新作映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観るべき3つの理由――ハリウッド実写版としての“正解” 日本人キャストの異物感も○

(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.

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『ゴースト・イン・ザ・シェル』ってどんな映画?

近未来。瀕死の事故から生還し、脳以外は全身義体となった“少佐”はサイバー犯罪を捜査する「公安9課」を率いて、他者の脳をハッキングし自在に操ろうと企む最強のサイバーテロリスト“クゼ”と対峙する。事件を捜査する過程で、自身の記憶に対する不信感を深めていく少佐。やがて、自らの出生に、国家を巻き込む巨大企業の陰謀が深く関わっていることに気づき…。クゼとは何者か? そして少佐の義体に秘められた真実とは?

観るべき理由:1――複雑な世界観をハリウッド流にアレンジ

士郎正宗によるコミックを押井守監督が映画化したSFアニメの金字塔「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」(1995年公開)を、ハリウッドが総力をあげて実写映画化。公開を前に「期待半分、不安半分」という複雑な気持ちを抱く日本人も少なくないと思うが、結論から言えば「ヘンなことにはなっていない」のでご安心を! コアなファンにしてみると「説明し過ぎ」「ラブの要素が甘ったるい」などの不満もあるだろうが、そこは万人向けのハリウッド実写版。原作の魅力である、複雑な世界観や難解な哲学性をうまくかみ砕き、誰もが楽しめるアクションエンターテインメントに仕上げた点は“正解”と評価すべきだ。

『スノーホワイト』ルパート・サンダース監督は、持ち前のビジュアル感覚をいかんなく発揮し、敬愛する押井版へのオマージュも満載。巧みに静寂を操り、緊張感をもたらす演出力も光っている。何より「人間性とは何か?」という根幹的な問題提起を忘れていない点に好感が持てる。

観るべき理由:2――ボーダレスな近未来を彩る多国籍キャスト

あらゆるモノがボーダレスになった近未来の物語だけに、キャスティングも個性豊かな多国籍キャストが集結している。あの“少佐”を誰が演じるべきなのか? 永遠に答えがでない命題だが、スカーレット・ヨハンソンは映画界のトレンドである「美しくしなやかな戦闘ヒロイン」を見事に演じきった(そのトレンドをけん引した女優こそ、スカヨハなのだが)。

また、荒巻役のビートたけし、物語のカギを握る女性を演じた桃井かおりら日本人キャストも、ハイブリッドな世界観において、いい意味での異物感があって○。たけしは日本語のセリフで押し切ったが、逆に「近未来って、言語が違っても通じ合える」ことを雄弁に物語る仕掛けになっている。

観るべき理由:3――フランス映画界を代表するジュリエット・ビノシュに直撃!

先日、都内で行われたワールドプレミアに出席するため、来日を果たしたジュリエット・ビノシュを直撃! フランスが世界に誇る国際派女優が、映画オリジナルのキャラクターであるオウレイ博士を演じた感想やハリウッド超大作の舞台裏、女優としてのポリシーを語った。

ジュリエット・ビノシュ

ジュリエット・ビノシュ

「女優として、常に冒険していたいの。だから、幅広い体験するという意味で、今回は非常に興味深かったわ。初めて脚本を読んだときはチンプンカンプンで、まるで暗号解読みたいだった(笑)。ただ、演技を通して登場人物に命を吹き込み、リアルな感情を表現する点は、普段の仕事となんら変わりがなかったの。グリーンバックでの撮影も多かったけど、想像力が試されて、演じがいがあったわ。オウレイ博士は、非常に多面的で複雑なキャラクター。仕事への信念を大切にしているけど、まるで悪魔と契約してしまったような葛藤も抱いているの。『本当の自分とは何か?』というテーマも考えさせられたわ」

(撮影・文:内田涼)


映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』
2017年8月23日(水)レンタル開始!

監督:ルパート・サンダース『スノーホワイト』
原作:士郎正宗「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」
出演:スカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、マイケル・ピット、ピルー・アスベック、チン・ハンandジュリエット・ビノシュ
邦題:ゴースト・イン・ザ・シェル
原題:GHOST IN THE SHELL
公開日:(北米)2017年3月31日(日本)2017年4月7日
配給:東和ピクチャーズ

ゴースト・イン・ザ・シェル

ゴースト・イン・ザ・シェル

出演者 スカーレット・ヨハンソン  ビートたけし  マイケル・カルメン・ピット  ピルー・アスベック  チン・ハン  ジュリエット・ビノシュ  ラザラス・ラトゥーリー  ダヌーシャ・サマル  泉原豊  タワンダ・マニーモ
監督 ルパート・サンダース
製作総指揮 ジェフリー・シルヴァー  藤村哲哉  野間省伸  石川光久
脚本 ジェイミー・モス  ウィリアム・ウィーラー  アーレン・クルーガー
原作者 士郎正宗
音楽 クリント・マンセル  ローン・バルフェ
概要 押井守監督による「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」をはじめとするアニメ・シリーズでも世界的に知られる士郎正宗の傑作マンガ『攻殻機動隊』を、主演にスカーレット・ヨハンソンを迎えてハリウッドで実写映画化したSFアクション大作。共演はビートたけし、マイケル・ピット、ピルー・アスベック。監督は「スノーホワイト」のルパート・サンダース。電脳ネットワークと肉体の義体化が高度に発達した近未来。世界最強の捜査官、少佐。悲惨な事故から生還した彼女の体は、脳の一部を除いて全身が義体化されていた。少佐は公安9課を率いて、凶悪なサイバーテロ犯罪に立ち向かっていた。ある時、ハンカ・ロボティックス社の関係者が何者かに襲われる事件が発生。捜査を進める少佐の前に、クゼという凄腕のハッカーの存在が浮かび上がってくるが…。

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アーティスト情報

スカーレット・ヨハンソン

生年月日1984年11月22日(34歳)
星座さそり座
出生地米・ニューヨーク・ニューヨーク

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ビートたけし

生年月日1947年1月18日(72歳)
星座やぎ座
出生地東京都足立区梅島

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