映画『武曲 MUKOKU』公開記念トークショーに熊切和嘉監督と原作者の藤沢周が出席!

 

(C)2017「武曲 MUKOKU」製作委員会

綾野剛が主演を務めた映画『武曲 MUKOKU』。その公開を記念して、5月27日にトークイベントが実施され、メガホンを取った熊切和嘉監督と原作者の藤沢周が出席。約30名の映画ファンを前に、撮影の裏話や役者との信頼関係、さらには、藤沢による作中に登場する禅語の解説などを交え、内容の濃いトークが90分にわたって展開された。

芥川賞作家の藤沢だが、意外にも『武曲 MUKOKU』が初の映像化。映画化オファーを受けた当時のことを「熊切監督と綾野剛さんの名前を聞いて、間違いなく成功する、どのように料理されてもいい、と思った」と述懐。さらに完成した映画を観て、「すごい迫力だった。矢田部研吾はこんなに苦悩を抱えていたんだ、とか、羽田融はこんなに狂気を抱えて勝負に向かい、その勝負の先に透明な美しさを持っていたんだな、とか、原作者の僕が逆に教えられました」と絶賛した。

一方の熊切監督は「(映画化の話を受けた時)色とりどりの言葉を使って最終的に言葉のない世界を描こうとしている小説を映像でどう表現するか、悩みました。加えて、剣道をやっていない僕が、剣道にまつわる映画を撮っていいのか、ということも悩みました」と告白。続けて「けれど、(剣道経験がないからこそ)素直に“かっこいい”と思うことを撮れたと思っています」とも振り返った。

 

(C)2017「武曲 MUKOKU」製作委員会

綾野とは『夏の終り』以来となった熊切監督は、「悲しいヒールをやってもらいたいと思っていました。肉体的にも剣道においても様々な要求がある中で、綾野君はすべてを懸けてくれる俳優」と絶賛。そんな綾野に藤沢は、「表情のグラデーションが素晴らしく、ジョニー・デップを超えているのでは?と思ったほど」と賛辞を送った。また、綾野演じる研吾と対決する融を演じた村上については「脚本も原作も読みこんで、羽田融という人物を咀嚼してくれているのがわかった」とにっこり。熊切監督も「虹郎くんから生命力を感じた。その感じが役に合っているのではないかと思った」と満足そうに話した。

トークはその後、原作・映画双方の舞台である鎌倉という土地の魅力へと発展。観光地としても人気の歴史ある街だが、藤沢が鎌倉の魅力を、「禅の発祥地で、洗練された仏教文化や武士道が歴史的に沈殿している。“現代の侍”を書きたいと思った時に、そういうものを醸す土地である鎌倉以外の場所は(小説の舞台として)ありえなかった」と説明すると、熊切監督も頷きながら、「切通しの、冥界と繋がってるような感じが、作品の舞台としてふさわしいと思った」とコメント。また、鎌倉在住の藤沢が、そんな魅力を持つ街に住むことになったきっかけを、「円覚寺でぼーっとしているときに“ここに住め”という天の声を聞いたから。その翌日には家を決めました」と明かすと、客席からは驚きの声が上がっていた。


映画『武曲 MUKOKU』
2017年6月3日、全国ロードショー

【物語】
海と緑の街、鎌倉。矢田部研吾(綾野剛)は、幼い頃から剣道の達人だった父(小林薫)に鍛えられ、その世界で一目置かれる存在となった。ところが、父にまつわるある事件から、研吾は生きる気力を失い、どん底の日々を送っている。そんな中、研吾のもう一人の師匠である光村師範(柄本明)が彼を立ち直らせようと、ラップのリリック作りに夢中な少年、羽田融(村上虹郎)を送り込む。彼こそが、本人も知らない恐るべき剣の才能の持ち主だった──。

原作:藤沢周『武曲』(文春文庫刊)
出演:綾野剛 村上虹郎 前田敦子 風吹ジュン 小林薫 柄本明
監督:熊切和嘉
脚本:高田亮
音楽:池永正二
配給:キノフィルムズ

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アーティスト情報

綾野剛

生年月日1982年1月26日(37歳)
星座みずがめ座
出生地岐阜県

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藤沢周

生年月日1959年1月10日(60歳)
星座やぎ座
出生地新潟県

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