新作映画『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』を観るべき3つの理由――絶望と向き合う若者たちの青春ロードムービー

(C)2016“HESONOO”FILM PARTNERS

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『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』ってどんな映画?

日本の音楽シーンで絶大な人気を誇るロックバンド「RADWIMPS」。昨年デビュー10周年を迎えた彼らが、ソウル、パリ、ケルン、ベルリン、ロンドン、台北で実施した海外ツアーを皮切りに、豪華アーティストとジョイントした「胎盤(対バン)」ツアー、さらに12月23日に幕張メッセで約3万を動員し開催した10周年記念ツアーのファイナルに、カメラが密着。バンド史上最も濃密な3ヶ月から、普段は見られない舞台裏やメンバーの素顔が切り取られる。

観るべき理由:1――ここでしか見られない貴重映像の数々

日本を飛び出し、海外でも高い動員力を誇る「RADWIMPS」初のドキュメンタリー映画。撮影は10月1日に始まり、海外ツアー、国内での対バンツアー、12月23日の幕張公演まで行われた。関係者によると撮影した映像は600時間を優に超えるそうで、101分に編集された本編は、まさに彼らの“今”が凝縮された仕上がりだ。

メンバーへのインタビューはもちろん、対バン相手である「ゲスの極み乙女。」「Spitz」「いきものがかり」「ONE OK ROCK」との共演シーンも必見だ。最大の見せ場は、東京・Zepp Tokyoで行われた「Mr.Children」との奇跡の共演。バンド史上最大のチケット争奪戦が繰り広げられた同公公演の貴重な映像は、映画館の大スクリーンで体験すべき邦楽ロックシーンの“一瞬”だ。

観るべき理由:2――苦楽ともにしたメンバーの無期限休養という“絶望”

本来であれば、バンドにとっても、ファンにとってもデビュー10周年を華々しく祝うべき2015年。しかし、海外ツアーを目前に控えた9月、ドラム山口智史が病気療養を理由に、バンド活動の無期限休養が発表された。急きょ行われたオーディションで抜擢されたサポートドラマーが帯同する5カ国6公演。その道のりは、苦楽をともにしたメンバーの離脱という“絶望”と向き合い、次の10年に向けた第一歩を歩み出す過程でもあった。その意味で、本作は単なる密着ドキュメンタリーに留まらず、「ツアーという旅路」そして「未来を見つめる旅路」の両面を捉えた、才能豊かな若者たちの青春ロードムービーとして、輝きを放っている。

観るべき理由:3――期待の新進監督、朝倉加葉子が引き出す映画的魅力

例えばライブDVDの特典映像とは一線を画し、あくまで映画としての魅力と存在感を感じさせる本作。2013年、全編アメリカで撮影した『クソすばらしいこの世界』で長編デビューし、この春には待望の新作『ドクムシ』も公開される期待の新進監督、朝倉加葉子監督がバンドの激動や素の魅力に加えて、内に秘める苦悩や野心をフラットな視点で捉えている。

「彼らが音楽と自分自身、周囲の人たちに対していつも誠実であろうとしていた。その姿をまっすぐ切り取ったつもりです。何かを明かしたとか、何かを暴いたということは、ひとつもないんです。裏を返せば、メンバーはいつだってすべてを語ってくれて、何ひとつウソを言っていない」(朝倉監督)。人気バンド×気鋭監督の化学反応も見どころだ。

(文・内田涼)


『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』
大ヒット上映中(2016年3月24日まで)

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