「より人間として奥行きが出るのではと」―『宇宙戦艦ヤマト2202 第四章 天命篇』加藤三郎役・細谷佳正インタビュー

細谷佳正

細谷佳正

アニメーションの歴史に輝く不朽の名作『宇宙戦艦ヤマト』をリメイクした『宇宙戦艦ヤマト2199』は、2012年から2年に渡って、劇場上映・TV放送と展開し、旧世代ファンと新たなファンを獲得、大きな支持を得ることとなった。そして、2017年の2月からは、完全新作シリーズとなる『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 』(全七章)が順次劇場上映中だ。

この『宇宙戦艦ヤマト2202』は、1978年に公開された劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をベースに、新たな解釈と装いで現代に甦らせもの。1月27日(土)からは第四章の『天命篇』が上映開始。三章のラストではデスラー総統が登場したことで、この四章では物語が大きく動く予感を感じさせている。

今回、この新シリーズで加藤三郎役を演じてきた細谷佳正に、リアルタイムでない世代の細谷が観たヤマト、そして加藤とはどんな人物なのか? 想いを聞いた。

加藤三郎/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

加藤三郎/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

「僕はリアルタイムで観ていたわけではないですが、『宇宙戦艦ヤマト』はアニメ史に名前が残っている大きな作品、という印象ですね。この作品に関われるとなった時、父親に『これに出ている』と言ってすぐ分かってもらえるものが出来たなと。ただ、『ヤマト』だからと、特別気負うことはなかったです」

宇宙を航海する―壮大な世界観の中でも、細谷が憧れるのは「ワープ航行」。ボタン一つで手軽にではなく、クルーの力が結集しているところも見どころだという。

「ワープに憧れていましたね。『2199』で最初にワープ航行する場面が、ギミックとして好きで。耐ショック体勢を取ったり、波動砲もそうですけど、色んな力が結集されて一つの大きなことが動いていくあの感じがすごく好きですね」

『宇宙戦艦ヤマト2199』の加藤は本人もまだ「青臭かった」と振り返るが、ラストには結婚をし、家庭を持つ一児の父親となる。それは、「愛」がテーマの『2202』においてひとつ大きな役割を果たすキャラクターとなることは間違いない。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

『2199』を経て、加藤の妻となる真琴/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

「『2199』の時の加藤は、今思うとすごく青臭くて、よく吠える人だなという印象でしたね。同い年くらいの古代に対して食って掛かるところがたくさん描かれていたので。自分の存在を相手に認めさせたいのかなとかいろんなことを考えながらそのシーンを見ていました。本当に強くて自信があったらそういうことはしないだろうと。『2202』になると、結婚して家族が居るので、ヤマトに乗る乗らないとなったときも、家族とともに居るのか、ヤマトに乗って旅立つのかという葛藤も描かれていますし、より人間として奥行きが出るのではと感じています」

宇宙戦艦ヤマトの乗員たちが地球を救ってから3年後の2202年、クルーたちに伝えられた発信源不明のメッセージが再び彼らを航海へと導く。しかし、加藤は息子の病気のため、月の基地で妻の真琴と駐在していた。二章では仲間に気を遣われたことの苦悩が、三章ではヤマト合流後の加藤を再び見ることが出来る。

「第二章で加藤がヤマトに合流する時に、独り言をいうんですよね。宇宙に浮かんでいるヤマトをコクピットから見ていて、モニター下の家族写真に向かって『翼(息子)、これがヤマトだ。父ちゃんの船だ。お前にも…見せてやりたい』って、家族に対する想いを言うシーンがあるんですけど、これは、『2199』からずっと加藤を見ていると、とても珍しく、印象的でした。『父ちゃん』って言っているところから、温かい家族なんだろうなとか、もっと子供と居たかったんだろうなとか、いろんなことが想像できるシーンだったと思います」

キーマンと対峙する加藤/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

キーマンと対峙する加藤/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

加藤のキャラクターの変化という意味では、キーマンとのやり取りも興味深いという。

「『2199』の加藤だったら、キーマンの滞在を許さないと思うんですよね。それこそ『2199』で古代に突っかかっていたものの比じゃないくらい手厳しく批判していると思うんです。でも、古代が言うなら、と言ってそこに留まることを渋々ながらも許している、というのは面白い変化だと思いますよね」

第三章ではそのキーマンの真相に一歩踏み込む描写もあったうえ、冒頭部分にも書いたとおり、ラストにはデスラー総統が登場していたことでヤマトの運命が大きく動き出すだろう。以降、加藤に期待しているところとはどんなところだろうか?

「家族に関する話がたくさん描かれていると良いなと思いますね。実際には離れてしまっているけど、そこに触れることによって、どんな家族だったのかを視聴者の方に伝えることが出来るし、それを伝えた後で、例えば加藤が大きな任務に挑む時に『これだけ大きなものを背負っているんだな』という、加藤に対する感情移入も生まれてくると思うので。ヤマトのクルーは任務のために当たり前のように戦艦に乗っていますが、『どういう人なんだろう?』というのを掘り下げるエピソードがあればあるほど、感情移入できるキャラクターの数が増えていくのかなと。なので、仕事の顔というか、男の子が憧れる戦闘機乗りのカッコイイ感じだけではなく、人として、大人として、男性としてっていう部分が掘り下げられたら嬉しいですね」

真琴は、悩める加藤の背中を押す/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

真琴は、悩める加藤の背中を押す/(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

最後に『第四章 天命篇』の見どころを聞くと、帰ってきたのは意外な答えだった。

「デスラーが、デスラー砲を撃ちます!」

加藤も艦に戻り、様々なことが大きく動き始めるなかで、デスラー砲が登場するのはもちろん、より激しい戦いへとクルーたちは巻き込まれていく。最終目的地であるテレザート星までの道のりはまだ遠いがよりドラマティックになる『天命篇』をお見逃しなく!

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『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第四章「天命篇」
1月27日(土)より、新宿ピカデリー他、全国29館にて期間限定劇場上映

製作総指揮:西﨑彰司
監督:羽原信義
シリーズ構成:福井晴敏
副監督:小林誠
メカニカルデザイン:玉盛順一朗、メカニカルデザイン
キャラクターデザイン:結城信輝
音楽:宮川彬良・宮川泰

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