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「NOTジャケ借」を小学校の授業で実践! 千葉大教育学部附属小学校・青木先生インタビュー

千葉大教育学部附属小学校

NOTジャケ借とは…

作品タイトルやあらすじ、出演者、監督など様々な情報が含まれるレンタルDVDのジャケットを隠し、キャッチコピーのみで作品の魅力を伝える新しいDVDレンタル方法。2017年にTSUTAYA馬事公苑店で開始し、大きな話題化のうえ、全国に展開を拡大。

児童たちが「言葉のチカラ」を信じられるキッカケになると感じた

―TSUTAYAの映像レンタルコーナーにて全国展開をしていた、映画タイトルを隠し、コメントだけで作品をレンタルする取り組み「NOTジャケ借」を、小学校の授業に取り入れてくださったと伺いました。授業で取り組もうと思ったキッカケは何だったのでしょうか?

青木先生:専門が国語ということもあり、普段から言語材料(言語活動に使うための材料)には広くアンテナを張っています。その中で自宅近くのTSUTAYA千葉寺店を訪れた際に、「NOTジャケ借」のコーナーを発見し、直感的にいま受け持っている3年生の児童たちの言語活動に必要な要素が詰まっていて、児童たちが「言葉のチカラ」を信じられるキッカケになると感じ、国語の授業に取り入れることにしました。

―児童たちを取り囲む、現代社会の言語環境において、どのような課題を感じていらっしゃったのでしょうか?

青木先生:PCの普及に加えコロナ禍におけるオンライン授業も相まって、児童たちにとって、PCタブレットを通して、映像や写真、ゲームなどにより視覚的情報が身近なものになっています。そのような環境の中、言葉がないがしろにされ、言葉の行き違いによるSNS等を通じたいじめなどが全国的に蔓延(?)していることに問題意識を感じていました。

授業風景

―「NOTジャケ借」がそのような課題解決の一助になると感じられたのですね。実際の授業はどのように展開されたのでしょうか?

青木先生:最初はとある1人の児童が、自身が図書室で借りた『ゆうすげ村の小さな旅館』(講談社)という本がとても面白いにも関わらず、この本を借りたのは自分が初めてで、他の児童は誰も借りていないことに問題意識を持ったことでした。

そこで、クラス全員でこの本を題材に、「NOTジャケ借」を応用してキャッチコピーを付けること、そして最終的に各自が好きな作品を選び、各々キャッチコピーを付けることを通して、様子や気持ちを表す語句の使い方や性質を理解すること、物語の紹介を通して登場人物の行動や気持ちについて叙述を基にとらえることができることを指導目標として、6時間(1単位時間45分)の授業を行いました。

最初は、どのような言葉を添えればよいのか悩んでいる様子でしたが、授業の中で言葉の視点を明確にし、それに合った言葉を集めるために「読書メーター」(読書量の記録や、日本中の読書家さんたちとコミュニケーションができるWebサービス)を活用して自身の考えと近い言葉を探し、さらにコミュニケーションツール「 Microsoft Teams」を使って、自身が考えた言葉を投稿し、それに対して互いに「いいね!」をしたりコメントを残したりすることで、より言葉の精度を高めていきました。

千葉大教育学部附属小学校

―授業における児童たちの反応はいかがでしたか?

青木先生:各自好きな作品を選ぶ際には、司書教諭に過去の貸し出し冊数を尋ね、貸出数の少ない作品を選ぶ姿が見られました。また、実際に児童たちが作った「NOTジャケ借」を図書室でコーナー展開し、全校生徒が借りられるようにすると、当然のことながら、自身の作品が借りられる子と借りられない子が出てきます。自身の作品がなかなか借りられない子は、「どうしたら借りてもらえるのだろう」と自分のキャッチコピーを分析したり、「そのキャッチコピーを選んだ理由は?」などと借りた児童に自発的にインタビューしたりして、よりほかの人の心に届く言葉を選び作品をブラッシュアップしていきました。

千葉大教育学部附属小学校
千葉大教育学部附属小学校

―今回の取り組みで児童たちにどのような部分に成長が見られましたか?

青木先生:一番大きいのは児童たちの言葉に対する感度を高めることができたと感じることです。「言葉しか使えない」という制限の中、実際に自分が考えた言葉だけを記した作品を他児童が借りてくれることによって、「言葉が人の心を動かす」という実感につながりました。

これまで読書の楽しみ方は、登場人物の様子を想像したり、続きを考えたりするというものだった児童が、作品を紹介できるようになる、さらに今回の取り組みを通じて、紹介する方法は多岐に渡るということを得られました。

―児童たちの言語活動には変化が表れていますか?

青木先生:自分の伝えたいこと、良いと思うことを短い言葉で心情を表せるようになり、言葉を通じた相手意識を持つことができるようになっています。

自分が発する言葉、相手から発される言葉が、何を伝えたいのか?どのような思いがあるのか?を考えるようになりますし、情報に対して「本当にそうなのか?」と分析的な思考を持ち、何が自分にとって正しいのかを見極める力につながると感じています。

―最後に、「NOTジャケ借」を実施されたい教職員の方、保護者の方へメッセージをお願いします。

青木先生:私は言葉のチカラを信じられる子どもたちを育てていきたいと常日頃から思っています。情報化社会において、様々なことがAIに代替されるこれからの時代を生きていく子どもたちにとって、学校での学びが実生活にどう生かせるかと感じてもらうことが重要です。

その中で、今回の取り組みは、実生活でも様々な角度から言葉を捉えられるようになるため、児童たちの思考力、判断力、表現力につなげていけるものであったと強く実感しています。

ぜひ全校の小学校やご家庭で取り組んでみていただきたいと思います。

―ありがとうございました。

幕張 蔦屋書店にて「NOTジャケ借~for BOOK~フェア展開中!

  • 幕張 蔦屋書店
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千葉大学教育学部附属小学校の児童たちの作品を、幕張 蔦屋書店にて3月17日(水)よりフェアとして展開いたします。
フェアにて展開される「NOTジャケ借」のカバーが付いた作品は、実際にご購入いただけます。
どんな作品にどのようなコピーがつけられているのか? ぜひ店頭でお楽しみください。

幕張 蔦屋書店:https://store-tsutaya.tsite.jp/storelocator/detail/1548.html
「NOTジャケ借~for BOOK~フェア」
3月17日(水)~展開中

千葉大学教育学部附属小学校について

昭和41年、附属第一小学校と附属第二小学校が統合され、千葉大学教育学部附属小学校として開校。平成29年度から研究主題「新しい時代を生き抜く児童の育成」を掲げ、特に令和元年度は副題に「身につけさせたい資質・能力と主体的に学ぶ児童の姿とのつながりに着目して」を掲げ全教科等で研究に取り組み、3年間の研究をまとめた。令和元年度、文部科学省による次世代の教育情報化推進事業において情報教育推進校として指定され、「情報活用能力の育成等に関する実践的調査研究」に取り組み、その成果と課題を報告した。令和2年度、パナソニック教育財団による実践研究助成事業において助成を受け、「プログラミングの体験を取り入れた体育科における表現運動の授業開発」に取り組んでいる。 その他、令和元年度から国語科は国立教育政策研究所から実践研究協力校として指定され研究協力を行っている。

青木大和先生プロフィール

青木大和先生

1989年6月26日生まれ
2012年より5年間千葉市の公立小学校で勤務。2017年より現職。専門は国語科。
実生活に根差した国語学習の単元開発を中心に研究。
過去の著書(共著)
・『指導と評価を一体化する 小学校国語実践事例集』(東洋館出版)
・『オンライン学習でできることできないこと』(明治図書出版)
・『全教科 授業開き大事典 低学年』(明治図書出版) 他

NOTジャケ借~for BOOK~ 素材ダウンロード(無料)

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