【第89回アカデミー賞の最有力】映画『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリングを「作品に必要な素質をすべて持っていた」と絶賛

 

デイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリング

本年度のアカデミー賞で最多14のノミネーションを獲得したミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリングが、27日に都内で記者会見を実施。チャゼル監督はゴズリングについて、「作品に必要な素質をすべて持っていた」と称賛の言葉を贈った。

『ラ・ラ・ランド』は、ロサンゼルスを舞台に、女優志望のミア(エマ・ストーン)と、売れないピアニストのセバスチャン(ゴズリング)が織りなす、甘く切ないロマンスを描くミュージカル映画。先日に発表された第74回ゴールデン・グローブ賞では史上最多の7冠に輝き、2月末に発表される予定の第89回アカデミー賞では、最多14のノミネートを受けている。

チャゼル監督は14ノミネートを受け、「まだショックが抜けていませんが、とても光栄なことだと思っています。このニュースを聞いた時に、ライアンと同じホテルにいたので、一緒にシャンパンでお祝いしました。心を込めて作った映画ですし、チームが一つとなって作りましたから、特別なことだと思っています。多くの人が、それぞれの限界を超えるほどに頑張って作り上げたものですので、そういった人々がノミネートを受けることによって認められたことは、とてもうれしく思っています」と喜びのコメント。

一方のゴズリングは「映画を作ったこと自体が賞に値すると思うほど、特別な作品なんです。そういった思いがある上に、観客の反応がよく、当たっているということだけでも、賞を与えられたようなものです。ノミネーションを受けることは、全く予想していませんでしたよ。デイミアンが言ったように、映画とはチームで作るものです。大抵は一人か二人がノミネーションを受けるものですが、今回は大勢の人が認められたということで、非常に感慨深いです」と話した。

二人によれば、本作の製作には、膨大な時間が費やされたとのこと。チャゼル監督は、「この映画を作るにはとても長いプロセスと時間がかかりました。私にとってカギになった瞬間は、ライアンと出会った時なんです」と述懐。さらに「彼と出会い、ミュージカル好きということで話が盛り上がって、映画に出演してくれることとなり、またエマも出演してくれることが決まり、3か月のリハーサルを行いました。それと同時に、映画の準備も同じ場所で行っていたんです。なので、エマやライアンがスタジオでダンスの練習をしているときに、その近くでセットやコスチュームを作ったりしていました。文字通り、同じ場所で一緒に築き上げていったという感じですね」と懐かしそうにコメント。

ゴズリングは、作品を作るうえで意識した点について聞かれると、「一番話し合ったのは、このジャンルをあまりにもノスタルジックにしないということ。いかに現代的に、そして今の人々が共感できるものにするかということです。これはキャラクターに関しても同じで、あまり演劇的にせず、観客が共感できるような人物にしたいと思っていました。ただ、ダンスの中で空に舞い上がっていくような空想の部分もありますから、バランスをどう取るかが大事でしたね」と回答。また、「チャレンジングなことでしたし、落とし穴もたくさんありましたが、私たちが大好きなジャンルに少しでも貢献したいという思いで話し合っていました」と明かし、ミュージカル映画への並々ならぬ愛情をのぞかせた。

チャゼル監督は、ゴズリングの演技に大いに満足している様子。「彼は何でもできる素晴らしい俳優ですし、とても多様性があると思います。ダークなサイコパスも演じてきましたが、『ラブ・アゲイン』『ラースとその彼女』では楽しくてロマンティックな役も務めています。映画の知識も豊富で、ミュージカルや音楽についても情熱と深い愛情を持っているのです。つまり彼は、こういった作品に必要な素質をすべて持っていたということです。素晴らしい俳優ですから、この役を立体的に描けると思いました」と絶賛した。これを聞いたライアンは、「今の原稿は僕が書いたんです」とジョークを飛ばし、会場を沸かせていた。

本作が大ヒットした背景には、昨今のアメリカを覆う「不安」を照らすような希望が感じられることも作用しているのではないかと質問を受けたデイミアン監督は、「この点については我々も話をしていたのですが、確かにミュージカルにはほかにはない楽しさや楽観的なものがあって、ミュージカルならではのエクスタシーがあると思います。それと同時に、私は現実的でリアルな、正直なストーリーが必要だと思ったのです。つまり、叶う夢もあるけれど、叶わない夢もあるといった部分が、人々に訴えかけたのでしょう」と分析。また、「先ほどライアンも言っていましたが、本作ではミュージカルとして幻想的な部分と、ストーリーのリアルな部分の組み合わせがうまくいくと良いなと願っていました。恐らく、私たちが思っていた以上に、観客はその部分を楽しんでくれたのでしょう」とも語った。

(取材・文:岸豊)


映画『ラ・ラ・ランド』
2017年2月24日(金) TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー

監督・脚本:デイミアン・チャゼル『セッション』
出演:ライアン・ゴズリング『ドライヴ』、エマ・ストーン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、J・K・シモンズ『セッション』
提供:ポニーキャニオン/ギャガ
配給:ギャガ/ポニーキャニオン

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