全ヒロイン主人公以外との結婚が前提!?ドキドキの婚活ラブコメ『結婚が前提のラブコメ』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│ヒロイン達の結婚相手は主人公ではなく彼が仲人する相手!?

ハーレムラブコメの主人公と言えば、常に色々なタイプのヒロインに囲まれながら何故か魅力的でもないのに愛され続け、最後にはそんな自分を大好きなヒロインの中からひとりを選んだり、まさかの全員とハーレムエンドなんて向かえたりする。

この『結婚が前提のラブコメ』の主人公、白城縁太郎もそんなヒロインに囲まれる系の主人公である。もちろんヒロイン達は彼を信頼し、頼っている。
しかしこの作品は上げたようなハーレムラブコメには絶対になりえないのだ。

1話目最初の見開きでメインヒロインのウエディングドレス姿と、それをお祝いする他のヒロイン達の姿が描かれている。
『五等分の花嫁』は最初に五つ子であるヒロインの誰かと主人公である風太郎との結婚式を描き、そこまでの物語を描いた。
この作品の最初のこの結婚式の見開きも、自然と将来の姿だと思い浮かべる読者は少なくないだろう。しかし『五等分の花嫁』とは明確に違う部分がこの見開きにはある。
それは、メインヒロインのウエディングドレス姿を見る側の他のヒロイン達に交じり、嬉しそうな笑顔でそれを見つめる主人公・白城縁太郎の姿もそこに描かれているのだ。

なんとこの作品の主人公である白城縁太郎は、結婚相談所に属す仲人。ヒロイン達の結婚相手は主人公ではなく、彼が仲人する相手。すなわちこのタイトルが示すのは「ヒロイン達が」『結婚が前提のラブコメ』なのだ。

│今までにない読み味を作り上げてしまった全く新しい他ヒロインラブコメ!

もちろん、あくまで見開き用に描かれたイラスト1枚絵なので、それが将来の物語の行方を示しているとは限らない。しかしストーリーの性質上それもあり得ない話ではない事を意識しながら、読者はこの作品を読んでいく。
というか主人公の職業上その流れが普通なのだとヒロイン達の仲人をしっかりと務める彼の姿を見れば見るほど思ってしまうのだ。

こんな読み味のラブコメは他にはないと言えるだろう。

この『結婚が前提のラブコメ』はコミカライズで原作はガガガ文庫で刊行されている人気ライトノベル作品だ。漫画版もラノベ版も非常に面白くオススメの作品なので、気になった方はぜひ一度読んでみて欲しい。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

結婚が前提のラブコメ

1巻までレンタル・発売中

著者:大竹利朋、栗ノ原草介
出版社:小学館

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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