『湯を沸かすほどの熱い愛』自分が前を向きたい時にまた観たくなる傑作―【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】

『湯を沸かすほどの熱い愛』

『湯を沸かすほどの熱い愛』

本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

2018年10月10日の鑑賞タイトル『湯を沸かすほどの熱い愛』

鑑賞前の期待値「商業デビュー監督の脚本で、賞レースを総なめにした作品」

本日10月10日が「銭湯の日」ということで、宮沢りえ主演作品から。中野量太監督が脚本も務めた商業デビュー作は、2017年の第40回日本アカデミー賞で作品・監督・脚本・主演女優・助演女優部門で優秀賞を獲得(女優は2人とも最優秀に選ばれている。杉咲花は新人俳優賞も獲得)するなど圧倒的存在感を見せていたことも記憶に新しい。

鑑賞後の感想「人を奮い立たせる双葉の人間力が凄い」

とある銭湯。「湯気のごとく店主が蒸発しました。しばらく湯は沸きません」との張り紙。銭湯が休業中のため、一年前から母の幸野双葉(宮沢りえ)はバイトをしながら現在高校生の娘・安澄(杉咲花)を育てている。いつも通りの日常を送っていたある日、双葉は倒れ、診断の結果医者から末期がんで余命2~3ヵ月だと宣告される…。

受賞したことが納得の出来だし、中野監督のオリジナル脚本はもちろん、宮沢りえと杉咲花の演技がとにかく素晴らしかった。接する人間を包み込む包容力を持ち、がん宣告されても、人に弱音を見せるどころかパワフルさをさらにアップさせる双葉。そんな彼女に育てられた娘の安澄は、最初こそ双葉に寄りかかっていただけの存在だったが、必死に自立しようと成長していく様が観ていて気持ちいい。

夫、娘、銭湯とすべての立て直しに力強く奔走する双葉だが、実は辛い過去がある点も現在の彼女を形成する一つの魅力になっている。劇中、がんを宣告されるタイミングが早いだけに、視聴者は彼女の一挙手一投足から目が離せなくなるし、言葉の力強さや重みがグッと増して、感情移入もよりしやすい構造に。

夫役のオダギリジョーや、旅先で出会う青年役の松坂桃李、探偵役の駿河太郎なども絶妙な配役だったし、何より自分が前を向きたい時に観たくなる傑作だった。中野監督の次回作も必然と期待してしまう。

『湯を沸かすほどの熱い愛』で一番グッときたポイントは「人間ピラミッド」

がんを宣告された後「エジプトに行きたい」という双葉の願いを聞き、夫の一浩が安澄たちとともに病床の双葉の元へ駆けつけ、人間ピラミッドをサプライズ披露する場面。一浩が劇中で最も頼もしさを見せる名シーンでもあるのだが、シチュエーションが夜ということで「静かに!」と思いながら観ていると笑ってしまいそうにもなる。しかし、このサプライズに双葉は「死にたくない…生きたい…」と正直な気持ちを吐露し、やっぱり最終的にはこちらも泣いてしまう。

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『湯を沸かすほどの熱い愛』について

【製作年】2016年
【監督】中野量太
【出演者】宮沢りえ、杉咲花、伊東蒼、篠原ゆき子、駿河太郎 ほか
【あらすじ】銭湯“幸の湯”を営む幸野家。しかし父が一年前に蒸発し、銭湯は休業状態に。母・双葉はパン屋でパートをしながら中学生の娘・安澄を育てている。そんなある日、突然倒れた双葉は、ガンで余命2ヵ月と宣告される。ショックを受けつつも、現実に気丈に立ち向かい、家出した夫の捜索や銭湯の再開、学校でイジメに遭っている娘を叱咤して独り立ちさせる、といったやらなければならないことをリストアップし、すぐさま行動に移す双葉だったが…。
【Filmarks★評価】4.1(5点満点中)

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アーティスト情報

宮沢りえ

生年月日1973年4月6日(45歳)
星座おひつじ座
出生地東京都練馬区

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