映画『ちはやふる-上の句-』レビュー:ハマり役の肉まんくん、盛り上げ役の机くん、そしてクイーンは…?

(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

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講談社「BE・LOVE」にて絶賛連載中のマンガ『ちはやふる』(末次由紀)。3月19日より映画『ちはやふる-上の句-』が封切られた。

『ちはやふる』は第2回マンガ大賞で受賞(2009年)、このマンガがすごい!オンナ編で第1位(2010年)、第35回講談社漫画賞少女部門で受賞(2011年)、そしてコミックス累計発行部数が1600万部突破(2016年3月時点)と押しも押されぬ大人気シリーズに育った。

競技かるたを題材とし、少女マンガらしからぬ“スポ魂”ぶりから性別を超えたファンを獲得。競技かるた大会の聖地としても名高い近江神宮(滋賀県大津市)などへの巡礼も捗っている。2011年に1期2013年に2期とアニメの放送もなされ、現在は3期が待たれる中での実写化ということで、制作発表から期待して待っていたファンも多いことだろう。

(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

“肉まんくん”こと西田優征(矢本悠馬)(写真左)/(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

登場人物が多い作品の宿命として、各人物の紹介に尺を取られてしまうのではとの心配は無用。ダレることなくテンポよくグイグイと観客を惹きつけていく。映画においても綾瀬千早(広瀬すず)、真島太一(野村周平)、綿谷新(真剣佑)のそれぞれの気になる関係はさておき、脇を固めるキャラクターが立っている。

なかでも“肉まんくん”こと西田優征(矢本悠馬)がハマり役だったように思うが、特に後半は“机くん”こと駒野勉(森永悠希)が映画を盛り上げる。またチームの間でバランスよく立ち回る大江奏(上白石萌音)から、クセのある対戦チームの中でも印象に残る“ドSのS”こと須藤暁人(清水尋也)や“ヒョロくん”こと木梨浩(坂口涼太郎)の存在も頼もしい。

内容も原作マンガと時系列が前後しているとはいえ、ここでこの話が出てくるのか、ここで伏線を回収するのかといった新鮮さがある。この映画で初めて作品を知る人に対して置いてきぼりにさせない一方で、原作マンガを読んでいるファンに対しても楽しめる細やかな仕掛けを随所に施す。そのなかなか難しいバランスの取り方を、小泉徳宏監督は絶妙にやってのけたのではないだろうか。

(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

“机くん”こと駒野勉(森永悠希)(写真左)/(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

なお『ちはやふる-下の句-』の公開は4月29日と早め。『下の句』では、千早とクイーン・若宮詩暢(松岡茉優)との対決がメインになりそうだ。このテンポの速さならクイーンの体重が増減する暇はなさそう?

(文:真狩祐志)


映画『ちはやふる -上の句-』
大ヒット上映中

キャスト:
広瀬すず、野村周平、真剣佑
上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也/松岡茉優
松田美由紀、國村隼

原作:末次由紀『ちはやふる』(講談社「BE・LOVE」連載)
監督・脚本:小泉徳宏
音楽:横山 克
主題歌:「FLASH」 Perfume

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アーティスト情報

末次由紀

生年月日1975年9月8日(43歳)
星座おとめ座
出生地福岡県

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山下康介

生年月日1974年2月17日(45歳)
星座みずがめ座
出生地静岡県浜松市

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