ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.2

観た人
534

観たい人
2226

投稿者:TraurigerSo 2021年02月25日

履歴からリコメンドされたのでPrimeで視聴。イタリア人監督によるイタリア語のドキュメンタリー映画。「ナチスはユダヤ人の命だけでなく、膨大な芸術作品をも奪ったのだ。」奪われた芸術品の回収作業は今も行われているが困難を極め、数多くの作品が行方知れずのままとなっている。21/02/25

投稿者:いずぼぺ 2021年02月25日

邦題がかなり大げさで、ピカソの作品を含めたナチスによる芸術作品の略奪をめぐるドキュメンタリー。
ユダヤ人数家族の略奪経緯と戦後の困難な奪還を取り上げ、それに関わったナチスお抱えの画商もとりあげる。
ナチスによる略奪品と認定してもらうことが、収容所帰りや着の身着のまま亡命せざるを得なかった人たちにはどれほど高いハードルだったことだろう。
元所有者が全員亡くなっている作品もあるだろう。略奪品奪還の困難さは「黄金のアデーレ」に描かれているので未見の方はどうぞ。

ナチスの収集品だったものの一部は美術館に収蔵されていたりするので保管や管理に関しては個人所蔵よりよいのでは?という声もあるとあったが、やはり来歴がわからない作品は取り扱いが難しいだろう。やっぱり時間はかかっても一時預かりってことで元の所有者や相続人を探して一旦は返還したほうがよいと思うんだけど。その上で、個人所蔵にするのか館に寄贈、もしくは貸与するのか決めた方が作品としても扱いやすくなるんじゃないかなぁ。(素人考えなんだけどね)
そもそも、資産として価値のある作品に目がいっちゃうからお金の話になりがちだけど、一族の歴史や個人の思い出の作品もあるだろうし。

ナチスの芸術作品略奪の首謀者ゲーリングが「退廃芸術」と呼んで建て前上さげずんでいたマティスやパウル・クレーの作品も隠し持ってたってのが笑えた。やっぱりいいものはいいってわかるだけのセンスはもってたんだ。でも、切望のうえ手に入れたフェルメールがメーヘレンの贋作だったのはざまあ見ろだな。(このエピソード、前から好き)

調査した人が言ってたけど、ナチスの略奪に関与した人には、誰も悪い人はいなかった。いたのは私(彼)と同じ弱く人間的な人たちだったと。大きな悪がひとつあり、大きな悪が弱い人たちを利用したのだと。それが全体主義なのか。

まだまだナチスの負の遺産は解決されていない。行方不明の作品もかなりある。
略奪品であるが故に日の目をみず、どこかでこっそり収蔵されているんじゃないかな。終戦のどさくさで思わぬ手に渡った作品もあるかもしれないし。
45




投稿者:ゆうじ 2021年02月24日

ナチス政権下の貴重な映像が沢山あり、歴史の勉強になった。特にヒトラーが征服したパリのエッフェル塔や凱旋門、シャンゼリゼ通り等を視察している場面は、戦場の生々しさとは違った意味での戦争の恐さが感じられた。

原田マハさんの小説「暗幕のゲルニカ」を読んでいるので、ピカソの登場を楽しみにしていたが…
ピカソ目的の人には期待外れだと思う

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

ナチスに略奪された美術品の返還は進んでいない…

投稿者:コタロウ(!) 2020年08月22日

ナチスは「退廃芸術展」や「大ドイツ芸術展」の開催、欧州各地で美術品の略奪を行った。
近代美術史の汚点とも言うべき出来事を通じ、
ナチスの根幹をなす反ユダヤ主義を実感させるドキュメンタリー作品。
「ヒトラーVS.ピカソ」とあるが、『ゲルニカ』を描いたピカソの精神性を指すのだろうか。
ピカソ本人は、ほぼ登場しない…

2012年、美術品収集家のロルフ・グルリットが所蔵していた絵画1500点余りが、
ナチスの略奪品だったと判明する。
画商だった彼の父ヒルデブラント・グルリットは「ヒトラーの画商」だったのだ。
ナチス御用達の画商たちは、ロスチャイルド家、銀行創設者など富裕なユダヤ人から
美術品を手に入れた。
ユダヤ人たちは脅され、騙され、あるいは出国ビザと引き換えに美術品を差し出した。
ロルフの死後、略奪品の絵画は返還されることもなく、ベルン美術館に寄贈された…

米国系ユダヤ人、サイモン・グッドマンの祖父母は、オランダ在住の富裕なユダヤ人だった。
彼らが所蔵していたルネサンス期の金銀製品は「世界一」と評されており、
中でも「3台の置き時計」は有名だった。
ナチスはこれに目を付け、美術商を差し向ける。
もちろん祖父は拒んだが身の危険を感じ、出国ビザと引き換えに応じるしかなかった。
だが、出国ビザは発行されず、祖父母は収容所で殺された。
現在、略奪されたグッドマン家の素晴らしい置き時計は返還されることもなく、
シュツットガルトの美術館に収蔵されている。理不尽だ…
サイモンには「オルフェウス・クロック」という略奪された家宝についての著作がある。

略奪された美術品の返還を求める人は、金銭だけが目的ではない。
ナチスはユダヤ人家庭に対し「家具作戦M-Aktion」と称する略奪を行った。
彼らは、シーツや玩具、家具、車、食器、あらゆるものを奪った。
美術的価値が低くても、家族の歴史や思い出を取り戻したいと願うのは自然な感情だ。
「1930年~1945年の期間、所有者不明とされる美術品は要注意」と語る美術館職員。
来歴調査は難しいだろうが、頑張って欲しい。

前述した内容は一部に過ぎず、ナチスによるユダヤ人と芸術に対する暴虐がてんこ盛り…
視聴して良かったとは思うが、少し詰め込み過ぎの感があった。
カメラ目線の老人(トニ・セルヴェッロというイタリアの大物俳優らしい)が、
芝居がかった口調で語りかけるのもいらなかった気がする。すまぬ…

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA

レビューを書いてみませんか?

レビューをもっと見る・投稿する