ベン・イズ・バックのクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.5

観た人
1278

観たい人
3764

投稿者:love1109 2020年01月24日

子供の命を守ろうとする母親とはこんなにも凄まじいものなのか。薬物依存から抜けられない息子から、あらゆるリスクを排除しようと奔走する母親は、まるで外敵から本能的に子を守る野生動物のようだ。毎年、着実にキャリアを積み重ねるジュリア・ロバーツの迫真の演技はもちろん、純真で危うい息子ベン役のルーカス・ヘッジズの天才は特筆に値する。絶対的な愛ほど切ないものはない。

投稿者:ワンコ 2020年01月24日

タイトルの意味
序盤から不穏な感覚で、ベンが単に家に帰って来たということでは済まないだろうなとは、容易に想像がつく。
母親は、オーガニック100%じゃないとダメとか言って、とても融通が利くようには思えないし、思ったことがすぐ口に出てしまうのも、イライラさせられる。
オーナメントを取りに屋根裏に上がって、ドラッグを見つけたり、ラッピングの用紙を買いに外出すると言い張るベンにも、この先のストーリーを悲観してしまう。

最近の芸能人のドラッグ事件で取り上げられるニュースについて、ラジオで専門家が言っていたのは、依存症の治療中の人は、薬物依存のニュース、薬物の写真、道具の写真など殆どのものが、再び、薬物に手を出してしまうキッカケとなるということだった。
ベンが、ポンスを探して回った先は、自身がディーラーをしていた場所や、友人が亡くなるきっかけの場所だったり、もう、確実に薬物使用に「戻る」と心配だけが募ってしまった。

ただ、最後は、自殺を試みた死の淵から、母親が助け出し、僅かだが息をし始める。
ベン イズ バック!
多分、今度こそ、依存症から立ち直るきっかけを掴んだのではないかと、ホッとする。

国連やWHOの調査では、薬物使用の厳罰化が世界中で進んでいるにもかかわらず、薬物使用は増える一方だそうだ。
こうした状況を鑑み、欧州の数カ国では、薬物使用者で、初犯で、自首して来たもので、且つ、入手ルートの割り出しに協力したものは、罪を猶予し、使用者よりもディーラーなど密売関係者の厳罰化を推し進め、効果が出始めているそうだ。

最近の研究で、ランナーズハイの元になる成分は、ベータエンドルフィンではなくて、エンドカンナビノイドという、大麻のカンナビノイドという成分と分子構造がとても近い成分であることが判明している。

ランニングでもしませんか。健康にも良いし。人間は進化して、二足歩行出来るようになったのではなくて、二足走行できるようになったとの研究もあるのだし。

余談だが、昔、バックパッカーをして、ある途上国を旅行していた時に、ハッシシ(大麻樹脂)を売りつけられることがあって、その時一緒にいた、僕の友人が購入していた。実は、偽物掴まされて、笑い話になったのだかが、そんな武勇伝欲しさのバカバカしい行動からも、薬物に染まるケースがあるのだから、海外旅行も注意が必要だ。

投稿者:掛谷拓也 2020年01月20日

医者から正しく処方されたオピオイド鎮痛薬から中毒になり、薬を手に入れるために悪事に手を染めて売人もやり友人も中毒にして殺してしまった施設で治療中の青年が、抜け出してクリスマスイブに家族の元に戻る話。アメリカのオピオイド鎮痛薬がハードドラッグのようにストリートで流通し、中毒者が毎日100人以上死んでいる現状に驚く。

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

放蕩息子の帰還?

投稿者:ダイアー教授 2019年12月28日

とても深い映画でした。

<概要>
クリスマス・イブの日、ヤク中でリハビリ施設に入ってたドラ息子
ベン君がアポなしで実家に帰ってきます。
サプライズに慌てふためく母(元プリティウーマン)…
露骨に嫌悪感を表す妹…

劇中、多くは語られませんが家族構成をみると
どうやら複雑な家庭のようです。

ベンは家族とクリスマスを一緒に過ごすことになりますが…
シャバには誘惑(トリガー)がいっぱいです。ベンはヤクの誘惑に克てるのでしょうか?
ベンの帰省を知った悪友どもがベンにたかり始めます
ベンは彼らを拒絶できるのでしょうか?母はベンを守れるのでしょうか?
ベンが売ったヤクで人生を狂わされた女の子と対面します…
ベンはどうなるでしょうか?

<背景>
ベンがヤク中になったきっかけはスノボで骨折したときに処方された鎮痛剤でした。
アメリカでは今、鎮痛剤、正確には「オピオイド系の鎮痛剤」が問題になっているそうです。
ヘロインやモルヒネと同じ成分を含んでおり依存性が高いのです。
お医者さんがポンポン処方しちゃうので、もらった患者さんがそれをきっかけにヤクにハマってしまうそうです。

<放蕩息子の帰還>
この映画を観て、私の頭に浮かんだのは『ルカの福音書15章』に出てくる
「放蕩息子の帰還」の話でした。
財産を食い潰して帰ってきた次男坊をお父さんが温かく迎え入れる話です。
新品の服も着せてあげます。
ベンもショッピングモールでセーターを買ってもらいますよね。
『ルカ』では真面目な兄がおり、弟を迎え入れることに反対しますが、
映画では妹がその立場だと思います。

放蕩息子の話は「父=神」、「放蕩息子=罪を犯した人」で、
イエスは神の愛の大きさを喩えたのですが、
この映画ではそれを母が示していると思います。

なぜ母が?というと、
父性が弱体化して男が頼りにならない現代、
母に神の愛を託したのではないでしょうか?

だからお母さんの名前をHollyにしたのだと思います。

愛は我が子を救う?

投稿者:飛べない魔女 2019年12月09日

本当に気持ちが苦しくなる作品だった。
薬物依存症に陥った我が子を助ける術は実に難しい。
依存症になった本人も抜け出したいと願っているのに
薬をついつい手にしてしまう。
ついつい打ちたくなってしまう。
飲んでしまいたくなってしまう。
家族はそこから引き出そうと愛情を持って
ありとあらゆる手段を講じて必死になるが
母の愛を十分に感じているはずの息子にも
その愛では救えないものなのか?

母親役のジュリア・ロバーツが強くて愛情深い母親を好演。
追い詰められ、息子を探し、必死で救い出そうとする母親の姿に
見ているこちら側も緊迫し、胸が痛んだ。
そして依存症の息子役のルーカス・ヘッジスは『ある少年の告白』でも
ゲイであることに悩む繊細な少年を見事に演じた若手俳優。
22歳とはいえ子役時代からの芸歴10年のベテランさんなのだ!
演技に貫禄を感じる。
本作でも依存症に悩む息子を渾身の演技で演じていた。

カマンベールさんのレビューにもあるように
本作では薬物依存症から抜け出すことの難しさを訴えていると同時に
だから薬物に手を出してはいけないのだ!という強いメッセージを受け取ることが出来る作品となっている。

母の愛がどれほど深くとも・・・

投稿者:カマンベール 2019年11月24日

つくづく薬物依存者の更生は、不可能ではあるまいか?
と思わせられる映画でした。

ベン(ルーカス・ヘッジズ)が薬物依存治療施設を抜け出して来たたった一日、
クリスマスイブの朝から翌朝までの物語りです。

突然、母親が運転する車前に現れたベン。
母ホリー(ジュリア・ロバーツ)は、凍りつくベンの妹を尻目に、ベンを心から抱きしめ
抱擁します。

施設を無断で外出したベンは、ホリー一家の《火薬庫》でした。
今までどれほどの迷惑をかけられてきたことか・・・。
一瞬も油断出来ない・・・洗面所の薬を隠し、宝石箱を戸棚の奥に隠す・・・
それが愛してやまない息子ベンに対してするホリーの最初の対応なのですから、悲しいですね。

そしてセーターを買うための、ほんの外出(ショッピング・モール)が、それから起こる大変なことの引き金・・に。
(ドラッグ仲間と一言会話をしたのです)

一家がベンとともに教会から帰ると家が荒らされ愛犬のポンスが消えていました。
モリーとベンはポンスを取り戻そうと夜の街を必死でさすらい探します。
そこからは危険なことだらけ・・・過去の行いそして、薬物への誘惑は、どうしようもなく
消えずに付き纏います。

辛い映画でした。
母ホリーがどんなにベンを愛しても、
「安心できて・・・愛されて・・・命がみなぎる感覚は、ドラッグでしか体験できない・・・ママでもそれは出来ないんだ・・・」
と、ベンは言います。
この映画は薬物依存者は家族や本人の努力や治療施設でも、治すことは不可能だと
訴えているようでした。
だから薬物には一度手を出したら《OUT(アウト)なんですよ》って教えてくれます。

監督・脚本はピーター・ホッジズ。
主演のベン役のルーカス・ホッジズの実父です。
ピーター監督は名作『ギルバート・グレイプ』の原作者で『アバウト・ア・ボーイ』の脚本家でもあります。
才能溢れる父子の活躍から目が離せませんね。

レビューをもっと見る・投稿する

クチコミ・レビューTSUTAYA

レビューを書いてみませんか?

レビューをもっと見る・投稿する