声優デビューの現場で憧れの先輩・三森すずこと共演するも、本人を目の前にド緊張― 『きみの声をとどけたい』片平美那&田中有紀(NOW ON AIR)インタビュー

NOW ON AIRの6人(左から田中有紀、鈴木陽斗実、岩渕桃音、片平美那、神戸光歩、飯野美沙子)

NOW ON AIRのメンバー(左から田中有紀、鈴木陽斗実、岩渕桃音、片平美那、神戸光歩、飯野美沙子)

東北新社とファミリー劇場(CSチャンネル)がタッグを組み、様々なジャンルで活躍できる新世代声優発掘・育成を目的とした「キミコエ・プロジェクト」。記念すべき第一回目の合格者である6名(飯野美紗子、岩淵桃音、片平美那、神戸光歩、鈴木陽斗実、田中有紀)がマッドハウス制作の劇場アニメで声優デビュー、さらにはユニット“NOW ON AIR”を結成し、劇中歌の歌唱やCDデビューも果たすなど、その一歩を踏み出した。

今回はその6人のメンバーから、行合なぎさ役の片平美那と、龍ノ口かえで役の田中有紀にインタビュー。何もかもが初めてづくしの中駆け抜けた彼女たちの想いを聞いた。

――「キミコエ・オーディション」の最終選考からおおよそ1年経ちますが、ここまでの活動を振り返っていかがですか?

片平:声優になるのが夢だったので、自分のやりたいことをやらせてもらえるようになって、少しは成長できたかなって思います。

田中:私は結構オドオドするタイプだったのですが、初めてやらせていただいたお仕事というのが、オーディションから一週間も経たないくらいに参加した夏コミで。お仕事を通して、だんだん度胸もついてきたというか、皆さんの前でお話させていただく際も赤面しなくなりました。

――もともとお二人とも声優を目指されていたということで、好きな声優さんはいらっしゃいましたか?

片平・田中:沢山…

田中:宮野真守さんが憧れです…宮野さんは舞台やアーティスト活動など、ご活躍が多岐にわたっていらっしゃって、私が挑戦してみたいこと全てでもあり、すごく尊敬しています。

片平:憧れの方がいっぱいで…う~ん、徳井青空さん、浅沼晋太郎さんが好きです!

片平演じる行合なぎさ/(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

片平演じる行合なぎさ/(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――そんな先輩たちを観てきて、自分たちが今こうやって作る側に回ったわけですが、改めて完成した作品はいかがでしたか? 年齢的にも同じ高校生役でしたね。

片平:完成した作品を観たときには、やっぱり自分の演技が気になりました。映像やキャラクターは綺麗で可愛かったですし、物語で言うと「言葉って大事だな」って思いました。

田中:「自分の声が画面から聞こえてくる」というのを初めて体験したので不思議でした。最後のシーンではすごく感動しました。ストーリーをすべて知っているのに、すごく泣けてきて…たくさんの方々が関わってひとつの温かい作品が出来ているんだなという想いも相まって。

――実際の声優の現場はいかがでしたか? キャラ付けのイメージはおまかせでしたか?

片平:私は「自由に演ってください」と言われました。

田中:私も…「こうじゃないと」みたいなのはありませんでした。ただ、収録していく中で、「かえでだったらもっと強く言葉を前に出すよ」といったご指導はいただきました。

――収録は皆さん一緒でしたか? 別撮りでしたか?

片平:収録は4日間で…皆さんとご一緒に収録させていただいた日、先輩方と別録りさせていただいた日、6人だけの日、そして私一人だけの収録日もありました。

――ではその時に三森(すずこ)さんたち先輩の芝居も初めて直に観たわけですね。

片平:はい。三森さんは一人で二役やってらっしゃいますが、雰囲気から全く変えていらっしゃって、大人の役を演じる時の落ち着きは、私も盗めるところは盗みたいと思い三森さんの演技を凝視していました。

田中:先輩方は余裕を持って周りを見て気を遣っていらしゃったり…

片平:私達もお気遣いいただいてしまいました。

田中:アフレコでは、たくさんのことを同時に気にかけないといけないということもよくわかりました。

片平:私達が緊張していたので、「大丈夫だよ」って声をかけてくださったり、アドバイスもいただいて。

田中:みなみー(片平)がすごく緊張していたとき、「どこから来たの?」という他愛もない話から…

片平:「遠くから通っているんだね~」と言っていただいたり。

田中:なんかそういうところですごく和ませていただきました。

片平:本当に暖かい現場でした。

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――ちなみに、メンバーのキャラ付けは本人と似ていましたか?

田中:似てますよね。

片平:似ていると思います(笑)。みんひと(鈴木陽斗実)は実際音大に通っていますし、NOW ON AIRの音楽係です。みんひとが作曲し演奏した曲も劇中で流れています。

田中:みっちゃん(神戸光歩)も、(中原)あやめとはまた違った感じの強烈な…

片平:好きなものにはトコトン、みたいなところが。

田中:すごく語るキャラですね。

片平:みさみさ(飯野美紗子)もすごい大人っぽいところとか(浜須賀)夕に似ているし。負けず嫌いなところも。ももちゃん(岩淵桃音)はお菓子作りはちょっと得意ではなさそうなんですけど(笑)、雰囲気とかすごくふわふわしてるし、可愛い感じが。

田中:癒やしだよね。

片平:ゆっきー(田中)は、性格はかえでと似ているわけではないんですが、友達想いだったり…あと見た目?(笑)

田中:そうですね。ショートカットなので見た目が一番リンクしているんじゃないかなって。なぎさは…私はみなみーのことをたまになぎさって呼んじゃうんですけど(笑)、みなみーはなぎさって感じです。

片平:スタッフさんにも「本当になぎさのままだね」って言われていて、何度も言われるのでそれは褒め言葉なのかなと思うようにしています。

田中:実は、役が決まる前から台本を頂いていたので、役と関係なしに読み込んでいました。台本を手にしている時間が長かったので、すごく長い期間作品に触れている感覚ですね。

田中が演じるかえで/(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

田中が演じるかえで/(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――台本もらった時にキャラクターは決まっていなかったんですね。

片平・田中:決まっていませんでした。

――その時に「この子やりたいな」というのはありましたか?

田中:一番最初にオーディションに応募しようと思った時に、キャラデザインが出ていて。ボーイッシュな雰囲気と私の声質を考えた時に、「私はこの子(かえで)かなって」勝手に想像していて…実際かえで役に決まった時は「これは運命かも」って思いました!

片平:見た目でなぎさちゃんが好きだったのですが、台本を見て「台詞の多い役だし、自分ではないだろう」と思っていました。雫ちゃんとか紫音ちゃんも気になっていたので、この3人の誰かを演りたいなとは…なぎさに決まったときはすごく嬉しい反面不安もありました。

――なぎさは感情をよく出すというか、6人のメンバーの中では唯一泣くキャラクターでしたよね。

片平:いっぱい泣いてます(笑)。私も感情を抑えきれない方なので、泣く演技はすんなり迷わずに出来ました。喋るより泣くほうがすんなり収録していただけたと思うくらい(笑)。

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――初めての現場ではいろいろな経験をされたと思いますが、思い出深いことなどありましたか?

田中:三森さんとメンバー全員で会うのが初めてで、とても緊張していましたね、ブースに入ってもセンターにいる三森さんに対して、みんな両端にいたりして(笑)。緊張を解くために本当に他愛もない話をしていただきましたし、お菓子も…

片平:「一緒に食べよ」って言っていただいて。

田中:干し芋をいただきました。

片平:6人だけの収録のときは…緊張してたかな? お互いの演技はすごく観ていましたね。

田中:収録後に「今のどうだった?」とか聞いたり。

片平:アフレコをする前にみんなでセリフを練習していて、「これはこうだと思う?」とか相談をし合ったりしていましたね。

田中:やってたね。

――作品の中で、ラジオがキーアイテムになりますよね。お二人はラジオを聞かれたりしていましたか?

片平:中学の頃は毎日のように聴いていました。あとは、車の中で親と一緒に聞いたりとか。

田中:いつも家ではラジオが流れていて、ずっと聴いていました。

――劇中ではラジオのなんたるか、といった話も出ますよね。

片平・田中:(笑)

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――もう一方では、主人公のなぎさが「コトダマ」を信じているということも物語の筋になっていますよね。今までにコトダマを感じた瞬間はありましたか? 例えば劇中では「悪いことを言うと自分に返ってくる」みたいなことも言ってますよね。

片平:声優になりたいというのは小学校の頃からの夢で、卒業文集にも書きましたし、お母さんや友達にもずっと話していたので、実現できたことはコトダマかなと思っています。

田中:私もそう思います。お母さんや友達には「なれないよ」と言われることもありましたけど、やってみないとわからないですよね。もちろん応援してくれる人もいたし、それが力にもなりましたから。

――そして本作では声優としてだけでなくて歌も歌われていますよね。1stシングルはすでにリリースされていますし、エンディング主題歌にもなっている「キボウノカケラ」ももうリリースされますが(※8月2日リリース。取材時は発売2日前)、歌の方はどうですか? 声優の時の自分と切り替えはどうやっていますか??

片平:劇中歌のなぎさのソロではキャラクターを意識しました。

田中:私はキャラクターで歌えば良いのか、自分自身で歌うのかというのがすごく難しくて。レコーディングの時に「どうしたらいいのでしょうか?」って相談させていただいて、「気持ちを大切にして歌えば、その場面のことを表現できるし、気持ちも表現できる」とアドバイスを頂いて、キャラを意識するというより、気持ちをしっかり表現しようと思いました。

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――この作品は夏の湘南が舞台で、ロケーションが素晴らしいですよね。メンバーの中には神奈川県出身の方がいらっしゃいませんが、実際にロケ地に行かれたりしましたか?

田中:行きました。

片平:収録前に「実際に湘南の空気を感じてこよう!」と。

田中:湘南は地元の方々も温かくて。

片平:空気も海も奇麗だし…

田中:山もあって海もあって欲張りだよね。住みたい!

片平:初めて行かせていただきましたが、路面電車が走っているのも見てみたくて…実際江ノ電にも乗ってすごく楽しかったです。龍口寺(※劇中では「蛙口寺」)にも行きました。みんなで絵馬を書いて…

田中:飾ってあります。

片平:鐘を突いて中で叫んだりしてきました(笑)

――喫茶店がいい場所にありますもんね。海の目の前で。

片平:そうなんです。

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

――今後声優として、歌手としてなりたい目標はありますか?

片平:私の夢は、ソロデビューしたい! ということがひとつと、NOW ON AIRとしては武道館でライブがしたいです!

田中:そうだね。頑張ろ!

片平:声優としては、みんなに見てもらえるような作品に出演させていただきたいです。

田中:ゴールデンタイム!?

片平:そうそうそう(笑)

田中:いろんなことにチャレンジしていきたいですね。NOW ON AIRとしては、武道館はもちろん! ですが、単独ライブで私達にしか出来ないようなライブを6人で考えてやっていきたいです。

――そういう話で言えば、三森さんはまさに…声優もやって歌も歌って、ソロでも出ていて…

田中:そうですね…

片平:憧れです!

――一番いい先輩と最初に仕事ができたんですね。

片平:ずっと憧れていて、三森さんを見ていて…μ's(『ラブライブ!』の中のユニット)がすごく好きだったので。その憧れの先輩が隣にいるだけでパワー貰える気持ちになりました。

田中:完成披露試写会の舞台上でもお隣でご一緒して。お客様がたくさんいらして緊張していましたが、私が話す横で笑顔で頷いてくださっていて、それだけで「ありがとうございます!」って言う感じで心強かったです。

――最後に、この映画の見所をお願いできますか。

片平:この作品は「コトダマ」が一番のキーワードになっているので、キャラクターひとりひとりの悩みや想いは、皆さんが感じたことのある気持ちだと思うので、共感しながら観ていただけると嬉しいです。今はSNSなど文字で会話することが多いですが、言葉にはすごい力があるんだと、この映画を観て改めて感じてもらえればなと思います。

田中:とてもキラキラしている作品で、青春真っただ中の7人の女の子がそれぞれどう葛藤して自分の夢を叶えたり、悩みを解決していくかというのを是非観ていただきたいです。

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

(C)2017「きみの声をとどけたい」製作委員会


映画『きみの声をとどけたい』
8月25日(金)全国公開

【キャスト】
片平美那/田中有紀/岩淵桃音/飯野美紗子/神戸光歩/鈴木陽斗実/三森すずこ/梶裕貴/鈴木達央/野沢雅子

【スタッフ】
監督:伊藤尚往
脚本:石川学
キャラクターデザイン:青木俊直
アニメーションキャラクターデザイン:髙野綾
音楽:松田彬人
制作:東北新社 マッドハウス
製作:「きみの声をとどけたい」製作委員会
イメージソング「この声が届きますように」(NOW ON AIR)

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