伝説的音楽ドキュメンタリー再び! 18年越しの続編公開記念―『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の功績を振り返る

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』/(C)2017 Broad Green Pictures LLC

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』/(C)2017 Broad Green Pictures LLC

1999年に全米公開(日本では2000年公開)し大ヒットを記録、社会現象にもなった伝説の音楽ドキュメンタリー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』から18年、グループによるステージでの活動に終止符を打つと決めた現メンバーによる“アディオス”(さよなら)世界ツアーを収めた『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』がいよいよ2018年7月20日(金)より全国公開となる。

本作の公開を記念して、世界的ムーブメントを巻き起こした前作のその功績を振り返る!

ひょんなことから、伝説的オルケスタ(ビッグバンド)は結成された!

1996年、レコードプロデューサーのニック・ゴールド、アメリカの偉大なるギタリストのライ・クーダー、そしてバンドのリーダー、フアン・デ・マルコス・ゴンサレスが、キューバ人とアフリカ人のコラボを録音しようとキューバ・ハバナに集まったのが、すべての始まりだった。アフリカ人ミュージシャンの渡航計画が中止になったことで、ライ・クーダーが、キューバを旅した際にセッションした、地元の老ミュージシャンに声をかけ、1930~50年代におけるキューバの伝統的な「ソン」のメロディーを、オリジナルの演奏者で再現するという新たなアイディアが持ち上がった。そして、当時なんと92歳のギタリストを筆頭に、かつて第一線で活躍していたキューバのベテラン歌手や音楽家たちを集めたビッグバンド「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」が結成されることとなった。

メンバー集めに声を掛けてみたものの…

名高いベテランたちが集められたが、その多くはすでに現役を引退していた。イブライム・フェレールはヴォーカリストとしてのキャリアを捨て、生活のために何と靴磨きをしていた。著名なピアニスト、ルベーン・ゴンサレスは、何年も前にシロアリが楽器を破壊してから、ピアノを弾いていなかった。一人また一人、音楽界のレジェンドたちが集められ、こうして、バンド“ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”が生まれ、魔法の即興セッションが録音された。「あのアルバムを作ることは、多くの参加ミュージシャンにとって、人生を一変させる転機だったわ」とプロデューサーのクリスティン・コウィンは振り返る。さらに、忘れられた時代の温かく刺激的で、ソウルフルな音楽を奏でる彼らの姿に迫った映像が、ドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』として公開され、世界中にセンセーションを巻き起こした。

村上龍、坂本龍一、福山雅治も絶賛! 世界にセンセーションを巻き起こした1枚のアルバムと1本の映画。

1997年に、ライ・クーダーがプロデュースし、発売した同名のアルバムは、ワールド・ミュージックのジャンルとしては異例となる400万枚を売り上げ、世界の音楽シーンに、驚きと至福のセンセーションを巻き起こした。やがてそのアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、グラミー賞を受賞。キューバ音楽のプロデュースやコンサートの主催を行うほど、キューバンカルチャーを深く愛す村上龍も「オマーラは、デビューのころから、ワールドクラスの歌声を持つキューバを代表する歌手だと評価されてきた。非常に長い間、その地位を維持し、そして『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のブレイク後は「伝説」となった。彼女の歌声は、強く美しいが、威圧感はない。ただひたすら聴衆を優しく包み込む」と絶賛し、坂本龍一は、自身が病気治療の為音楽から距離を置いていたとき、音楽が再開できる切っ掛けとなったのが、ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブのボーカル、オマーラの歌(※外部リンク)であったと、また福山雅治は、自身の曲にラテンの要素を取り入れるようになった切っ掛けが、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとの出会いだったと、それぞれインタビューで答えるなど日本のミュージシャンたちにも多大な影響をあたえている。

さらに、名匠ヴィム・ヴェンダースが彼らの音楽と人柄に惚れ込んで監督したドキュメンタリー映画が、全世界で破格のヒットを飛ばし、アカデミー賞(R)長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。日本でも、公開館のシネマライズでは公開初日にその軌跡をその目で観ようと長蛇の列が出来、連日満席。ミニシアターの枠を超える大ヒットを成し遂げ、約1年にわたるロングランヒット、今日もミニシアターの伝説として引き継がれている。そしてその熱狂は、音楽・映画にとどまらず、サルサダンスのブームやキューバレストランの流行、キューバへの直行便の就航が始まるまでの社会現象へと広がることになる。

そして、約20年の時を経て、最後の“アディオス”姿を記録した映画が公開!

 最初のレコーディングから約20年の時を経て、新旧のメンバーからなる“ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”は、「アディオスツアー」と銘打った、最後の世界ツアーを行い、ステージでの活動に終止符を打つことを宣言した。“最後のステージ”を意識したブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの現メンバーを追ったカメラは、彼らのプロとしてのキャリアの浮き沈み、これまでのパーソナルな旅路やメンバーの死にも肉薄。音楽の女神に愛された彼らの人生のすべてが込められた、至極の音楽ドキュメンタリー、いよいよ日本公開です。“アディオス世界ツアー“が幕を上げる!伝説は永遠に、歌い、踊り、奏でる──


『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』
7月20日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開

製作総指揮:ヴィム・ヴェンダース 他
監督:ルーシー・ウォーカー
出演:オマーラ・ポルトゥオンド(ヴォーカル)、マヌエル・“エル・グアヒーロ”・ミラバール(トランペット)、バルバリート・トーレス(ラウー)、エリアデス・オチョア(ギター、ヴォーカル)、イブライム・フェレール(ヴォーカル)
原題:Buena Vista Social Club: Adios/2017年/イギリス/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/110分/字幕翻訳:石田泰子
後援:駐日キューバ共和国大使館 インスティトゥト・セルバンテス東京 日本人キューバ移住120周年
配給:ギャガ

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