新作映画『エクス・マキナ』を観るべき3つの理由――“人間とは?”と問いかける有機的な哲学エンタメ

(C)Universal Pictures

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『エクス・マキナ』ってどんな映画?

世界最大手の検索エンジンに勤務するプログラマーのケイレブは、社内公募に見事当選し、公の場にめったに姿を現さない社長ネイサンが所有する山間の別荘に7日間滞在するチャンスを手にした。厳重なセキュリティが敷かれた豪邸で待っていたのは、エヴァと名付けられた女性型ロボット。ネイサンから“彼女”の人工知能を計測するテストに協力するよう依頼されたケイレブは、外界との接触がすべて断たれた密室でエヴァと向き合い、コミュニケーション実験を重ねていく。

観るべき理由:1――人工知能との対話を通して考える“人間とは?”

古くは『2001年宇宙の旅』をはじめ、80年代に登場した『ターミネーター』『ブレードランナー』、スティーブン・スピルバーグ監督の『A.I.』を経て、現在では『チャッピー』『her 世界でひとつの彼女』『ベイマックス』と個性豊かなアプローチで映画化されている人工知能。現実に目を向ければ、人工知能がプロの囲碁棋士に圧勝し、大きな話題を集めるなど、その存在はますます身近なものになりつつある。

そんな絶妙なタイミングで公開されるのが、人工知能を扱う“最新型”のSF映画『エクス・マキナ』だ。本編の大半はケイレブ<人間>とエヴァ<人工知能>が繰り広げる対話で構成されており、そこで生まれる感情のうねりがスクリーン越しに“人間とは?”と問いかける。果たして、人工知能は人類の敵なのか、希望なのか? 思いもよらぬエンディングも観客を刺激する、有機的な哲学エンタメだ。

観るべき理由:2――大作を押しのけ、アカデミー賞(R)に輝いた映像世界

人工知能を描いたSF映画といえば、ピカピカした近未来や、逆に彼らによって人類が滅亡の危機にさらされる荒廃した世界を連想しがちだが、本作の舞台となるのは大自然に囲まれたデザイン性あふれる、一言で表せば「おしゃれな大豪邸」。ノルウェーに実在する民家とホテル(ともに同じ建築事務所が設計)でロケが行われ、「きっとどこかに存在するけど、それがどこかわからない」何とも言えない異空間を演出している。

また、女性型ロボットであるエヴァを表現する繊細なCG描写も秀逸。主演女優とCGの超リアルな融合が生み出すエヴァ像は、人間と人工知能という映画のテーマ性にも見事にマッチングし、今年のアカデミー賞(R)で『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』といった大作を押しのけ、視覚効果賞を受賞した。

観るべき理由:3――オスカー女優×『フォースの覚醒』俳優 旬すぎるキャスト

そのエヴァを演じたのは、『リリーのすべて』に出演し今年のアカデミー賞(R)で助演女優賞に輝いたアリシア・ヴィキャンデル。『エクス・マキナ』が視覚効果賞を受賞したのは、バレエ経験を活かした彼女の完ぺきな肉体コントロールも要因だと評されており、ある意味同じ年に2度の女優賞を手にしたと言っても過言ではない。

一方、人工知能との対話を体験する主人公・ケイレブを演じるのは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でファースト・オーダーを指揮するハックス将軍役を務めたドーナル・グリーソン。また、謎めいた社長のネイサン役に、同じく『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でレジスタンスに所属する敏腕パイロットのポー・ダメロンを演じたオスカー・アイザックが起用された。まさに旬すぎるキャスト陣が勢ぞろいしているのだ。

(文・内田涼)


映画『エクス・マキナ』
6月11日公開

監督・脚本:アレックス・ガーランド
出演:ドーナル・グリーソン、アリシア・ヴィキャンデル、オスカー・アイザック

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