あの映画の原作もこの人なの!? フィリップ・K・ディック原作のSF映画5選!-TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

SFファンの間では、知らない人はいないであろう作家、フィリップ・K・ディック。昨年続編が公開された「ブレードランナー」や「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」といった大作の原作者だということを知らない方も多いのではないでしょうか? 今回はそういった大作以外の映像化作品をオススメします。

短編「変種第二号」の映画化

  スクリーマーズ

スクリーマーズ

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西暦2068年、新たに発見された鉱石“ベリニウム”。しかし致死量の放射線が採掘の際に発生することが問題となった。それでも採掘を強行しようとする企業NEBと、それに反対する労働者、科学者たちの連合との間で戦争が勃発。冷戦状態へと陥った地球での状態をよそに、シリウスでは現在も争いが続いていた。そんなある日、連合軍司令官ヘンドリクソンは自軍の殺人マシーン“スクリーマー”により惨殺されたNEB兵士が持っていた休戦の申し出書を受け、平和の訪れに酔いしれていた。

【フィリップ原作SF映画のPoint】

企業と労働者・科学者連合の間で戦争が勃発。連合はAIを搭載した小型殺戮マシーン「スクリーマーズ」を開発、企業に対抗した。までは、良かったんですが、このマシーンが自分で自分たちをどんどん改善(?)していって、“生命体絶対殺すマン”になっちゃったんですね。おまけに製造工場も隠されて、もう無法状態なわけです。そんな中で主人公は敵側に乗り込んで和平交渉をしようとするんですが、道中にもスクリーマーズはいるし、敵側に着いたらスクリーマーズだらけだわで、大変なことになってるわけですよ。質が悪いのがこのマシーンたちは人間に偽装してるんで誰がマシーンなのかもわからないんです。これ系の作品のオチは、好きな人ならある程度予想できると思いますが、面白いのでぜひ観てみてください。

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短編「にせもの」の映画化

  クローン

クローン

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西暦2079年。地球は異星人との戦争状態にあり、人類はドーム都市での生活を強いられていた。ある夜、軍の極秘プロジェクトの会議を控えていた科学者スペンサーは、オフィスへ向かう途中で保安局に逮捕されてしまう。保安局は、本物のスペンサーはすでに殺され、今いる人物は異星人によって造られたクローンであり、体内には爆弾が仕掛けらている、と主張する。処刑の危機を感じたスペンサーは一瞬の隙をついて脱出、自分が本物であることを証明するため、執拗な追跡をかいくぐりながらある場所を目指すのだった……。

【フィリップ原作SF映画のPoint】

ある日突然、自分に身に覚えがない罪で捕らえられる恐怖と、テンポよく進んでいく逃亡劇で基本的には王道なエンターテイメントSFといえますね。しかし、普通と違うのはやはりオチの部分でしょう。「えっ!そうなん?」と思うだけでなく、それで納得してたらさらに次のオチがやってくるという、隙を生じぬ二段構えな展開に、ちょっと呆気に取られてしまうかもしれません。ディックらしいオチの作品なので、初めての方もぜひ観てみてください。

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短編「報酬」の映画化

  ペイチェック 消された記憶

ペイチェック 消された記憶

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近未来。フリーのコンピュータ・エンジニア、ジェニングスはハイテク企業と短期間の契約を結び、極秘プロジェクトに参加することで常に高い報酬を得ていた。ただし、2週間を上限として参加期間の記憶を消されることが条件だった。そんなある日、彼はビッグ・プロジェクトに携わった巨大企業のオールコム社から9200万ドルの破格報酬を提示される。その代償は3年間の記憶。しかし、契約終了後に受け取ったものは金ではなく、19個のガラクタが入った封筒と“報酬を辞退する代わりにこの紙袋を受け取る”という自分のサインが書かれた誓約書だった…。

【フィリップ原作SF映画のPoint】

3年間働いて、その間の記憶を消され、その代償として高額な報酬を受け取れると思ったら、自分で辞退していた上にガラクタを残していた。もう、この時点でなんでこんな事になったのか、すごく興味が湧いてきますよね。おもしろいのは、これだけじゃ終わりません。ガラクタを受け取った後、主人公はFBIや元の雇い主に追われるんですが、彼らから逃れるのにこのガラクタがすごく役に立つんですよ。それに、ガラクタが彼の過去を取り戻すような重要な記憶のパーツにもなっているんですね。主人公は3年間、何の仕事をしていたのか? なぜ追われているのか? そしてなぜ先を予想してガラクタを用意できたのか? 答えはぜひ本編を観てみてください。

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長編「暗闇のスキャナー」の映画化

  スキャナー・ダークリー

スキャナー・ダークリー

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近未来のアメリカ。そこでは“物質D”と呼ばれる強力なドラッグが蔓延していた。覆面麻薬捜査官のボブ・アークターは、物質Dの供給源を探るため自らジャンキーとなりドラッグの世界へと深く潜入していく。ある時、ジャンキーとしてのボブが何者かに密告されたため、彼は自らを監視するハメに陥るのだったが…。

【フィリップ原作SF映画のPoint】

本作の一番の特徴としては、実写映像をトレースしてアニメーション化するロトスコープという技法を使っている点でしょう。監督のリチャード・リンクレイターは「ウェイキング・ライフ」でも同じ手法を使ってましたね。この方法により、現実と幻覚とが曖昧になる麻薬中毒者の目線を上手く表現しています。また、トレース元の俳優はキアヌ・リーブス、ロバート・ダウニー・Jr、ウィノナ・ライダーなどビッグネームが揃ってます。ストーリー的には割りとシンプルなんですが、自分が監視されているという“勘ぐり”が絡んでくる為、観ているこちらも幻覚を観ているかのような気分になり、それがより物語を複雑にしていると思いますね。原作者自身も麻薬中毒だった時期があるので、その体験をこの作品で表現していると言えるでしょう。

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短編「調整班」の映画化

  アジャストメント

アジャストメント

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人々の運命が超自然的な存在“アジャストメント・ビューロー(運命調整局)”によって管理されていることを知ってしまった主人公が、その得体の知れない巨大な力に反撃していくさまを描く。

【フィリップ原作SF映画のPoint】

人間の運命は決められたものなのか? 自ら切り拓くことはできるのか? ずばり作品のテーマはこれです。このテーマだけ見ても、ディック原作のSFにしては皮肉で暗い部分があまりなく、本当に同じ原作者なのかと思ってしまうような作品ですね。SFであり、サスペンスであり、メロドラマであるという、エンタメ的な作りになっています。運命調整局が人類史の裏でいろんな調整をしていたことがわかってくるんですが、その割には詰めが甘い部分が多くてなんだかなぁと思ったりしました。だって、調整者が居眠りしてミスしたりするんですよ、全然シリアスじゃないじゃん(笑)。SFというより、どちらかというとファンタジーに近い感じかもしれませんね。

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【オススメ人】
TSUTAYAスタッフ:やまも山

TSUTAYA online、TSUTAYA店舗、Tポイントと様々な部署を渡り歩いた後、現在ネットのアクセス解析やリサーチを担当中。高校時代、偶然道に落ちていた「攻殻機動隊」のコミックと出会い、SF大好き人間に。W.ギブスン、P.K.ディックなどの小説もお気に入り。

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