『獣道』の伊藤沙莉、須賀健太、ヤンキーの役作りは地元で!? 本物のヤンキー出演で警察から撮影中止の警告受ける

 

(C)third window films

伊藤沙莉、須賀健太がW主演を務め、宗教団体、ネグレクト、少年犯罪、性産業などを交えながら、大人に翻弄される地方都市の若者たちを実話ベースで描いた青春ブラックコメディ『獣道』が、7月3日に日本外国特派員協会にて記者会見を実施。伊藤や須賀に加え、内田英治監督、プロデューサーのアダム・トレルが出席し、記者からの質問に答えた。

―『獣道』では、ダークで大人な役に挑戦していますが、どうしてこの役を引き受けようと思いましたか?また、監督・プロデューサーに実際に会って心配はありませんでしたか?

伊藤:こんにちは、伊藤沙莉です。Hello everyone!Iʼm Sairi Ito. Thank you so much for coming here today.Iʼm very happy to be here!よろしくお願いします。えっと、英語が言えたことでパッとなっちゃって、質問忘れちゃいました(笑)。(改めて質問を聞いて)台本を初めて頂いた時にシンプルに面白いなと、素敵な作品だなと思ったのが一番です。あとは、愛衣という役に対してちゃんと愛情を注いであげたいなと思いました。リアリティ溢れるこの作品の台本が私はすごく好きだったので、すぐにお受けしたいですと言わせて頂きました。内田監督ともアダム(プロデューサー)とも一度お会いしたことがあったので、不安にはなりませんでした。アダムの陽気な感じに逆に救われて楽しく撮影できました。

須賀:(隣の席に座る伊藤沙莉に英語を教えてもらい...)Hello everyone!(会場笑)Thank you so much for coming here today.My name is Kenta Suga. Iʼm very happy to be here!Thank you!Thank you!(会場拍手)すみません、僕、英語を全く勉強してこなかったので、今、伊藤さんに即席で教えて頂いたんですけど(笑)。僕はまず台本が面白かったというのと、内田監督の『下衆の愛』という作品をちょうど同じタイミングで観る機会があって、そこでもうこの監督と一緒に作品作りがしたいなとすごく思って、僕もすぐにお返事をさせてもらいました。あとは、僕自身、亮太という(不良少年の)雰囲気のキャラクターを演じる機会が今まであまりなかったので、僕自身の成⻑になるなと思いましたし、新しいイメージを僕の中でも見つけられるじゃないかなと思い、この作品に出ようと決意しました。(監督とプロデューサーのイメージは)思ったより普通の人で安心しました(笑)。監督の映画を最初観た時、どんな人が監督をしているんだろうと思っていたんですけど、実際お会いしてみるとすごくチャーミングで素敵な監督だったので、安心して撮影できました。

―この作品は実話に基づいてるそうですが、撮影もリアルなヤンキーに登場してもらってリアルさを出したとか。どこまでが本当にリアルだったのでしょうか?

トレル:地元のヤンキーの人達には、本当に登場してもらいました。山梨での撮影だったのですが、(ヤンキーの)バイクを調達するのがとても難しくて、実際にバイクを持っているヤンキーの人達にそのまま(映画に)登場してもらいました。映画のパンフレットの写真の中にも、本物のヤンキーさんが登場しています。

 

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―脚本はどこまでがリアルだったのでしょうか?

内田監督:実際ストーリーの原案者もこの作品に出演しているのですが、僕がリアルに聞いた話を脚本化しました。本当のストーリーはもっと実はハードで、日本の地方社会を体現している話だったのですがあまりにもハードすぎて、脚本の段階でシンプルにして脚本にしました。なので、これは本当に本当のお話です。ヤンキーさんは、本当の暴走族のお兄さん達にも出てもらいました。僕もびっくりしたんですけど、撮影中に警察からプロデューサー宛に「撮影を中止しろ」という電話があって。そういう表現自体をやってほしくないと。勿論実際の撮影は、オートバイをトラックで運んだり、法律を守って撮影をしました。なので、映画を観ていると、本物のヤンキーと役者の違いがみていて面白いと思いますし、そういった(見方の)楽しみ方も出来ると思います。

主演のお二人は、優しい顔や怒り狂うシーンなど色々な表情をみせてくれましたが、どちらの役作りが大変でしたか?

須賀:亮太というキャラクターは、感情を常に表に出している人ではないと思って僕は演じていたので、表情をそこまで作らず、嬉しいとか悲しいとかが100%観ている方に伝わらない事を逆に心がけて演じていました。なので、どこまで感情をだすかというのが難しかったですね。あとは、台本の流れに沿って、徐々に亮太の感情的な部分がみえていく事を計算しながら演じていましたが、そのバランスも難しかったです。

伊藤:どちらかというと愛衣もそこまで感情的になるシーンは少なかったのですが、暗いシリアスなシーンよりも、楽しいというか、満足している表情、笑顔の中に孤独を感じさせるような、二つの感情をもっているというのを表現する方が難しかったです。

―若い頃から映画の仕事をしているので、あまり不良の世界には触れることがなかったと思いますが、どういう風にこの世界を想像して撮影に臨みましたか?映画界でもそういう面は見た事ありますか?

伊藤:結構、生まれたところが...(笑)。台本を読んですごくリアリティを感じたというのが、『獣道』に出てくるヤンキーほどではないのですが、先輩とかで「どこ校?」とか「何とか先輩知っている?」とかいう人が(自分の周りにも)いて(笑)。そういうのはすごく見慣れていた光景だったので、そうそう、こういう人いるいる!って感じでした。

須賀:僕も生まれが治安的にはあまり...そうですね(笑)っていうところで生まれたので、やっぱりいるんですよ、クラスに、同じような、雰囲気をもった人達が。教室では存在感がある、そういう人達を集めたのが亮太なのかなって思います。何かに縛られたりそういうのは嫌いで、馴染もうと思えば馴染める存在なのに、敢えてあういう立ち位置を亮太は自分で選んでいるな、というのを僕は台本を読んで感じたので。そういう今まで見てきた僕の中での「ちょっと尖った人達」を足しました(笑)。

―この映画で、世界のどんな人を救いたいですか?

内田監督:すごい難しい質問ですね(笑)。でも、愛衣は色々な人を救っていたと思います。外国の映画祭とかで上映されると、宗教の描写があるので、絶対に「神様信じますか?」とか結構聞かれるのですが、僕自身は実は無宗教で、でも信仰は絶対必要だと思っていて。信仰というのはキリスト教とか、仏教とかいわゆる宗教だけではなく、愛衣がやっていたような秋葉原のアイドルを信仰しているおじさんたちも、あれも彼らには必要だと思うんです。愛衣のようなアイドルを信仰するのも宗教と全く一緒で、彼らはアイドルに救われているので、それはありだと思うんです。僕の生まれ故郷のブラジルでもそうです。カトリックなのでみんなすごく信仰深い国なんですけど、その信仰深い国から僕は10歳で無宗教の日本に来たので。そういう(一つの宗教に拘らないというバックグラウンド)のは、愛衣というキャラクターに転移しているのかもしれません。

6月30日より開催の「ニューヨーク・アジア映画祭」、モントリオールで7月24日から開催される北米最大のファンタ系映画祭と言われる「ファンタジア国際映画祭」への出品も新たに決定している本作。フォトセッションでは、英国人プロデューサーのアダムが母国イギリスでファッションとしても流行していると言われている特攻服を着用して登場。日本だけではなく、世界中に発信・評価される映画『獣道』の魅力が詰まった記者会見となった。


映画『獣道』
7月15日(土)シネマート新宿ほか全国公開

伊藤沙莉 須賀健太 アントニー 吉村界人
韓英恵 冨手麻妙 松本花奈 川上奈々美 毎熊克哉 マシュー・チョジック 矢部太郎 でんでん 広田レオナ 近藤芳正
監督・脚本:内田英治(『下衆の愛』)アダム・トレル
製作:Third Window Films
配給:スタイルジャム
2017年/日本、イギリス/カラー/94分

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アーティスト情報

アントニー

生年月日1990年2月9日(29歳)
星座みずがめ座
出生地東京都北区

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須賀健太

生年月日1994年10月19日(24歳)
星座てんびん座
出生地東京都

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