錦戸亮主演『羊の木』を手掛けた吉田大八監督「僕の映画を新たな場所に連れて行ってくれた気がする」

(C)2018『羊の木』製作委員会 (C)山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

(C)2018『羊の木』製作委員会 (C)山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

『桐島、部活やめるってよ』(2012)で日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞をW受賞、『紙の月』(2014)では同優秀監督賞を手にするなど日本映画のトップランナーとして注目される吉田大八監督の最新作が、2月3日公開の『羊の木』だ。

熱狂的な支持を集める山上たつひこ×いがらしみきおの巨匠タッグによる超問題作として、2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した「羊の木」。センセーショナルテーマはそのままに、新たな物語として、錦戸亮を主演に迎え、実写映画化が実現。さびれた港町を舞台に、国家の極秘プロジェクトとして殺人を犯した元受刑者である男女6人を受け入れをきっかけに町の日常が変化していく様が描かれる。

これまで、高校生たちが生きる苛酷なピラミッド社会や、平凡な主婦が陥った巨額横領事件などを通じて、人の心がはらむ光と闇をときに残酷に、ときに優しく描いてきた吉田大八監督。主人公はもちろん、ストーリーを彩るサブキャラクターに至るまであらゆる登場人物を実在感たっぷりに描きだす手腕は、本作における群像劇でもいかんなく発揮。また、それだけにとどまらず、刑務所不足と仮釈放制度、地方の過疎化、人口減少や移民問題など、日本そして世界が抱えるさまざまな今日的テーマも鋭く切り取られている。

主人公は、錦戸亮演じる、思いがけず元受刑者の受け入れ担当者になってしまった気のいい市役所職員・月末。「これまで僕は、強烈な自我や狂気を抱えた人を好んで描いてきました。でも今回の主人公はどこにでもいる平凡な青年です。たぶん監督として初の経験だと思う。そんな当たり前の青年を、『羊の木』という謎めいた物語に投げ込むことで、人が他者や社会と関わる際の大切な手がかりに近付ける気がしたんです」。監督本人がこう語るように、映画全体に垂れ込める不穏な雰囲気や、後半に向けて劇的に高まっていく緊張感などは、まさに吉田大八ワールドの新展開と呼ぶにふさわしい。さらに、「翻弄される月末と寄り添いながら映画を撮っていくのが、僕にとってとても新鮮な体験だった」といい、「従来とは反対側から、人間という謎に迫る面白さがありました。『羊の木』という物語が、僕の映画を新たな場所に連れて行ってくれた気がしています」と述懐した。


映画『羊の木』
2月3日(土)全国ロードショー

出演:錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯/松田龍平
監督:吉田大八 『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』
脚本:香川まさひと
原作:「羊の木」(講談社イブニングKC刊) 山上たつひこ(「がきデカ」)、いがらしみきお(「ぼのぼの」
配給:アスミック・エース

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

いがらしみきお

生年月日1955年1月13日(64歳)
星座やぎ座
出生地宮城県加美郡中新田町

いがらしみきおの関連作品一覧

山上たつひこ

生年月日1947年12月13日(71歳)
星座いて座
出生地徳島県

山上たつひこの関連作品一覧

関連サイト

TSUTAYAランキング

おすすめ映画ガイド

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST