『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』公開記念、今チェックすべきイタリア人監督作品3選

『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』/(C)2017 groenlandia srl /fandango srl

『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』/(C)2017 groenlandia srl /fandango srl

ゴールデンウィーク恒例となった「イタリア映画祭」で昨年上映され大好評を博した『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』がこの5月26日(土)いよいよ日本で公開される。「イタリア映画祭2018」では、新進気鋭からイタリアを代表する巨匠まで世界の映画祭を席巻した日本未公開の作品が上映され、今年も大盛況で幕を閉じた。近年はこの映画祭をきっかけに、日本公開が決まる作品も増えている。

今回、文化・芸術の中心地として、映画をはじめ様々なアートシーンで世界をリードするイタリアで生まれたイタリア人監督のこれから公開される作品から、大ヒット上映中のものまで今後ますます注目されるであろう3作品をご紹介する。

ルカ・グァダニーノ監督―『君の名前で僕を呼んで』
TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ他にて全国公開中

1983年の夏、北イタリアの避暑地を舞台に描く17歳と24歳の青年の生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描いた一作。17歳のエリオは、毎年夏に両親と北イタリアを訪れていた。ある日大学教授をしている父の助手でアメリカからやってきた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。夏の間を共に過ごすことでやがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりが近づいた時…ラスト3分30秒に及ぶかつてない長回しショットを見終えた後、誰もが涙する一作となっている。

イタリアのパレルモ出身のルカ・グァダニーノ監督は、イタリアで自伝小説を映画化した『メリッサ・P ~青い蕾~』でセンセーショナルを巻き起こした。また、前々作である『ミラノ、愛に生きる』は2010年のゴールデングローブ賞や英国アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされている。そして長編第5作品目となる本作は、アカデミー賞(R)作品賞・主演男優賞・脚色賞・歌曲賞にノミネートされており、現在大ヒット公開中。次回作にはダリオ・アルジェント監督のクラシック・カルト映画『サスペリア』のリメイク作品の公開も控えている。

シドニー・シビリア監督―『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』
5月26日(土)よりBunkamuraル・シネマ他にて全国ロードショー

第一作目『いつだってやめられる 7人の危ない教授たち』が国内外で大ヒット!! イタリアでは異例の三部作となった今最も勢いのある若手監督の見逃せない一作。ギリシャで始まった欧州危機による深刻な不況は、ローマの大学研究者たちにも影響を及ぼし解雇者が続出。そうした学究の道を断たれ社会から弾き出された研究者たちが、その頭脳を使い、一発逆転のチャンスを狙い社会にはびこる“スマートドラッグ”の蔓延を防ぐミッションをこなしていく。鬱屈した日常をぶっ飛ばすイタリア発の痛快な風刺コメディ作品。

シドニー・シビリア監督自身も映像分野でキャリアを積みながら、レジ打ちなどのアルバイトで生計をたてていた世代のひとりであり、イタリアの世相を反映したユニークな着想については「新聞のある記事からだったんだ。スーパーインテリである偉い学者さんが、しっかりした定職にありつけず、早朝に道の掃除をして生活しているという、わが身の不幸をつらつらと書き連ねた記事を見て、これは映画の題材になるなと思ったよ。“イタリアンコメディ”はいまや世界を代表するブランドにもなっているけど、悲劇的な現実をも喜劇に変えてしまうという手法がある。その要素を取り入れて、現代社会を面白おかしく見せることができるのではと考えたんだ!」と述べている。社会の片隅に追いやられている人々をすくい上げ、イタリアのみならず普遍的な現代社会の抱えている問題を描いている。

イヴァン・コトロネーオ監督―『最初で最後のキス』
6月2日(土)より新宿シネマカリテ他にて全国ロードショー

イタリア・ゴールデングローブ賞最優秀脚本賞を受賞しイタリアでスマッシュヒット! ヨーロッパ各国の映画祭でも観客賞を席巻している本作は、イタリアの地方都市ウーディネを舞台に16歳の高校生3人の友情と恋、絆や未来を自ら壊してしまう青春の残酷さを描いている。スターを夢見るロレンツォは、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやってくるが奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。彼は新しく通う高校で、女子たちにハブられクラスのはみ出し者だったブルーとバスケの優秀選手だがトロいと馬鹿にされているアントニオと出会う。意気投合した3人は友情を育んでいくが、ロレンツォのある行動がきっかけで少しずつ歯車が狂い始める―。

コトロネーオ監督は、アメリカで実際に起きた殺人事件に衝撃を受け、自ら執筆した原作を映画化した。ルカ・グァダニーノの前々作『ミラノ、愛に生きる』では脚本にも参加し、同作はヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で上映され国際的に高い評価を得た。


『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』
5月26日(土)、Bunkamuraル・シネマ他全国ロードショー

監督・原案・脚本:シドニー・シビリア
出演:エドアルド・レオ(『おとなの事情』)、ルイジ・ロ・カーショ(『夜よ、こんにちは』、『人間の値打ち』)、ステファノ・フレージ、グレタ・スカラーノ、ヴァレリア・ソラリーノ
原題:Smetto quando voglio-Masterclass
配給:シンカ
提供:シンカ、樂舎、朝日新聞社
特別協力:イタリア文化会館
2017年/イタリア/イタリア語/119分/シネスコ/カラー/字幕翻訳:山田香苗

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