「一番面白いのはやっぱり仕事だ」―映画『インヒアレント・ヴァイス』ホアキン・フェニックスインタビュー

(C)2014 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC,AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED

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本年度アカデミー賞(R)に2部門ノミネートを果たした、『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン監督最新作『インヒアレント・ヴァイス』。原作は、現代文学界の怪物と畏れられる天才作家、トマス・ピンチョン。彼が初めて自身の映画化を許可したのが本作。無鉄砲で自由すぎる天才たちの奇跡の出会いから生まれた、世界で永久にたったひとつの探偵サスペンスだ。

主演のホアキン・フェニックスほか、豪華すぎるオスカー俳優たちがまさに“ブッ飛びキャラ”として豪華競演。“大事な時にラリってしまうヒッピー探偵”のドックを演じたホアキンにインタビューを敢行。彼流の仕事の仕方や、「寛大で開放的で、思慮深い」というポール・トーマス・アンダーソン監督について語ってくれています。

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―あなたの出演作はどれも「何を考えながら演じたのか?」と思わせる作品ですね?
何も考えてないよ(笑)

―脚本選びは何を基準にしていますか?
何を基準に選んでるのか自分でも分からない。分かっていればちゃん答えられるのにね。勘というところかな。いいのが見つかると、恋に落ちた時のように頭ではなんとも説明がつかないのだけれど、「これは行くしかない」という勘で、どうしても引っぱられる。いつも理由をつけようと一生懸命考えるのだけど、自分でも分からないんだ。

―本作ではほとんどのシーンに出演していますが、プレッシャーに感じましたか? 集中して取り組めましたか?
僕は働くのが大好きなんだ。休みが逆に恐怖でね。だから週末は本当につらい。監督とは「オフ日なしにそのまま撮り続けることができたらいいのにね」という話をよくしたものだ。そうじゃないとつらい。数日間の撮影を終えて、一週間の休暇に入る人もいたけれど、驚きだった。キャサリン・ウォーターストンも最初の2週間いて、そのあと3週間現場から離れたよ。間に3週間も挟むというのは難しいことだよ。ペースを元に戻すのが大変だ。

―(休みがいやだというのは)昔からなのですか?
それは選択肢がない時もあった。そもそも仕事が継続的に入ってくるようになるまで少し時間がかかった。最初は脇役から始めた。『グラディエーター』に出演した時は、撮影を2週間続けたあと、3週間の休暇をもらうという具合だった。そうやって間が空くと役に再び入り込むのが大変なんだ。

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―ポールとはとても相性が良いようですが、彼と仕事する時の秘訣は?
ポールは誰とでもうまくやる人。寛大で開放的で、思慮深い。周りの人たちを価値のある大切な存在として扱う。仮にそうでなくともね。やっぱり恋に落ちるようなものなんだ。とにかくとても好きな人だ。その振る舞いも、物の見方も、新しい何かをいつも探し求めているようなところも好きだ。

―ということはアドリブも促された? それとも脚本に忠実に撮った?
僕は脚本と原作に忠実に演じたいと思った。原作のセリフに愛着があると大変だ。ピンチョンがひねり出す台詞は素晴らしいんだ。それを無理やりねじ込めようと思ったシーンもあったのだけど、どうもうまくハマらなかった。映画になるとうまく伝わらない。そういう難しさはあったね。

アドリブはあまりやらなかったが、ポールはよく同じシーンを繰り返し撮り、様々なバージョンを作る監督なんだ。例えば台本を5ページ分撮り進めた後に「じゃあ今度はセリフを少し変えてみようか。好きなことを言っていいぞ」と言ってくれる。それが使われる可能性は低いが、そうやって脱線して創造力を掻き立てられると、次に台本通りに読んだセリフがまた違った色を帯びることもある。

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―ドックの衣装など役作りで工夫した点はありますか?
とにかくフレキシブルに考えることだね。部屋でひとり脚本を読んでいる時に浮かんでくるアイデアが抜群だと思っていても、現場へ入るとイマイチだったりする。衣装デザインのマーク・ブリッジスが用意してくれ、勧めてくれる衣装を着てみてもイマイチはまらない場合もある。いくら考えがあっても合わないということもあるんだ。衣装合わせはそういう有機的な作業。ただマーク・ブリッジスは本当に豊富なセレクションを取り揃えてくれる人なんだ。

―俳優業以外では何が好き?
一番面白いのはやっぱり仕事だ。仕事してない時は地味に大人しくしてる。だから面白い話はできないな。

―今はテレビでも素晴らしい企画が次から次へと打ち出されていますが、テレビに興味はありますか?
あるかもね。何でもありだと思っている。とにかく素晴らしい監督といい役に巡り会えるかどうかだ。だから何か面白い話があれば乗るかもしれない。


映画『インヒアレント・ヴァイス』
4月18日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田他全国公開

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソンほか

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アーティスト情報

ホアキン・フェニックス

生年月日1974年10月28日(44歳)
星座さそり座
出生地プエルトリコ

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ポール・トーマス・アンダーソン

生年月日1970年1月1日(48歳)
星座かに座
出生地米カリフォルニア州

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オーウェン・ウィルソン

生年月日1968年11月18日(50歳)
星座さそり座
出生地米、テキサス州

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