可愛さ溢れる恋愛模様に思わず悶える!? 究極の拗らせラブコメ!『愛してるゲームを終わらせたい』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│「愛してるゲーム」というゲームのせいでお互い素直になれずこじらせてしまった高校生活をおくっていく男女の可愛さ溢れるラブコメディー!!

幼なじみの二人が小6の頃から突然始めた「愛してるゲーム」
これは交互に「愛してる」と言って照れたら負けというゲームで、子供の遊びとして行っていたこのゲームはそれから4年後二人が高校生になっても決着がつかないまま続いていた…

この作品のメインストーリーはとても単純。両片想いの幼なじみの二人が幼い頃始めてしまった「愛してるゲーム」というゲームのせいで、お互い素直になれずこじらせてしまった高校生活をおくっていくラブコメディーだ。
ラブコメの最近のヒット作の傾向に、男女双方からの目線で描かれているというものがある。
これは、男女双方の目線で描く事でラブコメと少女漫画の両方の魅力が生まれ、作品により厚みが出るからだと私は思っている。
この作品もまさにそれで、最初に描かれるゆきや目線の物語とその後に描かれるみく目線の物語で構成されているのだが、ゆきやとみく、お互いが知らないそれぞれの相手に想って欲しいがゆえの行動とそれに対しての相手の受け取り方を、読者は読む事が出来それがもうたまらなく二人の関係を愛おしく思わせるのだ。

根が陰キャのゆきや。しかしみくに想って欲しくて髪にワックスをつけ必死にクネクネして、何とかカッコよく見せようと努力している。しかしそれに気づきその行動を可愛いと心の中で思っているみく。
そして学校でモテる彼女も彼女で早起きして髪のトリートメントなど2時間も準備に時間をかけたり、筋トレや肌の手入れもしたり、ゆきやに想って欲しいがゆえに必死に行っている。

そんな高校生男女の可愛さ溢れる恋愛模様に読者は思わず悶えてしまう事だろう。

│多くのラブコメ好き読者にとってそれぞれ三者三葉の理由で「みく」はかゆい所に手が届くようなヒロインなのだ!

この『愛してるゲームを終わらせたい』の著者・堂本裕貴先生は、『りぶねす』や『ネクロマンス』など数々のヒットラブコメ作を生み、アニメ化もされた『俺ガイル』の渡航先生原作の『ガーリッシュ ナンバー』の漫画も担当されており、個人的に可愛い女の子を描かせたら間違いない漫画家さんと思っていたのだが、今作のヒロインみくの可愛さは特に素晴らしいものがある。
例えば『サラダ・デイズ』にあったドキッとするようなヒロインの何気ないシーンの見せ方や『五等分の花嫁』にあったヒロインの気持ちを知っているからこそ、可愛く見えてしまうポイントの押さえ方など、今までのラブコメヒット作のヒロイン達を思い起こさせるような所があったり、かと思えば初々しさのある応援したくなるような魅力もしっかりと兼ね揃えていたり。

これはそれぞれ読んでみて答えを出して欲しいのだが、多くのラブコメ好き読者にとってまさに読者三者三葉の理由でみくはかゆい所に手が届くようなヒロインなのではないだろうか?

まだ1巻が発売されたばかりの作品だが続きが楽しみで仕方ない。
ぜひ気になった方は読んで見ていただけたらと思う。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

愛してるゲームを終わらせたい

1巻発売・レンタル中

著者:堂本裕貴
出版社:小学館

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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