監督・松尾スズキ、主演・松田龍平が『恋の門』以来10年ぶりのタッグを組む『ジヌよさらば～かむろば村へ～』。原作は、『ぼのぼの』『I（アイ）』など、独特の世界観で多くのファンを持ついがらしみきおの「かむろば村へ」。4月4日（土）、映画公開初日を迎え、監督の松尾スズキほか、主演の松田龍平、阿部サダヲ、二階堂ふみ、西田敏行らが初日舞台挨拶に登壇した。

顔の大きさくらいある蛾…？

本作にオリジナルの笑いを足すことに「苦労は特になかった」と語る松尾は「自分の体の中で濾過して出てきた感じ。自然とギャグが生まれてきた」とあくまで“松尾節”を自然に取り入れることが出来たよう。それは「三谷さんの写真の前でわたわたしているところが好き」という言葉にも現れている。そんな松尾からの演技指示は独特だったようで…「言葉じゃ伝わりにくいところは動いて見せてくれて。松尾さんの動きは特殊なので（笑）、自分なりに汲み取りながらやらせてもらいました」という松田や「アドリブが“阿部ならいいだろ”的なところがありましたね」と畳み掛けられた松尾は「阿部ならデキるだろう、です（笑）信頼です」と反撃。

そして「少年誌の後ろにあるようなお色気漫画のような立ち位置になれるような気がする。この映画ではさらけ出したつもりです」と違いすぎる角度からのらしいコメントをする二階堂には、会場から大きな拍手が。すると松尾は「パンチラに拍手が起きたのは初めてですね（笑）」反応。それに負けじと（？）西田が役の存在感を聞かれると「神様ですからね。普段通りが神様なんで」と畳み掛けてみせた。

ジヌ（お金）が苦手なタケにちなんで「一番苦手なもの」を聞かれると「僕は虫…ゲジゲジとか蛾とか。夜の撮影とかだと、顔くらいの大きい蛾がガンガンぶつかってきて、ゴツゴツ当たって死ぬかと思うんですよ（笑）」と語る松田に松尾が「顔ぐらいの蛾はいなかったけど…」とツッコむも、「違う現場の話です（笑）」とまさかのオチに会場は爆笑。

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“ほでなす米”が最後には…

主演・松田龍平と松尾スズキ監督が日本各地を巡る「わらしべ長者キャンペーン」もいよいよ最終地。劇中のロケ地で収穫したほでなす米からスタートし、この劇場で交換されたもの、それは…。劇場招待券！ 「ジヌ（お金）がなくても映画がみれるように、劇場招待券を映画のヒット祈願をかけて飾り熊手柄の手ぬぐいに包んできました」（劇場スタッフ：伊藤）

MCから「最終的に鑑賞券になりましたが？」と振られた松田は「そうですね…願ったり叶ったりで（笑）」と苦笑いしながらコメントすると、西田が「良かったよね」とフォローを入れ、笑いを誘った。

最後に、松尾は「お客さんに観られてなんぼ。是非他のお客様に観られる映画になったら嬉しい」、そして松田は「笑っていただければ嬉しい映画なので、観てない人に伝えていただければ」と挨拶し、イベントの幕を閉じた。

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映画『ジヌよさらば ～かむろば村へ～』
4月4日（土）より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー

監督・脚本・出演/松尾スズキ
原作/いがらしみきお「かむろば村へ」（小学館 ビッグコミックス スペシャル刊）
出演/松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、片桐はいり、中村優子、村杉蝉之介、伊勢志摩、オクイシュージ、モロ師岡、荒川良々、皆川猿時、西田敏行
特別協力/福島県柳津町 特別協賛/福島民報社 配給/キノフィルムズ
(C)2015 いがらしみきお・小学館／『ジヌよさらば～かむろば村へ～』製作委員会