マーティン・スコセッシが語る、遠藤周作の『沈黙』に魅了され続けた理由

 

(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.

『タクシー・ドライバー』などで知られるマーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の名著『沈黙』と出会ってから28年の月日を経て、その実写映画『沈黙-サイレンス-』が遂に完成した。日本公開を間近に控える今、なぜスコセッシ監督が『沈黙』に魅了され、なぜ映画化にこだわり続けたのかを解説するコメントが到着。スコセッシ監督は小説について、「遠藤が本で提示したテーマは、私がとても若い時からずっと考えていたものだ」と語っている。

『沈黙』は、日本に隠れキリシタンが存在していた時代が舞台の歴史小説。棄教した師の真相を追い求め、日本に渡った若き宣教師・ロドリゴ(映画ではアンドリュー・ガーフィールドが演じている)の姿を描いたストーリーは絶賛を受け、一部の評論家からは20世紀最高峰の小説の一つと称されている。1966年に出版された同作は、同年に谷崎潤一郎賞を受賞。1969年に英訳されてからは、世界各地にはさまざまな言語による翻訳版が登場してきた。

 

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1988年、ニューヨーク市で行われた、聖職者向けの『最後の誘惑』の特別試写会で、スコセッシ監督は大司教のポール・ムーアと知り合い、そこで『沈黙』をプレゼントされた。このとき初めて『沈黙』を読んだスコセッシ監督は、その内容に大きな衝撃を受け、まるで話しかけられたような感覚を得たという。

「熱烈なカトリックの家庭で育ったため、私と宗教との関りはとても深かった。子供の時に浸っていたローマカトリック教の精神性は、いまだに私の基盤となっている。それは宗教とつながりのある精神性だ」と語るスコセッシ監督は、「わたしはこの年になっても、信仰や疑い、弱さや人間のありようについて考え、疑問を感じているが、これらは遠藤の本がとても直接的に触れているテーマだ」と同作で遠藤が見せた洞察の深さを称賛。

また、「ゆっくりと、巧みに、遠藤はロドリゴへの形勢を一変させる。『沈黙』は、次のことを多いなる苦しみと共に学ぶ男の話だ。つまり、神の愛は彼が知っている以上に謎に包まれ、神は人が思う以上に多くの道を残し、たとえ沈黙をしている時でも常に存在するということだ」と内容を解説。そして、「私がこの小説を初めて手にしたのは、20年以上前のことだ。それ以来、何度も数えきれないほど読み直している。これは、私が数少ない芸術作品にしか見出したことのない、滋養のようなものを与えてくれる」と絶賛している。ハリウッドの巨匠をもうならせた遠藤の小説は、どんな映画に仕上がったのか。公開に向けて期待が高まる。


映画『沈黙-サイレンス-』
2017年1月21日(土) 全国ロードショー

原作:遠藤周作『沈黙』(新潮文庫)
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス
撮影:ロドリゴ・プリエト
美術:ダンテ・フェレッティ
編集:セルマ・スクーンメイカー
出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信
イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ
配給:KADOKAWA

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