「難民について考えるきっかけになってくれたら嬉しい」―『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』ゲール・ドゥエイニー氏インタビュー

ゲール・ドゥエイニー氏と洋画王子こと城下MD/撮影:近藤豊
1983年アフリカ大陸のスーダンで内戦が始まり、両親や家を奪われた10万人以上の子どもたち。10数年後、“ロストボーイズ”と呼ばれた彼らを全米各地へ移住させるという、実際に行われた計画を元にしたヒューマンストーリー。それが現在リリース中の『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』だ(※レンタルはTSUTAYAだけ)。
本作のリリースを記念して、オスカー女優のリース・ウィザースプーンと共演を果たしたジェレマイア役のゲール・ドゥエイニー氏が来日。TSUTAYAの“洋画王子”こと城下貴光MDとの対談が実現した。

(C)2014 Black Label Media, LLC. All Rights Reserved.
城下:ゲールさんは16歳の時に映画と同じようにアメリカで難民として受け入れられ、その後2004年に映画デビューをされていますが、なぜそもそも映画に出演をしようと思われたのですか?
ゲール:2003年に、デイビッド・ラッセル監督が『ハッカビース』撮影のため、スーダン人の黒人のキャスティングをしていたときに偶然選ばれました。当時自分では、それがどういうことになるのかあまりよく考えていませんでした。気付けば映画の中で見ていたハリウッドの街中にいて、ハリウッドスターたちと一緒に仕事をしている自分に驚きましたし、信じられない気持ちでした。
城下:すごい偶然ですね。でもそれは、きっと運命だったのではないでしょうか。
ゲール:私にとっては初めてのことだらけでしたが、映画の制作過程を知る良いキッカケとなりました。学生の頃はバスケット・ボールをしていたのですが、とてもよく似ているところがありましたね。映画製作ではチームワークがとても大切で、一つ一つの積み重ねが重要なのだと。

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城下:本作に出演するきっかけは何だったのですか?
ゲール:“ロストボーイズ”と呼ばれる私たちの物語を映画化する企画は10年前からあったのですが、2013年にハリウッドで実際に映画の製作が進んでいるということを知り、オーディションを受けました。オーディションにはディレクターはじめ、リース・ウィザースプーンさんも立ち合われていました。こういった事実をハリウッドで映画化できたのは、ウィザースプーンさんのおかげだと思っています。彼女が“ロストボーイズ“の存在を知り、映画化の原動力となって行動してくれたのが大きかったと思います。
城下:彼女との共演はいかがでしたか?
ゲール:実は、オーディションに受かったときは彼女のことを知らなかったんです(笑)。一緒に仕事をして、才能にあふれた素晴らしい人だと知りました。彼女は自身のお子さんを連れて難民キャンプを訪ねるなど、作品のために努力を惜しみませんでした。また、彼女はもちろんのこと、他のキャストともいい関係を築くことができましたし、人生の友になりました。
また、映画製作を通じて、私自身もスーダンにおける内戦に関しての歴史を学ぶことができたし、同じような境遇を経験してきたエマニュエル・ジャルたちとの出演だったからこそ、事実に基づいた描写提案などもできました。“ロスト・ボーイズ”のようにあまり知られていない事実を、ハリウッド作品を通して世界中の多くの人に知ってもらうきっかけができたことはとても意味のある素晴らしいことだと思っています。

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城下:僕も本作をこうして紹介することが出来て、本当に光栄です。ゲールさんの人生が変るきっかけとなったように、この映画を観てくれた人が、少しでも人生が変わるきっかけとなってくれればと思っています。
映画の中で、ピザを食べるシーンがとても印象的でしたが、ゲールさん自身はじめてアメリカに来たときに驚いたカルチャーギャップはありましたか?
ゲール:たくさんですね。例えば、シャワーからとっても温かいお湯が出ることだったり、雪が降ることだったり。また、生活する上で言葉の問題は一番大きかったですね。克服するためにたくさんの映画を観て英語を勉強しましたよ。
城下:今回ゲールさんはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使として来日されていますが、本作を通じ難民の状況について伝えたいメッセージはありますか?
ゲール:親善大使としての役割は“若者への教育”なんです。世界では6千万人もの人々が故郷を追われ、助けを求めています。しかし私はみなさんに「何かをして欲しい」とは言いません。日本の皆さんにこういったことが世界で起こっていることを知っていただき、目を背けずに各々が何ができるかを考えてもらえたらと。本作がそのキッカケになってくれたら嬉しく思います。
■ゲール・ドゥエイニー(ジェレマイア役)
78年、スーダン南部に生まれる。第二次スーダン内戦を経験、16歳でアメリカに難民として受け入れられる。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)親善大使。
■城下貴光(洋画王子)
TSUTAYAの洋画担当マーチャンダイザー。77年京都府生まれ。02年、カルチュア・コンビニエンス・クラブに入社。店舗スタッフ、バイヤー等を経て現職に就く。
人生を変える映画<ONLY ONE>
「毎月たくさんリリースされる映画の中から、あなたの価値観や、もしかすると人生を変えてしまうかもしれない!? そんな“特別な映画(ONLY ONE)”を厳選してオススメしていきます」(城下MD)
『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』
DVD・Blu-rayレンタル&発売中 ※レンタルはTSUTAYAだけ
監督:フィリップ・ファラルドー(『ぼくたちのムッシュ・ラザール』)
製作:ロン・ハワード(『ビューティフル・マインド』)
出演:リース・ウィザースプーン、アーノルド・オーチェン、ゲール・ドゥエイニー、エマニュエル・ジャル、コリー・ストール
『グッド・ライ~いちばん優しい噓~』チャリティキャンペーン
『グッド・ライ~いちばん優しい噓~』を観て地球を救おう!
ーあなたの温もりで今日も世界は救われるー
期間:12月31日(木)まで
TSUTAYAとカルチュア・パブリッシャーズは『グッド・ライ~いちばん優しい噓~』のレンタルの売上の一部を国連UNHCR協会に寄付させて頂きます。
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