ガッツ石松が選ぶ「人生や社会について考えさせられる映画」5本

映画鑑賞が趣味で、意外にも(?)ハリウッド映画に数作品出演経験のあるガッツ石松さん。元ボクサーならではの男の誇りや美学を描いた映画のラインナップ、鑑賞の準備は“OK牧場”!?


ガッツ石松が選ぶ「人生や社会について考えさせられる映画」5本

3時10分、決断のとき

1957年の傑作西部劇をラッセル・クロウ&クリスチャン・ベール主演でリメイク。強盗ベンと、生活費を稼ぐために彼を護送する牧場主の奇妙な心の交流を描く。

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レイジング・ブル

『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ主演の人間ドラマ。実在のミドル級ボクサー、ジェイク・ラモッタの栄光と挫折。

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ブラック・レイン

日本のヤクザを護送中に逃げられた上、同僚を殺されたNYの刑事が復讐に立ち上がる。日本を舞台に、マイケル・ダグラスや高倉健ら日米の名優が共演した。

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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

香港の鬼才ジョニー・トーが仏俳優ジョニー・アリディを主演に描くフィルム・ノワール。娘の夫と子どもを殺された男が、3人の殺し屋を雇い、復讐に乗りだす。

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罪と罰

ガッツ石松が構想10年をかけて手がけた社会派映画。家族4人で仲よく暮らしていたはずの刑事が、愛する妻を息子に殺されたことで人生が一変してしまう。

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『3時10分、決断のとき』―「牧場主が父親としての誇りを貫き通すのがアメリカ的」

『3時10分、決断のとき』

『3時10分、決断のとき』

クリスチャン・ベールの作品ということで観ました。彼がまだ13歳だったころ、スピちゃん(スピルバーグ)の映画『太陽の帝国』で共演したんです。

この映画は、そのベール演じる牧場主が息子の尊敬を勝ち得るために父親としての誇りをあのような形で貫き通すというのが、あり得ない話だけど、とてもアメリカ的だなと。それとやっぱり、あのラストにはやられた! と思いましたね。アナタはどう想像しますか? ってことなんですよ。

アメリカの映画は、観る人に何かを感じさせたり、問題提起したりする作品が多いですよね。そこがとても好きです。

『レイジング・ブル』―「スポーツというのは、パッと答えが出る瞬間がある」

『レイジング・ブル』

『レイジング・ブル』

自分もボクサーだったので、ジェイク・ラモッタの心境がわかるんです。ボクシングは勝ち負けがはっきりしてるから、それだけ人生の栄枯盛衰もはっきり出てしまうんですよね。それに、スポーツっていうのは、“発見”なんですよ。一生懸命やっていると、パッと自分なりに答えが出る瞬間がある。

この映画はジェイクの自叙伝であり、世界チャンピオンになるけど、その後挫折してしまう。それでも彼は、一度は頂点を極めたという誇りを捨てずに“第二の人生”を再スタートさせるんです。ボクサーに限らず、どんな人の心にも刺さるメッセージだと思いますよ。

『ブラック・レイン』―「人間が本能のごとく自由に生きた世代を描いた映画」

『ブラック・レイン』

『ブラック・レイン』

日本の高度成長期を舞台に、人間が本能のごとく自由に生きた時代を描いた映画。ヤクザが簡単に人を殺していくし、“人の不幸は蜜の味”というのかな、あくまで娯楽として人の生き死にを扱ってますよね。私自身も出演してる分、思い入れがあります。

ハリウッドでの撮影の思い出としては、役でスーツを着ていて、靴下は見えないから自分のでいいやと思っていたら、スタッフから『あなたはクラスが上のマフィア役。この靴下を履けばその役に成りきれる』と言われ、両足で6万円の靴下を履かせてもらいました。あんまり変わらなかったけどなぁ(笑)。

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』―「主人公の、光の当たらない人生を送っている感じがいい」

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』

私が映画を観るときに重視するのは、第一に資金で第二に脚本、次に役者、最後に監督なんですね。この映画は資金はあまりかけられていないけど、私にしては珍しく、役者と監督の演出に心を動かされました。

元々、ジョニー・アリディの“顔”が好きだったんです。ニヒルな雰囲気もいいし、役としても、光の当たらない影に隠れた人生を送っている感じもいい。雨が降っているシーンなど映像もかっこよかった。香港映画というとブルース・リーやジャッキー・チェンが有名ですが、実はあまり好きではなくて。これは香港映画っぽくなく、楽しめました。

『罪と罰』―「構想10年。法律の矛盾に対する持論を込めました」

『罪と罰』

『罪と罰』

昔も今も卑劣な事件が多いですよね。その中でも重罪は殺人。刑事訴訟法第475条によると死刑が確定したら半年後には執行しないといけないんですが、まだ130人以上が執行されていないという現実がある。でも、私は罪を犯した人にはそれだけの罰を与える必要があると思うんです。そのための法律(ルール)がある。

ちなみに私はね、3歳で不良って呼ばれたんですよ。だから見返してやるために、ルールのあるボクシングで闘うことを決めました。でもルールがないに等しいのが今の日本。構想10年のこの映画には、法律の矛盾に対する持論を込めました。


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ガッツ石松

1949年栃木県生まれ。元WBC世界ライト級チャンピオン。引退後はタレントや俳優、大学客員教授など幅広く活躍。'11年、『罪と罰』では総監督と脚本、主演を兼任した。

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アーティスト情報

ガッツ石松

生年月日1949年6月5日(69歳)
星座ふたご座
出生地栃木県

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