『MOTHER マザー』監督・原案・脚本 楳図かずおインタビュー
ホラー漫画界の巨匠・楳図かずおが、自身をモデルにしたキャラクターを主人公に、母子の愛憎を描いた『MOTHER マザー』で監督に初挑戦。作品の魅力に迫る。

深読みできる仕かけがいっぱいあります
僕の創作の原点には、グリム童話のような説話や昔話があります。わかりやすくて、刺激が強くて、結末にひねりがある。ホラー映画の肝も、それと同じだと思うんです。だから、自分でホラー映画を作るに当たって、そのポイントは絶対に押さえたいという気持ちがありました。
テーマは、物書きになりたての頃に考えていた“SFに見えないSF”。SFとホラーの関係はとても近いものがある。この映画では境界線を明確にしていませんが、室内で起こることはホラー、屋外で起こることがSFと考えてもらえると、違った楽しみ方ができるはずです。
自分自身や母親に起こったエピソードを発展させたオリジナル作品ですが、深読みができる仕かけもいっぱい用意しているので、「もし、あのときヒロインが髪の毛を切っていたら」とか、「チラッと出てくる女の子は、なぜ首がないんだろう」とか、いろいろ想像しながら観てほしいです。飽きないようテンポも計算して作っているので、存分に怖がってください!(取材・文:くれい響/撮影:江藤海彦)
PROFILE
楳図かずお
'36年高野山に生まれる。'55年に漫画家デビュー。以降、『猫目小僧』『まことちゃん』ほか、ヒット作を次々発表。『漂流教室』『おろち』など映画化作品も多数。現在は休筆中だが、TV出演や音楽活動など幅広い分野で活躍している。
「エンタメ」の関連記事
- 『ブレードランナー2049』しっかりとした続編!今作だけでも楽しめるが集中力は必須【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】
- 【超・特別編】チャン・グンソクが詐欺師と検事で一人二役の『スイッチ ~君と世界を変える~』は「スピード感&スタイリッシュな映像が◎」
- 『愚行録』人間の愚かさを深くえぐるように描いた物語。鑑賞後の爽快感がほしい人は注意!【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】
- 【12月5日配信開始】令和最初の年末は、TSUTAYA TVで名作シリーズ『年末時代劇スペシャル』に浸る!
- 『ウォルト・ディズニーの約束』愛される理由の一端が分かる!名作誕生の裏に隠された人間ドラマに感動【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】
この記事を読んだ人におすすめの作品
アーティスト情報
関連サイト
TSUTAYAランキング
集計期間:2019年11月25日〜2019年12月1日