あなたのNO.1 『007』はどれ? 「ダニエル・クレイグ」シリーズの歴代作品を一挙紹介!

大人気『007』シリーズのボンド役が、ダニエル・クレイグになってから8年。4作目の『007 スペクター』が日本でも公開され、大好評である。

4つの作品は監督、脚本家が異なっており、創り出す世界は全くといっていいほど印象が違う。そこで、ダニエル・クレイグ演じる『007』の1作目から4作目までを、改めて振り返ってみた。

第1作『007 カジノ・ロワイヤル』(2006年)

『007 カジノ・ロワイヤル』

『007/カジノロワイヤル』

新ボンド「ダニエル・クレイグ」の記念すべき1作目。若く野生的なボンドは、ダニエルにピッタリだ。ボンドが愛したヴェスパーをエヴァ・グリーンが演じ、マッツ・ミケルセンも素晴らしい演技。ほかにも、ジュディ・デンチの威厳あるM役は彼女以外いない、と言われるなど、文句なしのキャスティングだ。

無駄なシーンなど一つもないのが、この映画の素晴らしいところ。特に印象的なシーンは、ル・シッフルが「最もシンプルな苦痛こそ耐え難い」と言い、全裸のボンドを穴の空いた椅子に縛り付け、巨大なボールでボンドのゴールデンボール目がけ大打撃を食らわす場面。そんな最悪の拷問を受け断末魔を上げながらも「あそこが痒い」と笑い飛ばし「もっとだ!」と、耐え続ける姿は恐れ入る。

もう一つ外せないのは愛するヴェスパー。強気の中に、か弱い女性が見え隠れするヴェスパーにボンドは惹かれ、彼女の笑顔が彼の心に光を差す。そして英国諜報部を辞めるとMに辞表まで書く。

彼女と生きると決めた矢先、ヴェスパーの裏切りを知るも、水に沈むヴェスパーを助けようとするボンドと、許してと言わんばかりに自ら死を選ぶヴェスパーの2人の姿は涙を禁じえない。このヴェスパーの最期となるヴェニスの崩れゆく建物もクラシカルな007の雰囲気に相応しい。どこまでも手を抜かない監督の美学を感じる。

第1作は、ジェームズボンドという人間が形成される模様を描く重要作。キャラクターの人間性がよく分かり、007がハートフルで感動的な作品に仕上がったと言える。

第2作『007慰めの報酬』(2008年)

『007/慰めの報酬』

『007/慰めの報酬』

愛するヴェスパーを裏で操っていた組織と闘い、真相に迫っていく第2作。

原作はなく、完全オリジナル脚本である。脚本家が4人いるのだが、途中で脚本組合がストライキするハプニングが起き、主演のダニエル・クレイグが修正を行うなど、進行は難航した。そのためか話がやや淡々と進むが、復讐に燃えるカミーユ(ボンドガール)がいることで、同じ目的を持ちボンドと行動をともにすることで。物語を引き締めた。

マーク・フォースター監督は『チョコレート』『ネバーランド』などヒューマンドラマが得意で、今回が初めてのアクション作品だ。良い役者を悪役に使いながら、悪役の小物感・存在感の薄さが目立ってしまったのは残念だ。

ボンドガールのオルガ・キュリレンコも野生的な美しさをもちながらも本作では男さながらに闘っていた。結果、この作品はアクション映画として見れば良いかもしれないが、お色気はなく、007らしさは残らないものになった。

第3作『007スカイフォール』(2012年)

『007/スカイフォール』

『007/スカイフォール』

M16のメンバーが揃い、若きQにベン・ウィショー、マネーペニー役のナオミ・ハリス、新たなMにレイフ・ファインズが迎えられた。撮影監督のロジャー・ディーキンスが描く、計算された美しい映像は評価が高い。

一方で、「ダークナイトに影響を受けたダークな007」と、サム・メンデス監督が語るように、これまでの明るい「007」から暗いイメージを与えた。クライマックスでのシーンでのボンドの生家のスコットランドが写し出されるが、とてつもなく暗い。シリアスにリアリティーを追求したところが特徴的で、間違いなくこれまでの007の印象を払拭したであろう。

さらにータイトルのスカイフォールは「点が落ちようとも、正義を成就させよ」というラテン語の引用。小説にはないタイトルとなった。物語でも落下続きのボンドにピッタリ。

また、世界興行収入はこれまでの007シリーズでは初の11億ドル越えを記録した。

第4作『007 スペクター』(2015年)

『007/スペクター』

『007/スペクター』

サム・メンデス監督が続投し、制作費は007史上最高額の3億ドル。

前作のヒットから自信を得てやる気満々の作品だ。スタント・アクション・爆発にCGを使わずに本物にこだわり抜き2年半の歳月を費やして作られたという。特に冒頭のメキシコの「死者の日」の祭りの完全再現は素晴らしく、オールブラックの妖しげな世界に、完全に引き込まれてしまう。タイトルバックが妖艶さを醸し出し、前作よりもグッと007らしい作品に仕上がっている。前回壊されたアストンマーチンBD5も復活した。

47歳のダニエルに負けじと、大人の色香漂わせた注目の女優レア・セドゥの起用も大成功。

第2のヴェスパーを匂わせる、重要なボンドガールを見事に演じた。目の演技に長け、美しい体にサテンのドレスが映える。さらに、銃の扱いも様になっており、殺し屋のような目つきも素晴しい。本作で世界中に彼女の名前が知れ渡り、今後も活躍するであろう。欲を言えば、今までの3作品の悪役たち全てを操っていた、という設定にやや違和感がある。

それぞれが独立した物語になっているのが「007シリーズ」の常だが、ダニエル・クレイグの4部作については、相互のストーリーが絡み合っており、今作はオープニングのビジュアルも過去3作の総集編のような作りになっている。

また、これまで『様式美』とされてきた展開も、今作ではかなり違った構成となっており、ボンド映画であることを忘れかけるようなストーリーとなっている。「いつも通りの展開」だと決め込んでまだ鑑賞していない人にこそ、劇場に足を運んでもらいたい作品だ。

4作品をざっと紹介してみたが、いかがだろう。また改めて、全作品見直してみるのもいいかもしれない。

(文:本橋 里絵)

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『007/慰めの報酬』/QUANTUM OF SOLACE(C)2008 Danjaq, LLC and United Artists Corporation.007 Gun Logo and related James Bond Trademarks(C)1962-2012 Danjaq, LLC and United Artists Corporation. Quantum of Solace, 007 and related James Bond Trademarks are trademarks of Danjaq,

『007/スカイフォール』/SKYFALL(C)2013 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc.SKYFALL, 007 Gun Logo and related James Bond Trademarks(C)1962-2013 Danjaq, LLC and United Artists Corporation.SKYFALL, 007 Gun Logo and related James Bond Trade

『007/スペクター』/SPECTRE (C)2015 Danjaq, MGM, CPII.SPECTRE, 007 Gun Logo and related James Bond Trademarks, TM Danjaq. All Rights Reserved.

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アーティスト情報

ダニエル・クレイグ

生年月日1968年3月2日(51歳)
星座うお座
出生地英・イングランド・チェシャー

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