【インタビュー】『ピーターラビット』日本語吹替えの千葉雄大、ピーターを演じきった達成感も「チャレンジはしていきたい」

ピーターラビット役の千葉雄大

ピーターラビット役の千葉雄大

イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターが手がけた1902年出版の「ピーターラビットのおはなし」から実に116年、ピーターラビットがついにスクリーンデビューを果たす。原作出版元のフレデリック・ウォーン社の全面協力の元制作された本作は、圧倒的な美しさを誇るイギリスの湖水地方を舞台に、青いジャケットがトレードマークのピーターが活き活きと走り回り、まるでミュージカルのような心躍る世界を描いている。

この5月18日(金)より日本公開を迎える本作で、ピーターの日本語吹替えを担当した千葉雄大にインタビュー。吹替え版で千葉がピーターを演じることで、よりキャラクターにグッと寄った印象を与えている。

ピーターラビット

「『可愛くなりすぎないように』というのは言われていましたね。オリジナルがジェームズ・コーデンさんなので、同じようなものを僕に求められていたのなら選ばれていないでしょうし、国によって作品の色を付けるのは吹替えのいいところですよね。今回、ピーターの声はそんなに作っていませんが、意識的に違うようにはしています。ただ、会話で物語が繰り広げられていくので、声色よりはテンポの方を大事にしたいと思い、声の波の付け方も意識はしています。イギリスジョークが出るような『ここは面白いシーンだ』というのもちゃんと考えて『どうやったら面白くなるかな』と考えたり、ピーターはセリフが多いですけど、届けないと意味がないので、言葉が流れないように気をつけました。実は吹替えの監督さんが前にご一緒した『イースターラビットのキャンディ工場』と同じ方で『演技が変わったね』というか『表現の幅が広がったね』と仰っていただけたのが嬉しくてちょっとやりすぎちゃいました(笑)。なので調子に乗って張り切ったら『そこはもうそんなにやらなくて大丈夫です』みたいなこともありましたね(笑)」

おまけに、今回はエンドロールで歌上手ぶりも披露している(あくまでピーターとして)。

「歌に関しては前もって言われていたわけではなくて、初日の収録後に『歌えますか?』みたいな話になって…。せっかく言っていただいたので今回やらせていただきました。エンドロールでピーターが「僕も歌っていい?」みたいな感じで歌い始めるので、結果的に最後までピーターに責任を持てたかなと思っています」

ピーターラビットとビア

ピーターラビットとビア

リアルではあるがすぐに慣れる表情豊かなキャラクターたち。劇中で見せる謝罪シーン(おでこをくっつける)など、可愛らしさも全開だ。

「耳の動きで感情が分かると言うか…誰かが来たらピンッと立って、シュンとするときには後ろにペタッとなったりする表現も可愛かったし、毛並みとかも凄いですよね。僕が一番好きなのは口元ですかね。『ウサギの役作りはしたんですか?』とか取材で聞かれたこともあるんですけど、ニンジンばかり食べていたわけでもないですし(笑)。でも、ウサギの表情に合わせる努力はしました」

本作はピーターラビットが主役ではあるが、決してそれが“可愛いさの全面押し”というわけではない。もちろん3人の妹たちやいとことの可愛らしいやり取りもあるが、スピード感あるアクションやカメラワーク、そして人間のマクレガーとビアを絡めた恋や家族のつながりが描かれている。

「作品の序盤は皆さんが思い描いているようなファンタジー始まるけど、でもそれがいきなり『そういう映画ではありません』とぶった切られますからね(笑)。ピーターはもちろん可愛いんですよ。表情も豊だし、ビアという女性と仲が良くて。そこに動物嫌いのマクレガーが引っ越してきたことで、三角関係のような感じになっていって、さらにそこでマクレガーと繰り広げる戦い方はアグレッシブですよね。僕のピーターラビットのイメージは『キャラクターとして可愛い』印象でしたから…。お話自体もピーターのお父さんがパイにされてしまったとか切ないところもありますしね。でもこの映画ではウサギなんですけど、すごい好奇心旺盛な青年を観ているような感じになりました」

ピーターラビットとマクレガー

ピーターラビットとマクレガー

この「ピーターラビット」はイギリスで言ったら国民的、そして世界的にも愛されている作品であるので、自身のキャリアにとっての意味には「日本語吹替版なので、世界的視野を入れて(笑)とかではないですけど」と謙遜しながらも「自分が役者としてドラマや映画に出させていただく中で、30歳を目前に、そういった垣根を取り払いたいなと思っていたところに声の仕事をいただくことも多くなってきていたんですね。ナレーションの仕事とか。そんな時にこの話をいただいたのですが、僕がやったことのない文量の多さだったので考えることも増えるし、収録期間もタイトだったけど、自分が今までやってきたことが活用できましたし、『もっとこう出来たら良いな』と思えることもありました」

声の仕事も増えてくると、もっと声優として活躍したいという気持ちも湧いてくるのではないかと思うが、そこは「今回個人的には100%出せたので、良かったと思います。声優さんのプロとしての凄さはもちろんありますよね。でも今は例えば声優さんがバラエティに出られたり、ミュージカルの俳優さんが連続ドラマに出たりもするので、逆もしかりであっていいかなと思いますし、そういうチャレンジはしていきたいなと思っています」

ピーターラビット

最後に、千葉が考える本作の魅力について語ってもらった。

「作品はエンターテインメントとして面白いと思うし、ピーターが自分が起こした行動に対して最後は男らしさも見せるので、そのワイルドさというか二面性があるのも魅力ですよね。最後のエンドロールまですごく幸せな気持ちで観れるし、本当に悪い人が出てこない。マクレガーのおじいさんも結構嫌な人だけど、ちょっと孤独を抱えていそうで可哀想にも見えたりとか…。僕は字幕版も観たのですが、結構カラーが違っていたのでどちらも楽しめると思います。なので願わくばどちらも観ていただきたいですね」


映画『ピーターラビット』
5月18日(金)公開

監督:ウィル・グラック
出演:ローズ・バーンドーナル・グリーソン
声の出演:ジェームズ・コーデン、デイジー・リドリーマーゴット・ロビー
『ピーターラビット』アンバサダー&日本語吹替版声優(ピーター):千葉雄大
原題:Peter Rabbit
全米公開日:2月9日

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