藤周作にも 知的娯楽小説 沈黙にも 何の興味も無いので さてこの
テーマの現代映画性とは何だろうと困惑してしまうのだが スカパー録画
を見た スコセッシのそれは 大衆の期待を裏切ってくれるのか どうか

冒頭 熱湯拷問における 日本人役人の声が駄目だろう 外国映画における
日本人演技の通俗性が出て来る この映画の2時間は首肯し得ないのだが
それはスコセッシにしろ 塚本晋也にしろ 何を入れ込んでいるのか この
生真面目さは何だろうかと もっと戦略的でないといけないのではと
皆が 黒澤明的制度的演技をしている また あっけらかんとクリアーな
画面も 野火 と同じく興を削ぐ

そして二人のプリーストが来日するのだが あっさり14分で着いてしまっ
ては駄目だろう この航海の難儀をバランスを崩したタイムで描くべきだ
何せ スコセージは海と船は上手いからね 霧もね 遠藤の小説なんか物語
があるだけなので まともにトレースしちゃダメよ 最も遠周の小説って
読んだ事ないけど あらっ また俳優の演技はこの小説と映画に抵抗する様
に為されるべきだ いくらかリーアムニーソンには それがあるだろうか

反共映画がそうなのだが 自由主義のプロパガンダでなく赤の恐怖をこそ
描くべきだろう 沈黙であったならキリスト教の恐さをこそ描くべき
勿論 キリスト教禁止は正しかった って観点からじゃないようw
それは政治と宗教の善悪ではなく それが反転して行く曖昧さが今まで
描かれて来なかったから イデオロギー的に敵対する物の不透過さだ
映画は現代性と戦略がないといけないよね

キリストが 何故 沈黙しているかと言えば 曲学阿世の後輩共の あまりの
厚かましさに 辟易しているんじゃないのか みたいな感想の後 熱の冷め
た つまり映画が冷静になったのだが ラストプリーストの最終章は
スコセッシ的良質な画面構成により説得的で 良く出来たまとめ方だ
日本とゆう底無し沼に溶解してしまうバテレンの教え これは原作に
あるのか スコセッシの視点か はたまた井沢元彦の解釈か

追記

投稿者:勇光 2018年12月07日

リーアムのおっさんが演じていたフェレイラという宣教師は実在するようです。これが穴吊りにされて棄教したのも事実のようですが、それは島原の乱の前です。島原や五島は秀吉の時代には小西行長というキリシタン大名の領地で、領民たちも半強制的にキリスト教を信仰させられたようです。が、関ヶ原で小西家は豊臣方について敗北し、徳川の時代となり、キリシタンが禁制となり、ひどいことになったようです。禁制になる前はヨーロッパに留学生を送ってキリスト教を勉強させたりしてましたが、それらも帰国すると穴吊りの拷問で殉教したりしたそうです。フェレイラは殉教せずに棄教し、日本人妻を得て天文学の本を書いたりしたそうです。で、そのフェレイラの件を知って日本に密入国してきた宣教師は何人もいたようです。アンドリュー・ガーフィールドが演じたロドリゴ神父は実在の人ではないですが、そのモデルとなった宣教師はいたそうで、ジュゼッペ・キアラという名前だったようです。マニラ経由で九州に上陸し、捕らえられ、長崎に送られましたが、そこで棄教したのではなく、江戸に送られ、そこで拷問を受けて棄教したそうです。その際、フェレイラも棄教をすすめたようですし、井上という奉行が棄教させたのも事実のようです。ただ、井上は長崎奉行ではなく、下総高岡藩の1万石の大名で、幕府の大目付などの役を経てキリシタン禁教政策の中心人物となったようですが、本人も元はキリシタンだったそうです。ですから、宣教師への拷問はホントだったみたいですね。

それはそうと、島原の乱の総大将となった天草四郎は実は豊臣秀頼の息子で、秀吉の孫だという説があります(秀頼は秀吉の子ではないみたいですが・・)。
大坂の役で大阪城が燃えたときに秀頼も死んだことになってますが、実際には鹿児島に逃げ延びたようです。この件は秀吉の妻の兄の子孫に代々伝えられていたことだそうです。また、秀頼が鹿児島の城下で大酒を飲んでは無銭飲食をくりかえして手がつけられなかったという逸話が今も鹿児島に残っています。天草四郎がその息子だったのかどうかについては、確たる証拠もないようですが、秀吉が使っていたヒョウタンの馬印と同じものを天草四郎も使っていたそうです。ホントは秀吉の孫ではなかったかもしませんが、一揆を起こした首謀者は秀吉の配下の小西行長の部下たちの残党だったようですし、それらとしては、自分たちのリーダーは秀吉の孫だとしておきたかったでしょうし、全国に散らばっている豊臣の残党を集めるという意味でも、その方がよかったでしょう。
で、徳川幕府としては、キリシタンだからというよりは、豊臣の残党だからということで島原の乱については徹底的な処分を行わねばならず、最後まで抵抗した者たちについては皆殺しということになったようです。それらの遺体が発掘されてますが、全身がひとつのままの遺体はひとつもなく、すべて頭や胴体が切断されており、きちんとした埋葬はなく、陣地となった原城とともに埋められてありました。

この映画はあくまでもキリシタンだから弾圧されたというふうに話をまとめてありますが、事実はそうではありません。島原の乱のあと、農民たちを拷問していた島原藩の松倉家は改易となり、当主の勝家は斬首となってます。江戸時代に大名が切腹ではなく斬首とされたのは、この1件のみだそうです。したがって、乱のあとは、領民を無闇に拷問するなどは許されない・・・という雰囲気が全国的に広がっていたはずです。

キリスト教が危険だというのはそのとおり

投稿者:勇光 2018年12月06日

面白かった。さすがマーチン・スコセッジって感じ。
だけど、これは実話じゃない。
日本の歴史を面白可笑しくデフォルメして作り直し、そこにポルトガル人の青年を押し込んでドラマにしてみた・・っていう映画。手法としては「ラストサムライ」と同じ。
まあ、それでも、日本のキリシタン弾圧を非難しつつ、ちゃんと日本側の弁明も入れてあるし、宣教師なるものの欺瞞をもあぶりだしている。

キリスト教を布教することが使命となっているポルトガル人のスーパーヒーローであるスパイダーマンとしては、自分たちの活動が無知蒙昧な日本人たちを救済すると信じている。だが、実際には不幸にしているという現実を突きつけられる。キリスト教を禁止する日本の制度が悪いのだとしても、禁止してるところに無理矢理押し入っているポルトガル人宣教師はどうすべきだろう・・っていう疑問がでる。主人公のスパイダーマンは自分の態度ひとつで目の前の信者たちを救えるのに、自分の信念や意地のようなものを貫きたいという思いを優先してしまい、結果として目の前の信者たちが殺される。長崎奉行の井上なる人物(たぶん実在しない)は、ポルトガル人の司教たちにそこをわからせようとする。スパイダーマンの師であるリーアムのおっさんは先に日本に来ていて、すでにその井上奉行の意を受け容れて平和に暮らしている。さあ、もだえ苦しむスパイダーマンはどうするか・・?

尚、この話は島原の乱のあとの長崎を舞台としている。日本のキリシタン弾圧を描くならば、ホントはまず島原の乱をきちんと説明しなければいけない。
島原の乱はキリシタンたちが自分たちの宗教を認めてもらうために起こした反政府運動であると一般には思われているが、その発端は島原藩の過酷な年貢の取り立てに対する農民一揆であった。この映画で描かれている種々の拷問や処刑の様子は島原藩が農民たちに行っていた刑罰にヒントを得たものだろう。あまりにひどい仕打ちを受けて生きるも地獄、死するも地獄で、それならいっそのこと死ぬまで戦うべしと蜂起した農民たちのなかにたまたまキリシタンが多かったため、反乱の総大将にキリシタンの間でカリスマ的な人気を得ていた当時16歳の天草四郎が選ばれた。それで、これは幕府によるキリシタン弾圧の話となった。が、実は、これは農民一揆であり、その背景には旧豊臣政権と徳川政権の最終決戦という側面もあった。反乱軍の主力部隊を成したのは、豊臣政権の残党であったのだ。徳川幕府がその鎮圧に手こずり、初戦で大敗したりしたのは、相手がただの農民ではなくて、歴戦のプロの兵士たちであったからだ。近年、普天間基地辺野古移設の問題で旧社会党や共産党の信者たちが全国から沖縄に集結して反自民のためのテロ活動を際限なく行っているが、島原の乱というのは、それとよく似た勢力構造になっていた。

反乱軍の数にはいろいろ説があるが、3万7千くらいのものであったらしく、戦闘員はその半数ほどであったらしい。これに対して幕府はその数倍の約13万もの軍勢を送り込んだ。このため反乱軍は廃城になっていた原城に強固な防御設備を施して籠城した。幕府軍はこれに猛攻をかけたが多大な被害が出て戦法を兵糧攻めに切り替え、盛んに投降を呼びかけた。反乱軍は頑強だったらしいが、食糧がつきると投降者が続出したようだ。が、天草四郎をあがめるキリシタンたちは最後まで幕府側の呼びかけを拒絶した。このとき、天草四郎はポルトガル他の西洋諸国が援軍を送ってくれることを皆に約束し、そこに勝機を見込んでいた。そこで幕府軍はオランダの援助を受け、オランダの商戦に艦砲射撃を行わせた。天草四郎以下のキリシタンたちは、オランダの船が幕府側にまわったのを見て意気消沈し、その後の幕府軍の総攻撃で一気に崩れた。
幕府側は、とらえた反乱軍の者たちを皆殺しにしたが、その後はキリシタンを弾圧する方針を改めた。キリシタンはしぶといし、ひどい目にあわせればあわせるほど反骨精神に火がつく・・という現象を目の当たりにして、キリシタンを殺さないことにしたらしい。五島などに隠れキリシタンがたくさんいることはわかっていたが、あえてこれをキリシタンとして認定せず(キリシタンと認定してしまうと処刑しなければならない)、「宗門心得違いの者」と呼んでそれらを大目にみることとした。
ちなみに、この後、幕府の貿易相手国はオランダのみに限定された。これはポルトガルが島原の反乱軍の希望の星であったことと、そのポルトガルと戦争していたオランダが幕府側を援助したことによるものらしい。

この映画はそれらの流れから乱の部分を抜き去り、宣教師が主役になれるよう話を編集しなおし、流暢な英語をしゃべる日本人俳優をつかっていろいろと彩をつけてみた・・というものである。

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