新作映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を観るべき3つの理由――恐怖×郷愁=まさかの泣ける傑作ホラー

(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED. Photograph : Shane Leonard

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『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』ってどんな映画?

アメリカの静かな田舎町。ごく普通に見えるこの街では、27年周期で児童の失踪事件が相次ぐ怪現象が起きていた。内気な少年ビルの弟もまた、大雨の日にひとり遊びに出かけたまま、姿を消した。現場にはおびただしい血痕。数カ月が経ち、悲しみの癒えないビルは“それ”を目撃し、それ以来恐怖に取りつかれてしまう。時を同じくしてビルの友人たちもまた、自宅や学校、町の中でそれぞれ姿が異なる“それ”を目の当たりにしていた…。

観るべき理由:1――ホラー界の“キング”ד新鋭”が生み出す“それ”とは?

ホラー小説界の“キング”ことスティーヴン・キングが約30年前に発表し、数ある傑作の中でも一、二を争う人気小説を、新感覚ホラー『MAMA』(2014年)でハリウッドデビューを飾った“新鋭”アンドレス・ムシェッティ監督が映画化。世界各地でホラー映画としては異例の大ヒットを記録し、本国アメリカでは、実際に町にピエロの扮装をした不審者(!?)が出没するなど社会現象を巻き起こしている。

タイトルの『IT』とは子どもたちに恐怖を植え付け、追い詰める、いわば悪役だが、その姿かたちが見る者によって、ある時はピエロ、ある時は怪物など、さまざまに変化するというのがポイント。しかも“それ”が子どもにしか見えず、大人は目にすることができないという設定もまた、一度目撃すると逃げられない子どもたちの恐怖心を高めている。

観るべき理由:2――最後に泣ける!ホラー版『スタンド・バイ・ミー』

主人公は弟が行方不明になった少年ビルをはじめ、口だけ達者なお調子者、病弱で数種類の薬を常備する男の子、ぽっちゃり体型の転校生など、クラスでは浮いている“イケてない”面々。そんな思春期の彼らが“それ”を目撃してしまったことから、力を合わせて、事件の真相を突き止めようと奮闘する姿は、同じキング原作の名作『スタンド・バイ・ミー』を思い出さずにはいられない。

テーマは「恐怖の告白」。“それ”の姿は、彼らが恐怖を抱く物事の象徴であると同時に、大人への一歩を踏み出す瞬間の戸惑いや焦りといった乗り越えるべき壁なのだ。彼らと同世代の観客はきっと共感できるはずだし、かつての少年少女なら郷愁にかられ、思わず胸がキュンとしてしまうはず。というわけで、最後に思わず泣けてしまう、ホラー版『スタンド・バイ・ミー』がここに誕生した。

観るべき理由:3――ハロウィン浸透で、秋はホラーの季節?

ひと昔前はホラー=夏というイメージが強かったが、現在はハロウィン浸透によって、秋こそがホラー映画のシーズンとなり、今年も数々の作品が公開される。全米での旋風が話題の人種差別スリラー『ゲット・アウト』(公開中)をはじめ、人気シリーズが復活を果たす『ジグソウ:ソウ・レガシー』(11月10日公開)、悪魔祓いの現場に密着した異色ドキュメンタリー『悪魔祓い、聖なる儀式』(11月18日公開)、ロシアがやってきた『ゴースト・ブライド』(11月25日公開)、科学と悪魔が対決する『ドクター・エクソシスト』(11月25日公開)などバラエティ豊かなラインナップだ。

そんななか、大本命といえるのが『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。すでにシリーズ化も決定しているので、ぜひ“それ”の正体を目撃してほしい。劇中で暗躍する赤い風船を手にしたピエロは、来年のハロウィン仮装で大ブームになるかも?

(文:内田涼)


映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』
11月3日(金・祝)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

監督・脚本:アンディ・ムスキエティ
出演:ジェイデン・リーバハー、ビル・スカルスガルド、フィン・ウルフハード、ソフィア・リリスほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
2017年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/135分/原題:IT

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