新作映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を観るべき3つの理由―――スピルバーグ絶好調! 森友文書どころじゃない“機密文書”の中身とは?

(C)Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.

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『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』ってどんな映画?

ベトナム戦争が泥沼化し、反戦の気運が高まるアメリカ。国防総省(ペンタゴン)は戦況を調査、分析する7,000ページにも及ぶ機密文書を作成する。そこに記された“不都合な真実”の一部が流出し、NYタイムズがスクープ。先を越されたワシントン・ポストは、残りの文書を独自に入手し、全ぼうを公表しようと奔走するが、ニクソン大統領があらゆる手段で記事の差し止めを画策する。掲載か、中止か。政府を敵に回しかねない決断の行方は?

観るべき理由:1――“匠の技”が光りまくる社会派ジェットコースタームービー

長年、映画界のトップランナーに君臨し続けるスティーヴン・スピルバーグ監督の絶好調ぶりが、よ~く分かる傑作が登場だ。当然、これまでもキャリアの低迷などとは、無縁の存在ではあったが、本作に続き、来月にはまったくテイストが異なる最新作『レディ・プレイヤー1』が連続公開されるとなれば、やはりノリにノッているのは間違いないようだ。

歴史的な事件を題材にした重厚感たっぷりの内容であると同時に、キャラクターの人間性に注目し、それぞれの視点から物語を語ることで、手に汗握るエンターテインメント性と人間味あふれるユーモアが、随所に散りばめられた仕上がりに。あえて、軽妙と表現したくなるほどテンポも良く、特にネットもスマホもない時代の情報戦は、もはや冒険活劇! つまり“匠の技”が光りまくる、どこを切ってもスピルバーグらしい社会派ジェットコースタームービーなのだ。

観るべき理由:2――あのオスカー女優&俳優が、映画ファン念願の初共演!

本作で21度目のアカデミー賞候補となり、自己ベストを更新したオスカー女優のメリル・ストリープ。そして、2年連続で主演男優賞に輝いたトム・ハンクス。この2人が映画ファン念願の初共演を果たしたというだけで、本作は観る価値あり。

父、夫のあとを引き継ぎ、ワシントン・ポストの社長になったキャサリン・グラハム(ストリープ)、国家反逆罪に問われる危険性を顧みず、真実を追求する編集主幹のブラッドリー(ハンクス)。最初こそ互いに「経営者としての保身」「ジャーナリストとしての誇り」をぶつけ合うが、歩み寄り、理解し合い、より大きな使命のために共闘を誓う“心の変化”を抜群の安定感で演じており、「これぞ本物!」と思わずシビれてしまうはず。2人が貫こうとする正義とは?

観るべき理由:3――時代は繰り返す? さらに熾烈な「政治とメディア」の対立

物語の主軸となるのが「事実を隠ぺいしようと暗躍する政府」と「真実を明らかにしようと奮闘するメディア」の壮絶なバトルだ。映画を見れば、1970年代に繰り広げられた両者の攻防が終わったどころか、21世紀に入り、さらに熾烈を極めていることに気づくはず(劇中で描かれるニクソン大統領の横暴さは、ホント今のトランプにそっくり)。

近年、ハリウッドでは過去の事件を映画化することで「現在のアメリカも、全然変わっていない」ことを突きつける作品が増えており、最近では1967年のデトロイト暴動を題材にした『デトロイト』(キャスリン・ビグロー監督)も公開されたばかり。本作の“主人公”である機密文書も1967年、当時のアメリカ国防長官の指示で作成されたものだ。森友文書どころじゃない(?)その驚がくの中身にも注目したい。

(文・内田涼)


映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
2018年3月30日全国公開

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:エイミー・パスカル、スティーヴン・スピルバーグ、クリスティ・マコスコ・クリーガー
脚本:リズ・ハンナ、ジョシュ・シンガー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
キャスト:メリル・ストリープ、トム・ハンクス他
全米公開:2017年12月22日 (限定公開)2018年1月12日(拡大公開) [予定]
原題:The Post
配給:東宝東和

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